2019年3月11日月曜日

プラネタ家の料理本、『シチリア』

お勧めの再入荷本、

シチリア/クチーナ・ディ・カーサ・プラネタ


のご案内です。

この本は、シチリア料理の本の中でも、シチリアを代表するカンティーナで貴族の家系でリゾートホテルレストランも経営するプラネタの料理を紹介するという、異色の大型本。
写真はとても美しく、ページをめくっていると、舌がシチリアになって、プラネタのワインを用意したくなる、魅力あふれる本です。


ちょとシチリア行ってくるわ、みたいな気分になりますねー。

最初のメンフィとサンブーカ・ディ・シチリアの章に載っている料理は、
肉のアランチーネとチーズのアランチーネ、
カポナータ、
パーネ・クンツァート、
ナスのコトレッタ、
パネッレ、
パニーニ・クレッシュート、
パンツェロッティ、
ティンバッレッティ・フリティ、
ペスト・トラパネーゼのブジアーティ、
テネルーミのミネストラ、
ズッキーニとミントのパスタ、
パスタ・アッレ・ヴォンゴレ、
アンチョビとパン粉のパスタ、
パプリカのリピエーニ、
リコッタとサルシッチャのラビオリ、
ラグーのアネッレッティのティンバッロ、
アッグラッサート、
牛フィレットの赤ワインソース、
オレンジのサラダ、
タラのミルク煮、
ポルペットーネ、
サルデ・ア・ベッカフィーコ、
サルデ・ア・キアッパ、
トリッパ・フィンタ、
ビアンコマンジャーレ、
カンノーリ、
カッサータ、
コーヒーのジェーロのホイップクリーム詰め、
レモンのグラニータ、
モンテ・ビアンコ・・・
といった品揃え。

貴族の料理はどれだけお高くとまってるまのかと思えば、想像以上に庶民的。
殆どが、一度は聞いたことがあるシチリア料理の代表選手。
しかも、適度にディープなシチリア料理も混じっていて、一度は食べてみたい、と思っていた料理がいっぱい。
さすがは世界中からファンがやってくるプラネタ社とそのリゾートホテル。

マルケージシェフが、ミラノの店の次に挑戦したのが、大手ワイナリーと手を組んだ高級ホテルレストランだったことを考えると、象徴的です。
世界中にファンがいるカンティーナは、食文化の伝道師でもありました。
その昔、メディチ家のような巨大勢力が、フィレンツェの文化を発展させたように、イタリア料理はイタリアワインの造り手によって、世界中に広まっていくのだなあ、と感じます。

ワイナリーに高級リゾートホテルレストランを作って、トップシェフを呼んで、ワインをサーブしながら世界中の顧客に暖かい地元流のもてなしを体験してもらうのは、今やカンティーナが成功した証。


その料理は、確かに家庭料理なのですが、わざわざ飛行機に乗って、ブランド店も有名観光地もないぶどうの産地までやってくるグルメな顧客たちを満足させる、本物で、洗練された料理です。



シチリア料理のパトロンとしての活動も、相変わらず絶好調のようです。


舌がシチリア料理になって、喉がプラネタになりました。

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