ティンバッロの話は度々取り上げてきましたが、いつもシチリアの“山猫のティンバッロ”のことでした。
今日は、ナポリのクリスマス料理としてのティンバッロの話です。
「総合解説」2015年12月号から。
『サーレ・エ・ペペ』の短い記事でしたが、ナポリのパスタの歴史がさらっと語られていました。
面白かったのは、ナポリのパスタの硬さについて。
かなり昔からナポリのパスタは硬かったのですね。
でも、記事を読む限り、ナポリの庶民のパスタはゆで時間が短くてとても硬く、金持ちや貴族のパスタは長時間ゆでたとても柔らかいものだったそうで、パスタの硬さにまで貧乏人と金持ちの暮らしの差が出ていたのかと思うと、ちょっと気がめいります。
ティンバッロと言えばシチリアの貴族のティンバッロを連想していましたが、ナポリの庶民のティンバッロはタルト生地で包まないで、パン粉で覆います。
そしてクリスマスなどのご馳走のティンバッロはタルト生地で包んでいました。
シチリアの山猫のティンバッロ
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タルト生地で包まないティンバッロの動画を探したのですが、見つかりません。
ひょっとして、今どきは見た目がゴージャスなフランス貴族風のティンバッロでないと視聴回数が増えないとか、あるかなあ。
とにかく、タルトで覆わないティンバッロは貴重なようです。
「総合解説」で、ティンバッロを出す店(要予約)として紹介されている店はこちら。
via Santa LUcia 56のダ・エットーレ
↓
コルニチョーネの作り方。
2軒目はリストランテ・ヴェリタス。
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“マカロニのティンバッロ”の記事の日本語訳は「総合解説」2015年12月号に載っています。
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