イタリア料理ほんやく三昧: マスカルポーネ

2018年5月28日月曜日

マスカルポーネ

現在発売中の「総合解説」には、2種類のチーズが取り上げられています。
マスカルポーネとカステルマーニョです。
 あ、正確に言うと、マスカルポーネはチーズではなく、
 un derivato del latte, anzi della panna/牛乳の、いや生クリームの副産物
です。

ホームメイド・マスカルポーネ
 ↓


上質の生クリームが手に入るシェフは、マスカルポーネも手作りしてこだわっているんですね。

 ↑
手作りフレッシュチーズの本、
によると、マスカルポーネの材料は、

生クリーム500mlにレモン汁大さじ2
これだけ。

作り方は、
・生クリームを湯銭にかけて80℃に熱し、レモン汁を加えます。
・数分かき混ぜて濃度を出し、サラダボウルに入れて冷蔵庫で6~10時間休ませます。表面に軽くホエイが浮かびます。
・ガーゼで覆ったざるかシノワに入れて冷蔵庫で最低12時間水気を切ります。
・密閉容器に入れます。冷蔵庫で5日程度保存できます。

なるほど、生クリームに酸を加えて固めて、レモン汁のクエン酸をホエイと一緒に排出して出来上がり。

レンネットではなくクエン酸で固めます。
チーズ臭さのないチーズです。
昔はもう少し酸味が残っていたけれど、時代と共に、酸味はほとんど消えたのだそうです。
傷みやすいので、1970年代までは寒い季節にだけ造られていたというのも納得。

「総合解説」ではリチェッタもドルチェ、サラート各種紹介していますが、その中に、マスカルポーネのジェラートというのがあります。
原材料が生クリームなら、マスカルポーネのジェラートが簡単にできるのも納得です。
リチェッタも色々ありそうですが、ザクロのシロップとカボチャの種のプラリネ添えというのは、さすがにイタリア人でないと思いつかないだろうなあ。
チコリにマスカルポーネがベースの詰め物をしてオーブンで焼くチコリのグラタンも、マスカルポーネとパルミジャーノでマンテカーレしてくるみを散らす白いリゾットも、発想
はかなり上級なイタリアン。

記事ではマスカルポーネの名前の由来もさらっと説明していますが、かなりさらっとなので、きっと諸説あるんですね。

発祥地ローディには、アルティジャナーレのマスカルポーネの伝統があります。
 ↓

こ、これは美味しそうですねー。
プーリアのアンドリアでブッラータが美味しいと評判の店に行った時のことを思い出しましたよ。
買う前に、店員や他のお客に、しつこく「冷蔵庫には絶対入れるな」と念を押されたのです。
アルティジャナーレのチーズの世界では、冷蔵庫は天敵か何かかと思いましたが、上の動画を見る限り、冗談じゃなかったみたいです。
ローディに行ったら、アルティジャナーレの(大量生産のじゃないですよ)マスカルポーネを味見しないと。
ただし旬は冬。
店のwebページはこちら


次はカテルマーニョの話です。




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“マスカルポーネ”の記事とリチェッタの日本語訳は「総合解説」2016年1月号に載っています。
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