2025年10月31日金曜日

文明の交差点、シチリア。植物も世界各地からやってきた。アーモンドはギリシャから。



シチリアは大きな島です。イタリア料理のベースをなす重要な島ですが、その食文化を見る時は、ちょっと広大過ぎて手に負えないので、小さなテーマごとに少しずつ見ていく方法がベターだと思います。そして最初に選んだのが“アーモンド”です。アーモンドの地と呼ばれるシチリアですが、アーモンドの樹が土着で生えていたわけではありません。外国に征服されたり、世界中からその地を狙われていたシチリア。アーモンドは、それらの国から伝わりました。その国は、ギリシャです。2500年以上前にギリシャ人によってアーモンドはシチリアに伝わり、島独特の気候と環境が合い、特に南西部では、シラクーザ、ノート、アーヴォラといった町の周囲の野原に広まりました。
シチリア西部は、かつてのギリシャやアラブが植民都市を造った地方です。
シチリアは文明の交差点とも呼ばれます。植物も世界各地からやってきました。
アラブからオレンジ、レモン、アメリカ大陸からはサボテン、ペルシャから糸杉、オーストラリアからユーカリ、ペルーからトマト、インドからはなす、南米のガイアナからは唐辛子、オリエントからはスパイスなどです。古代から定着していたのは、ぶどう、小麦、オリーブぐらい。見事に日本ではメジャーにならなかったものばかりですねー。
海に面してたつギリシャの神殿、ジャスミンの花の香り、バロック彫刻で飾られた館、甘酸っぱい味付けの料理、クスクス・・・。シチリア西部の南海岸は、異国の名残が感じられる場所。

マザーラ・デル・ヴァッロのカスバ(要塞で囲まれたアラブ人街)



マザーラ・デル・ヴァッロ。


旧市街と港。
教会と旧市街中央。

マザーラ・デル・ヴァッロのドゥオモはノルマン風、アラブ風、ルネサンス、バロック様式が混ざり合った姿をしている。サン・ミケーレ協会は修道女たちが作るビスコッティやマジパンのフルーツが有名。大きな港町があるので、魚料理がおいしい。
地元料理の店。ラ・ベットラ。

アーモンドに話を戻すと、アーヴォラではピッツ―タPizzuta、フィッショネッラFiscionella、ロマーナRomanaという国際市場で高く評価されている3品種のアーモンドが誕生した。

アーヴォラのアーモンド。

どれも、世界中の最高のパティシエやシェフが使用しているアーモンド。

アーヴォラのアーモンドの一種、ピッツ―タ。アーモンドの女王だって。先端がとがった形をしているのが名前の由来。


アーヴォラのアーモンドは外国産のアーモンドと違って灌漑を行わずに栽培される。殻は胞子を通さないので殺虫剤もほとんど使用しない。さらに手で収穫して天日で乾かす。これらの手間をかけるので食品として本物で、利点を最大に引き出すことに成功している。アーヴォラのアーモンドは植物油、繊維、酸化防止効果が高く、肥満、高血圧、高血糖の改善に効果がある。アーモンドミルクは適度にカルシウムや鉄分、リン、マグネシウム、カリウムを含むので、牛乳や豆乳の代わりになる。
シチリアではドルチェにアーモンドを使うことが伝統になりました。次回はその話。

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2025年10月30日木曜日

アーモンドの地、シチリア。



南の料理がテーマの今月の(CIR)のリチェッタ、今日の料理は“アーモンドのペーストとトマトのカラメッラ―テのフジッロ―二”。
アーモンドとトマトも、きのうのアンチョビとレモンに続く、南イタリアを象徴する食材。
イタリア料理の百科事典“1001スペチャリタ”

によると、シチリアはアーモンドの地だそうです。特に南東部の海と最初の丘陵地の間の地区
が中心地とあります。その地区にある街が、ノートです。

ノート

ノートはバロックの街として有名ですが、料理の世界では、美食の街としても有名です。

シチリアのアーモンドの収穫。

シチリア料理の本の傑作、ワイナリー・プラネタの本、『シチリア』

シチリアの各地にぶどう畑を所有してワインを造っている国際的大手ワイナリーならではの本で、畑を所有する各地ごとにシチリアの料理と食文化を紹介する、とてもハイセンスな本。その中には、ノートという章もあります。
それによると、イブレイ山の周囲のとても美しい地区で、オリーブ畑、ぶどう畑、シチリアの最も美しいバロックの地区があると、大絶賛しています。

プラネタのノートのぶどう畑。

シチリアの味。

シチリアの食文化はイタリア料理のベースの一つ。広大な地域があり、地方色も豊かなので、パレルモとカタ―ニャという東西の2大拠点に分けて見ていく方法が一般的です。プラネタのこの本は、自社のぶどう畑がある5つの地区に分けて、ワイナリーならではの専門的な土壌と食文化の解説を、美しい写真で紹介する、個性的な本。

シチリアをアーモンドという視点で見ると、なかなか面白い姿が見えてきます。
収穫したてのアーモンド。
シチリアのアーモンドの代表的な産地、アーヴォラ。



初めてシチリアに行った時は、道端にサボテンが雑草のように茂っていたのにはびっくりしましたが、アーモンドは気が付かなかったなあ。サボテンを初めてスーパーで買った時は、小さな棘に全然気が付かなくて、素手で扱って、その後しばらくちくちくするという失敗もありましたが、シチリアのアーモンドもいつか味わってみたいもの。
あっそうか、シチリアにいればアーモンドを使わない料理やドルチェを食べることの方が難しかった。
アーモンドの話、次回に続きます。

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2025年10月29日水曜日

アンチョビのスパゲッティ


今日の(CIR)の料理は“アンチョビのソースとレモン風味のスパゲッティ”。
リチェッタの写真と日本語訳はP.5。
いかにも南イタリアの味のパスタです。

アンチョビとパン粉のスパゲッティ。

アンチョビのスパゲッティ。南のスパゲッティの基本。

イタリアで人気のアンチョビはスペインのカンタブリコ産。

イタリア産派もいます。

カンタブリコ海のアンチョビ
歴史的にもつながりが深いスペインは、産物もかぶったりして時にはライバルでもあります。例えばオリーブオイル。昔、スペイン産オリーブオイルとイタリア産オリーブオイルはどこが違うか、という記事を訳したことがあります。その記事の中で覚えているのは、スペインのオリーブオイルは大規模なオリーブ畑を所有する元貴族や領主などが主体となる大規模生産で値段の安い製品を大量に作っている、ということ。対してイタリアは、小規模の農家がアルティジャナーレな製法で少量作るオリーブオイルが多く、とことん質にこだわっている、ということ。量か質かというかなり根源的な問題で、どちらが正解か、答えはすぐには出ない問題です。物価には世界情勢や政治もかなり影響してきます。最終的には消費者がどちらを選ぶか、時流と併せての判断が必要です。
古代から行われている漁法、メナイカのアンチョビ

チレント(カンパーニア州)のアンチョビ

リグーリアのモンテロッソはアンチョビの塩漬けで有名

アマルフィ海岸のイワシのコラトゥーラはアンチョビよりシンプルなパスタソース。

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2025年10月28日火曜日

スペイン人が小麦粉に課した税金に対したバーリのマカロニ業界の抗議から生まれた名物、“米、じやがいも、ムール貝のティエッラ”。

プーリアのムール貝料理。
その代表と言えば、やっぱり、“米、じゃがいも、ムール貝のティエッラ”。
そのルーツは、プーリアがスペインに支配された時代にあります。で、その背景にはこんな歴史がありました。私も初めて知りました。出典は、各地の詳細な食文化を集めた本、『マニュアーレ・デル・ボルギジャーノmanuale del Borghigiano』

という本。
1647年、小麦粉に対して課された税金が不当だとバーリのマカロニ業界が立ち上がりました。
それは、浅鍋に薄くスライスした玉ねぎねと小さく切ったトマトを敷き、にんにくとイタリアンパセリのみじん切り、おろしたペコリーノを散らし、薄切りのじゃがいもと米、あらかじめ強火で開けて殻から出したムール貝を入れ、再びトマトとじゃがいもで覆い、仕上げににんにくとイタリアンパセリのみじん切りを再び散らしたもので、各層にこしょうは振るけど塩は加えない。オイルと濾したムール貝の汁を全体にかけ、熱したオーブンで約40分焼きます。バリエーションは豊富で、ムール貝を開けないで加える。リチェッタもあります。
プーリアの名物料理として有名な1品ですが、小麦粉の税金に対する抗議から生まれた米料理だったとは、考えたことなかったです。
それにしても、税金に抗議してこんな美味しい料理を生み出しちゃうなんて、バーリのマカロニ業界って、美味しい料理を作る方法をよく知ってたんですねえ。
リストランテのリーソ・パターテ・エ・コッツェのティエッラ。
家庭で作るリーソ・ハタ―テ・エ・コッツェのティエッラ。
バーリの路上で自家製パスタを売る女性の姿は観光名物。

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2025年10月27日月曜日

プーリアのムール貝。

今日の(CIR)の南イタリアの料理は、“ムール貝のフリット”です。
リチェッタの日本語訳と料理の写真は、P.3。
ムール貝はプーリア料理には欠かせない食材。
そしてプーリアでムール貝と言えば、ターラント。
こちらでも、アドリア海のムール貝は歴史的に減っているようです。
ターラント。南イタリアでは、ナポリ、バーリに次ぐ大都市。
プーリア。南イタリアを代表する美味しい食べ物の地。
プーリアの産物。
プーリア料理。

私が体験した最初のプーリアはバリでした。人がとても熱くて暖かくて、一日街を歩くと、おばちゃんから若者まで、いろんな人に話しかけられて、ぐったりしたものです。でも、その食べ物の美味しさにもびっくりしました。特にオリーブオイルはお肌にぴったり合って、肌がつるつるうるうるになって、プーリア滞在中はご機嫌でした。
プーリアのムール貝は、牡蠣のようにフリットにしますが、これは衣揚げ。
パン粉をつけたフリット。
(CIR)のリチェッタは、赤いビーツのクリームと爽やかな緑色のグリーンピースのマヨネーズ添え。
添えるクリームで一段と美味しそう。
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2025年10月25日土曜日

マッコとランドゥーヤ

(CIR6月号)の南イタリアの料理は、イタリア人が南イタリアの料理だと感じるような料理が今月のテーマです。
前菜の2品めは、“マッコのランドゥーヤ添え”(CIR)のリチェッタの日本語訳はP.2。
マッコという一度聞いたら忘れられない名前は、時々プーリア料理などのリチェッタに登場するので、干しソラマメのピューレだと知ってはいましたが、日本では目にする機会はなく、味も知りませんでした。プーリアやシチリアなど南イタリアの名物。実際プーリアでは多くの料理に登場しているマッシュポテトのような甘さと優しさのある食材です。初めて出会ったのは、プーリアで食べたファーヴェ・エ・チコーリア。一口食べたとたんに、プーリアのオリーブオイルの美味しさと相まって、大好きになりました。
その後、日本で再び目にすることはなかったので、あの美味しさに再び出会えないのが残念です。
マッコ・ディ・ファーヴェ
原料は干しソラマメ。
プーリアではゆでた山盛りのチコーリアを添えます。ほろ苦いチコーリアと甘いソラマメの組み合わせは最高!!
ファーヴェ・エ・チコーリア。
ファーヴェ・エ・チコーリアは南イタリアの傑作料理の一つだと信じていますが、今月の(CIR)のリチェッタでは、ランドゥーヤと組み合わせました。
ランドゥーヤはカラブリアの唐辛子入りの塗れるサラミ。
 ンドゥーヤはスプリンガという町の名物。祭りも開かれます。
ndujaという、nから始まるという不思議な名前。カラブリアでは、名刺に冠詞をつけるのが習慣。la+ndujaで、ランドゥーヤとも呼びますが、実はこれが南っぽい発音で、南出身ということがこれでばれます。  
唐辛子の塗れるサラミ。
カラブリアで世界的に一番有名な名物、カラブリア人が誇るカラブリアの魂。半分に切るだけでもこんなに真剣。
カラブリアの長寿の秘密、唐辛子。
“ソラマメのマッコのランドゥーヤのクロスティーニ添え”は、南イタリアの天日で干した唐辛子とソラマメという、南イタリアでなければ味わえない食材を使った、南の太陽が感じられる料理なのでした。
料理の写真はこちら(CIのページ)

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2025年10月24日金曜日

サン・ジュゼッペのゼッポレとして知られるナポリの伝統的なドルチェ。聖ジュゼッペは揚げ物屋の守護聖人だって。

(CIR6月号)のリチェッタの解説です。
リチェッタのテーマは南イタリアの料理。典型的な南の料理です。
まず前菜の1品め、“ゼッポレ”です。

ドーナツ形の揚げ菓子で、カーニバルの伝統的なドルチェ。中~南イタリアの、カンパーニア、プーリア、サルデーニャの伝統的なドルチェ。

オーブンで焼くゼッポレ・ディ・サン・ジュゼッペ・アル・フォルノ。

ナポリの歴史的バール、ガンブリヌスのゼッポレ。

揚げるゼッポレ。

ナポリの揚げ物屋。

フリッタータイプのゼッポレ。

ナポリのピッツェリアのゼッポレ・サラ―テ。

ナポリのピッツァ・フリッタ。

青さ入りのゼッポリーネ・ディ・アルゲを初めてナポリで食べた時は、こ、これは日本の味・・・とびっくりして、それ以来、超お気に入りになりました。
(CIR6月号)、日本語のリチェッタはP.2、の“ワカメと車エビのゼッポレ”もこのタイプ。

カンパーニアではサレルノ地区のパイ生地のパスティッチ―ニでもある。栗のパッサートやチョコレートなどを挟みます。ナポリではビニェ生地で作ります。クレーマパスティッチェリーアを詰めて中央にアマレーナを1粒のせます。今は一年中作られていて、スーパーにもあります。
ナポリのゼッポレは、サン・ジュゼッペのゼッポレとして有名。サン・ジュゼッペの日は3月19日。ナポリの修道院で修道士によって考え出されたと言われています。冬の終わりを祝うような日で、農民にとっても季節の変わり目を伝えるカレンダーとなる日。
この日はナポリ中のパスティッチェリーアやパン屋やバールでゼッポレが出されていますが、18世紀ごろからストリートフードとして道端の揚げ物屋(フリッジトーリ)の屋台で売られていました。なんでもサン・ジュゼッペは、揚げ物屋の守護聖人なんだとか。
あと、キリストの養父、聖ヨセフでもあるので父の日のドルチェとしても知られています。

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