トリュフの話題を取り上げながら、ずっとデジャブ感に付きまとわれていました。
そして、前回のブログで、トリュフに合うパスタを取り上げたとき、突然、思い出しました。
今月の「総合解説」、つまり2017年11/12月号のグルメ旅は、ランゲだったのです。
そして記事の中で紹介した料理が、インパクトが強烈で、一度聞いたら忘れられなくなる料理名だったのです。
この料理名を見た途端に、そうだ、と思い出したのでした。
その料理名、“卵黄40個入りのタヤリン、ポルチーニと白とトリュフのソース”。
ピエモンテを、いや北イタリアを代表するレストラン、グイドを世界的に有名にした料理です。
とても有名なので、ピエモンテに縁のあるイタリア料理人の方なら、説明するまでもないと思いますが、その店の本“グイド・エ・グイド”
は、彼らの目指した料理を伝える素晴らしい本でしたが、残念ながら売り切れました。
在庫がある本で、彼らの料理を多少なりとも伝えているのは、イタリア料理本の傑作、“トラディツィオーネ・グスト・パッシオーネ1”の北イタリア編のみ。
世界中の人がイメージする地中海からは遠く離れたピエモンテで、ナポリ人でもない彼らの店を、北イタリアを代表する名店にしたのは、このパスタでした。
本の表紙の端にちらっと写っている手の写真は、この料理(アニョロッテイ・デル・プリン)を数十年間打ち続けたリディア・アルチャーティの手。この写真が、この店の歴史を物語っているんですね。
リディア・アルチャーティ
彼女のリチェッタを受け継いだのが孫のウーゴ・アルチャーティ。孫の代まで有名にするってすごいことですね。
彼のリチェッタは「総合解説」2017年11/12月号に日本語訳を載せました。
このリチェッタが載っていた記事はイタリアで一番グルメな場所と言われるランゲのグルメ旅のガイドです。
ランゲはトリュフとバローロが出会う場所。食通のグルメにはなんとも魅力的な場所ですねー。
この記事によると、“”トリュフはトスカーナやエミリア・ロマーニャでも育つがランゲの白トリュフはずば抜けている”そうです。
季節でなくても、待てば品質は最高になり、価格も下がるのだそうですよ。
あせっちゃだめなんですね。価格は100g€500(EUROが安いこのご時世でも6万円!)程度していたものが€350程度になるそうです。2万円近く下がりますよ。
幸せになるには10gで十分だそうです。
なんと、素人には見分けがつきにくい2級品というのもありますし、香りを科学的に合成できるんだそうです。変なのに手を出さないでねー。
世界中の高級な逸品にはお金を惜しまないお金持ちが集まる場所なので、この時期、素人にはちょっと敷居が高い場所ですねえ。
しかも、最近では世界的な高級ワイナリーが一流料理人と組んで、様々な企画を発表するので、人気はうなぎのぼり。バローロの畑100haは、ミラノのドゥオモ広場のアパートより高価なんだそうで、景気のいいは話ですねー。
ちなみに、バローロの醸造家たちのことはバロリストbarolistiと呼ぶそうです。
フランス語のワイン用語にテロワールという難解な言葉がありますが、バローロはランゲのバロリストたちとランゲの独特な気候、テロワールが生み出したワインだそうです。
次回はバロリストの話。
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「総合解説」
クレアパッソの地方料理書リスト
クチーナ・プリエーゼ
『リグーリアの発酵生地』
『グイド・エ・グイド』
『トトラディツィオーネ・グスト・パッシオーネ1』
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