『ア・ターヴォラ』の記事の解説です。
ボラのボッタルガ, photo by Gaspar Torriero
上の写真はボラのボッタルガですが、今日取り上げるのは、ファヴィニャーナのマグロのボッタルガ。
ファヴィニャーナのマグロのボッタルガ
www.slowfoodsciacca.it
ボラのものより10倍ぐらい大きいですねえ。
このファヴィニャーナのマグロのボッタルガ、今にも消えそうな、風前のともしびの食材なんだそうです。
スローフードの後援食材でもあります。
これだけマグロが獲れない時代に、その卵を使ったものとなるとなあ。
スローフードのサイトには、マグロがいなくなったのは日本人が乱獲したせいだ、みたいなことが書いてあります。
他人事とは言ってられませんね。
ファヴィニャーナと言えば、ワイルドなマグロ漁、マッタンツァで知られる島。
ファヴィニャーナのマッタンツァ, photo by Raffaele Franco
『ア・ターヴォラ』の記事にあるとおり、そのマグロの島で、ボッタルガを作っている店が、たった1軒しかない!
マッタンツァで獲れたマグロは、ほとんどがトラーパニに運ばれて、そこで加工されているのだそうです。
港にある古くて大きな建物が、今は使われなくなったマグロの加工場、というのも寂しい話ですねえ。
島の暮らしは、マグロが激減するにつれて、大きく変わってしまったようですね。
ファヴィニャーナで唯一、マグロのボッタルガを作っているのは、コンセルヴィッティカ・サンマルターノ・ファヴィニャーナ。
hpはこちら。
www.egadi.com
製造過程の写真も掲載していますね。
それによると、ボッタルガ作りは、まず生のマグロの卵巣を塩漬け。
そして型押し。
一定期間プレスしたら洗い、風通しのよい場所に吊るして熟成。
このボッタルガは真空パックで販売していて、1kg130ユーロ。
2万円弱。
他に、マグロの心臓や赤身を塩漬けして干した製品も作っています。
コンセルヴィッティカ・サンマルターノ・ファヴィニャーナのマグロのボッタルガ
シチリアのシェフが、ファヴィニャーナのマグロのボッタルガを使った料理の動画をupしていました。
まずはボッタルガとブロンテ産ピスタチオのキタッラ。
作り方
・にんにくの香りを付けたオリーブオイルでプレッツェーモロのみじん切り、粗挽きこしょう、包丁で刻んだ(またはおろした)ボッタルガをソッフリットにする。 ・火を止めてパスタのゆで汁少々を加える。 ・ゆで上がったスパゲッティ・アッラ・キタッラ(生パスタ)を加え、火にかけながらマンテカーレ。 ・皿に盛り付けて刻んだピスタチオで飾り、オリーブオイルをたらす。 ・仕上げにレモンの皮のすりおろしを散らす。 |
応用編のウニとボッタルガのキタッラ
・ソッフリットをパスタのゆで汁で溶いたところにウニを加える。
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関連誌;『ア・ターヴォラ』2006年8月号(クレアパッソで日本語解説付きで販売中)
“ファヴィニャーナのマグロのボッタルガ”の記事は「総合解説」'06&'07年8月号、P.35に載っています。
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