2019年3月6日水曜日

マントヴァのトルタ・ズブリゾローナ

今日は、マントヴァのドルチェ、トルタ・ズブリゾローナsbrisolona。

イタリアの基本のドルチェの一つで、英語で言えばクランブル。
語源はかけらという意味のブリーチョラbriciolaの方言。

マントヴァはロンバルディア南部の世界遺産の街。
ルネサンス期のその支配者ゴンザーガ家の時代が最盛期。

こんな街。
 


マントヴァと言えば、カボチャとトルテッリ・ディ・ズッカ。
 


そしてドルチェの名物がズブリゾローナ。



 『クチーナ・イタリアーナ』の記事によると、16世紀のマントヴァの農民が作っていたそうで、アーモンドの安価版代用品のヘーゼルナッツや、卵の代わりに白ワイン、バターでなくラードを加えたものが、本格的な農民風。
一方、ゴンザーガ家の宮廷のリチェッタでは、スパイスや香料、アーモンドを加えたそうです。

お勧めの本『カルロ・クラッコの地方料理』によると(P.77)

このドルチェの最初の姿は小麦粉とラードだけの質素なもので、塩味でした。
そこに時代と共に小麦粉、ナッツ、バター、砂糖が加わり、リッチで香ばしいドルチェになりました。
食後にサーブしてもいいですが、私は午後のお茶に添えるほうがふさわしいと思います。
ズブリゾローナを作る時は、大きくしすぎないことが大切です。
分厚いズブリゾローナを見るとうんざりします。
逆に手で割れるような薄いズブリゾローナは素晴らしいと思います。
トルタ・ズブリゾローナはナイフで切るトルタではありません。
私は伝統的なそぼろ状で香ばしいズブリゾローナが好きです。
(とうもろこしの粉が入っているので独特の風味になります。)
あるいは、パスタ・フロッラのベースの上に各種のフルーツをのせて全体にブラウンシュガーを散らす洗練されたアレンジも気に入っています。

この本のズブリゾローナの写真を見ると、手で割ったズブリゾローナが3片に、真っ白のリコッタクリームのクネルが添えてあります。
クラッコのドルチェと思えないほど大胆で素朴。
でもどことなく高貴。

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“ズブリゾローナ”の記事とリチェッタの日本語訳は、「総合解説」2016年11/12月号に載っています。
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