2019年3月13日水曜日

シチリアのパン粉のパスタ

前回はシチリアのカンティーナ、プラネタの料理本を紹介しましたが、
クレアパッソでは、お勧めのシチリア料理本が、もう1冊あります。
グイド・トンマージの地方料理シリーズの『シチリア』です。

このシリーズも写真が秀逸で、シチリアでオステリアを営んでいる家庭にホームステイでもしているような気分になって、読み返すと、あの時は楽しかったなあ、なんて、かつてのシチリア旅行の思い出が蘇ってくるような本です。

一方、プラネタの本は世界中から観光客が押し寄せる豪華なホテルレストランで世界各国から集まった若者たちと一緒にスタージュでもしてるかのような、素敵なワクワク感に満ちています。

どちらの本にも載っている1品が、この本の違いもよく表しているようなので、ちょっと紹介してみます。

それは、シチリア名物、パン粉のパスタです。

シチリアに行くまで、チーズの代わりにパン粉を散らす、というパスタの存在は、うっすら聞いたことはあるけど、実際に食べたことはありませんでした。
でも、パレルモのオステリアはそれが普通のようで、すぐに慣れました。
チーズの代わりどころか、パン粉がソースのメインの食材という、パン粉のパスタの存在を知ったのは、ずっと後のこと。


それではグイド・トンマージの『シチリア』の
パン粉のパスタ/PASTA CON LA MOLLICAをどうぞ。

材料/4人分
 スパゲッティかブカティーニ・・400g
 にんにく(できればヌビアの赤にんにく)・・4かけ
  塩漬けアンチョビ・・4枚
 (セモリナ粉のパンの)パン粉・・200g
 EVオリーブオイル・・大さじ5
 塩

・大きなフライパンでにんにくを油でソッフリットにする。きれいにしたアンチョビを加えて潰してほぐし、火から下ろす。
・別の大きなフライパンでパン粉を木べらで強火で炒める。すぐに焦げるので絶えずかき混ぜる。きれいな栗色になったら取り出す。
・スパゲッティをアルデンテにゆでる。
・アンチョビのフライパンにスパゲッティを加えてなじませ、パン粉をたっぷり散らしてサーブする。
※パン粉を炒める時に油大さじ1を加えても良い。しっとりしたパン粉になる。

外見上は、ソースはパン粉だけの、ザ・漢の料理みたいなパスタです(P.27)。
盛り付けも、皿のリムの内側いっぱいにどどっと広がっています。
パスタとパン粉がほぼ同じ色なので、小麦粉オン小麦粉感が半端ない。

これを、貴族料理がルーツの世界的に成功したパスタメーカーのリゾートホテルでは、どんな料理にするのでしょうか。
それでは『シチリア/クチーナ・ディ・カーザ・プラネタ』のパン粉のパスタをどうぞ。


アンチョビとパン粉のパスタ/PASTA CON ACCIUGHE E MOLLICA

材料/4人分
 スパゲッティ・・400g
 パン粉・・200g
 アンチョビ・・6枚
 白ワイン・・1カップ
 塩抜きしたケッパー・・20g
 唐辛子・・1本
 EVオリーブオイル・・大さじ3

・パスタをゆでる。その間にパン粉を少量の油で炒める。
・別のフライパンでアンチョビ4枚を、唐辛子のみじん切り、ケッパーのみじん切りと一緒に油で溶く。
・ワインをかけてアルコール分を飛ばし、5分煮る。
・アルデンテにゆでたパスタと残りのアンチョビを加えてマンテカーレし、パン粉をたっぷり散らしてサーブする。

見た目は、こちらはアンチョビと赤い唐辛子の小片がアクセントになっています。
それをこんもりと高く、小さめに盛り付けるので、とても繊細に見えます(P.55)。
ケッパーも入っているので、かなり食べやすそう。

アンチョビとパン粉は基本の材料。
これに唐辛子やケッパーが加わると、劇的に漢臭さがマイルドになるんですね。
これはぜひ写真を見比べてほしい料理です。





グイド・トンマージの『シチリア』も、男前な料理だけじゃないです。
例えば、“マッコ”は、一度食べるとやみつきになるとても美味しい乾燥ソラマメのピューレですが、生のソラマメで作ると、乾燥ソラマメを使ったものより色が美しくなるのだそうで、本ではとても美しいソラマメ色のピューレを紹介しています(P.52)。


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