詰め物入りパスタの話が出たところで、今日のお題は、(CIR12月号)の記事“各地のクリスマスの詰め物入りパスタ”です。
まずはエミリア地方のトルテッリーニtortellini。
ボローニャとトルテッリーニ。
ボローニャのパスタの聖地、キッチン付きの生パスタ専門店。
イタリアの代表的詰め物パスタ、トルテッリーニ。このパスタはエミリア地方の中心地、ボローニャ料理のシンボル。「1個2gに満たない重さしかなく、それも大部分が詰め物の重さ。」
つまり、生地は詰め物を包んでも破れないぎりぎりまで薄く伸ばす。そのためには熟練の技が要求される。その技は中世後期からまったく変わることなく受け継がれてきた。
ボローニャでトルテッリーニが生まれたのには理由がありました。
トルテッリーニは小さければ小さいほどよいとされる。通が認めるパスタの大きさは3㎝角の正方形。この上に詰め物を手早く置き、生地が乾いて崩れないうちに素早く包む。
トルテッリーニはアノリーニはカッペッレッティといった同じ種類のパスタの中で一番生地が薄く、形はもっとも愛らしい。
ポー河沿岸の平野では、有史以前から軟質小麦が生えていた。イタリア南部など地中海全域では主に硬質小麦が栽培されているが、イタリア北部の気候は硬質小麦には適さない。軟質小麦はパンにするとおいしいが、粘り気があり過ぎて小麦粉と水を混ぜた乾麺には向かない。軟質小麦は硬質小麦と比べると、でんぷんの量が多く。グルテンを始めとするたんぱく質、ミネラル、ビタミン、脂肪が少ないからだ。そこで北イタリアの人々は動物性タンパク質を加えることによって腰のある生地を作りだした。軟質小麦にない性質を補う動物性タンパク質、それは卵白だった。
こうして作りだされた卵入り麺は硬質小麦の麺より栄養価が高く、ゆでても煮崩れないでアルデンテになり、チーズや肉のような動物性の食材ともよく合った。やがてそれらの具を麺で包むようになったのも自然の流れだった。
トルテッリーニは軟質小麦からつくる北のパスタの傑作なんですね。
エミリア料理の代表トルテリーニには、イタリア各地の食の伝統が詰まっている。
次は詰め物の話・・・。
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