2018年5月11日金曜日

フランス王の披露宴の七面鳥

発売中の「総合解説」2015年12月号で、訳していて一番記憶に残った話は・・・。

フランス王シャルル9世の結婚披露宴のメイン料理は七面鳥で、王は一番美味しいと言われている部位を食べたと語り継がれている、

というもの。
さーて、当時のフランスの宮廷では、どこの部位が一番美味しいと言われていたのでしょうか。

その前に、シャルル9世って誰?
この人、メディチ家からフランス王家に嫁いだカテリーナ・デ・メディチの息子です。

カテリーナはイタリアの宮廷の食文化をフランスに伝えた人、とイタリアでは信じられていますが、フランスでは、カトリックとプロテスタントの対立の黒幕とも考えられています。

イタリア目線のカテリーナ・デ・メディチ像。
カテリーナ・デ・メディチとフランス料理
 ↓


カテリーナがフランスに嫁がなかったら、今のフランス料理はなかった、というのがほとんどのイタリア人が信じている説。
でも実際には、あまり根拠はないみたい。
私たちが知る歴史の話はだいたいこのあたりまでの話。

カテリーナはフランス王妃となってカトリーヌ・ド・メディシスとなりました。
彼女は王の死後、幼い長男の執政としてフランスの国政を担うことになります。
ところが当時、カトリックとプロテスタントの対立がフランスでも勃発して、カトリーヌはカトリックの黒幕的存在になります。

アレクサンドル・デュマの小説のヒロインで、イザベル・アジャーニ主演で映画化もされた『王妃マルゴー』は、カトリーヌの娘の話。
聖バルテルミーの虐殺と呼ばれるカトリックがプロテスタントを大量虐殺した事件。
カトリーヌはその黒幕とも言われています。

『王妃マルゴー』の一場面。
カテリーナ・デ・メディチもちらっと登場。
女優さん、イメージぴったり。
 ↓


カテリーナ・デ・メディチのドラマもありましたー。
でも、冷血女と呼んでます。
歴史は生き残った者が書き残すのよ。
すごい悪女設定。
 ↓


で、七面鳥ですよ。
さーて、どの部位が一番美味しいのでしょうか。
答えは「総合解説」をご覧ください。
ちなみに、「総合解説」に載せた七面鳥のリチェッタは、七面鳥のローストのパネットーネ詰め。
クリスマスにぴったりの1品です。


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“七面鳥と去勢鶏”の記事の日本語訳は「総合解説」2015年12月号に載っています。
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