きのう、バローロの畑100haはミラノのドゥオモ広場のアパートより高価、という話をしたところで、偶然にも、朝のテレビでミラノのドゥオモ広場近くのアパートが3億円、という話を耳にしました。
ランゲのワインメーカーたちの鼻息が荒いのも納得ですね。
で、バローロの醸造家たちのことをバロリストと呼ぶそうですが、彼らは半端じゃない起業家たちです。
美味しいワインを作りたいという思いからスタートして、ついにはバローロというテロワールを造り上げ、ランゲを世界遺産にして、ルレ、レストラン、ゴルフ場を経営してしっかりかせぐ一方で、新しいカンティーナも造って、バローロをますます魅力のあるワインにしています。
北イタリアではIT企業よりワイナリーのオーナーのほうが人気があるのでは・・・。
でも。バローロはのどかで美しい丘陵地帯です。
ピエモンテはイタリアでも南イタリアとはまったくの別世界。
人間も料理も気持ちの切り替えが必要なくらい違う世界。
この多様性がイタリアの偉大な魅力の一つ。
バロリストが最近熱心に取り組んでいるのが地元の食文化の継承。なかでもチェッレットは成功しているようです。
トップのブルーノ・チェッレット氏が『クチーナ・イタリアーナ』誌にちらっと語ってましたが、金額は重要ではないんだそうです。企画はワインから始まり、グルメ、アートへと広がっていくそうで、ドバイや香港のお金持ちがターゲットだそうですよ。見栄を張ると大変なことになりそう。
これだけ競争が激しいランゲで、ワイナリーがレストランを出して、しかも大成功を収めて、ミシュランでは3つ星を獲得し、世界中から客がやってくる人気店になりました。
その成功の最大の要因が、エンリコ・クリッパという優れたシェフを獲得したこと。
ラ・ピオーラは10年前にオープンした店。
地元の料理の継承を全面に出していて、黒板に書かれているのは、ランゲの最も重要な料理20品。
店のwebページはこちら。
ランゲのバリバリ起業家のカンティーナが経営するアグリトゥーリズモカッシーナ・ブリック
いやーランゲは大富豪と一緒に行きたい場所ですねー。
おまけの動画はバローロのワイナリーに住み着いた野良猫の家族。
きっと美味しい餌には困らないね。
そのうち岩合さんが撮影に来るかもね。
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“グルメガイドランゲ”の日本語訳は「総合解説」2017年11/12月号P.42に載っています。
クレアパッソの地方料理書リスト
クチーナ・プリエーゼ
『リグーリアの発酵生地』
『グイド・エ・グイド』
『トトラディツィオーネ・グスト・パッシオーネ1』
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2019年11月28日木曜日
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