イタリア料理ほんやく三昧

2017年2月16日木曜日

ドナテッラのオステリア

今日は「総合解説」で紹介している女性シェフ、ロベルタ・アルキテッティさんのご紹介、
と思ったのですが、記事のほとんどを費やして紹介されているのは、シェフではなく、経営者のドナテッラ・チネッリ・コロンビ―ニさんのことでした。
店の名前もオテリア・ディ・ドナテッラで、ドナテッラさんを前面に押し出しています。
いったい、ドナテッラさんて何者なんでしょうか。

まずは紹介がてらこの動画をどうぞ。
 ↓



なんだかすごい肩書をずらっとお持ちですが、どうやら、イタリアのワイン業界で断トツに注目されているやり手のビジネスウーマンのようです。

まずはワイン。
ファットリア・デル・コッレというワイナリーとアグリトゥーリズモの経営者です。
すべて女性が運営に携わっています。
ワインはもちろん一級品。





ドナテッラさんは、オープンカンティーナのアイデアを考え出して、数年でイタリアのエノトゥーリズモの主流にしました。
2012年のヴィニタリーで国際賞受賞、2013年には女性醸造協会副会長就任。




そしてアグリトゥーリズモのレストラン、オステリア・ディ・ドナテッラとシェフのロベルタさん。




ソラマメとペコリーノのアニョロッティ。
トスカーナならではの食材ですね。
料理教室も併設されているそうですよ。


-------------------------------------------------------

“ロベルタ・アルキテッティ”シェフの記事とリチェッタの日本語訳は、「総合解説」13/14年11月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]

=====================================

2017年2月13日月曜日

ミラノの飲食店のトレンド

今日はちょっと前の、ミラノのレストランの話。
皆さん、覚えてますか、ミラノ万博のこと。

いつの話でしたっけ。
2015年ですよ。
今日話題にするミラノは、ミラノ万博を前にして、気持ちが上がっていた頃のミラノの話です。

イタリアで食がテーマの万博が開催される直前のミラノのレストラン業界は、相も変わらず、ミラノの飲食業界はこの10年で大きく変わった、と言われていました。
どう変わったかというと。ハイクラスの店とトラットリアの間の違いがあやふやになってきたそうですよ。
今は、パニーノを食べるだけでもグルメな体験ができて、上等なファーストフード、巨匠が作るパニーノが大流行。
今のミラノでは“象の耳”を食べるより美味しいハンバーガーを食べる方が簡単なんだそうです。

ハンバーガーを食べる時にソースを選べるなんてのは当たり前。
選べる肉の種類は、カンパーニア産水牛、パダーノ産のリムザン牛、ブラックアンギュス、日本の和牛、という豪華さ。

ミラノで成功する秘訣は個性と品質だそうです。

万博が終わって1年が経過した現在、ミラノの飲食業界はどのくらい変わっているかは分かりませんが、
まずは2年前は話題だった店、ザ・ミートボール・ファミリー。

ミートボールはイタリア語でポルペッティーネ、ミラノの方言ではモンデギーリ。
ミラノの人気の伝統的で庶民的なお惣菜です。

おしゃれなナヴィッリ地区のニューヨークの雰囲気をたたえたスタイリッシュな店。
 ↓




次は高級ブランドショップが立ち並ぶモンテナポレオーネ通りのパニーノの店、シック・エ・ゴー。
 ↓


パニーノの具は天然サーモン、アンガスビーフ、イセエビなどだそうです。


エコや有機栽培に敏感なレストランの代表は、28ポスティやエルバ・ブルスカ。
 ↓





スタリッシュな生き方を愛するミラノ人が好きそうな店ばかりですねえ。
ミラノでこてこての伝統料理を食べるのは、ますます難しくなりそうです。
店の詳細やホームページアドレスは「総合解説」をご覧ください。


-------------------------------------------------------

グルメガイド“ミラノ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年11月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]

=====================================

2017年2月9日木曜日

タッジャスカオリーブ

今日の「総合解説」のビジュアル解説は、リグーリアのオリーブオイルの話。

リグーリアのオリーブと言えば、タッジャスカ種。

Taggiasca olives

タッジャスカは薄紫色で小粒のオリーブ。
上質なパテになり、うさぎ肉や鶏肉に合います。
リグーリアのオイルの特徴は、酸度が低くて甘く、デリケートでまろやかな味。
300種類以上あるイタリアのオリーブの中でも、最もデリケートなオイルができるのがタッジャスカ種。




リグーリアの中でもタッジャスカの栽培が盛んなのはインペリア。



リグーリアの畑は、海と山に挟まれた狭い段々畑。
リグーリアの石壁の総延長は万里の長城より長いんだそうですよ。
プーリアなどの南イタリアの広大なオリーブ畑とは、まったく違う姿をしています。
畑での労働もきつくて過酷なものでした。
オリーブの栽培をリグーリアに伝えたのは古代ローマ人。
広めたのは中世後期の修道士。




リグーリアの食材





-------------------------------------------------------

“オーリオ・リヴィエラ・リグレ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年11月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]

=====================================

2017年2月6日月曜日

ティラミスの元祖?パルマのドルチェ

今日はパルマのドルチェの話です。
パルマのドルチェには、前回取り上げたファルネーゼやマリア・ルイーザ女公の宮廷と結びついた高貴なドルチェと、それ以前の、家庭や尼僧や修道士のドルチェの2つのベースがあります。

修道院生まれでパルマで今も愛されているドルチェの代表は、スポンガータ。
 ↓


ドライフルーツやスパイスがたっぷり入って、飾り気のない厳格な外見は、いかにも修道士が作ったドルチェ。
スポンガータなんて名前だから、スポンジ生地のふわふわしたケーキが思い浮かぶけど、これは硬そうですねー。
ねこちら
一説によると元々はローマ生まれで、ベネディクト会の修道士によって完成したドルチェ。
パルマに伝わってからは、サン・ジョヴァンニの修道院のものが人気ですぐに広まったのだそう。

総合解説」でもう一つ紹介されている修道院生まれの歴史のあるドルチェ、トルタ・ビアンカ、別名ブシランはこちら。
 ↓


これをホワイトケーキと呼ぶのは、どう考えても無理があります。
でも、復活祭のドルチェというのは納得。
ちなみにスポンガータはクリスマスのドルチェ。
これも納得。

次に、マリア・ルイーザの宮廷のドルチェとして紹介されているリチェタの一つが、ストラッキーノ・ディ・ドゥケッサ。

サヴォイアルディとマスカルポーネとコーヒーを使う、ティラミスによく似たドルチェです。




パルマ県のフォンテヴィーヴォという町の修道院で12世紀に生まれました。

ドゥケッサとは女公のこと。
ストラッキーノとは、形が似ているところからこう呼ばれるようになったとのこと。
いやーティラミスに似てますねえ。そっくりです。
チョコレートとアーモンド入りなので、ティラミスよりリッチ。
でも、名前のインパクトはティラミスの圧勝ですね。
ティラミスは私が考え出したと言う人が続出したのに、パルマの人はなぜ沈黙を守っているのでしょう。
詳しいリチェッタは「総合解説」にあります。



-------------------------------------------------------

“パルマのドルチェ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年11月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]
=====================================

2017年2月2日木曜日

パルマの宮廷の主役

バジリカータのおばあちゃんのパスタの次は、パルマの宮廷のドルチェ。
パルマの宮廷というと、ファルネーゼ家やマリア・ルイーザ女公の宮廷だそうです。

マリア・ルイーザは、ナポレオンの妃だった人です。

ナポレオンは、戴冠式の肖像画で有名なジョセフィーヌと離婚して、オーストリア皇帝の娘のマリア・ルイーザと結婚します。
そしてナポレオンが失脚した後の1814年、マリア・ルイーザはパルマの大公になります。
そのあたりの波乱万丈でぐしゃぐしゃの人生は、wikiでどうぞ。

2014年は、彼女がパルマの大公になってから200周年の年。
パルマ市は、パルマ市民に一番愛された大公、マリア・ルイーザの、こんな動画を作りました。




ファルネーゼ家は、最初にパルマの大公となった家系。
パルマのテアトロ・ファルネーゼ。
 ↓



ローマのパラッツォ・ファルネーゼは、ローマ法王も出したファルネーゼ家の威光が感じられるルネサンスを代表する建物。
ミケランジェロも雇われて建築に携わりました。
現在はフランス大使館。
 ↓
/


かつてパルマを訪れた時は、パルマの歴史など何一つ知らず、生ハムとパルミジャーノしか知らなかったけど、かつての宮廷文化の名残のような品の良さはびんびん感じました。
 ↓




次回はパルマのドルチェの話です。


-------------------------------------------------------

パルマのドルチェの記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年11月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]

=====================================

2017年1月30日月曜日

バジリカータのノンナの手打ちパスタ

今日のお題は前回のブログでもちょっと話題が出た話。
総合解説」の“バジリカータのノンナのパスタ”の記事のビジュアル解説です。

人気ブロガーが、子供の頃、大好きだった家庭料理の思い出を語るという記事で、今月は、いつもバジリカータの民族衣装を着て祝日のパスタを作るおばあちゃんの思い出。
食べるだけでなく、おばあちゃんがパスタを打つ姿を見るのが好きだった、という話、分かるなあ。
私もフィレンツェのイタリア語学校に通っていた時、下宿先のおばあゃんがお昼を作るのを眺めているのが大好きでした。

さすがにフィレンツェのおばあちゃんは民族衣装は着ていなかったけど、バジリカータでは、どんな衣装を着るんでしょうね。
というか、イタリアの民族衣装というと、必ずバジリカータの昔の農民の暮らしが引き合いに出されるような気がするのですが、気のせいかなあ。

バジリカータの伝統・風習
 ↓



バジリカータは、イタリアの典型的な農民の暮らしが、手つかずのまま残っている、最後の理想郷のような場所ですね。
料理や暮らしの情報は、観光立国イタリアにあっては驚くほど少ないですが、何物にも汚染されていない純粋な姿が垣間見られそう。

バジリカータのパスタ作り。
 ↓



バジリカータのパスタはプーリアのパスタに似ています。
典型的な南イタリアのパスタで、セモリナ粉と水の生地、3D的な立体的な形にします。
これは見ているのが楽しいパスタですね。

次も典型的なバジリカータのパスタ、フジッリ。
 ↓


そしてこれらのパスタに欠かせないチーズがペコリーノ・ディ・フィリアーノ。
 ↓


パスタを作るおばあちゃんの横で、食事の準備時のおじいちゃんの役目は、チーズをおろすことだけでした。





-------------------------------------------------------

“バジリカータのノンナのパスタ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年11月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]
=====================================

2017年1月26日木曜日

ブレッシャ風パスタ、カゾンチェッリ

今日のお題は、ロンバルディアの詰め物入りパスタ第2弾。
カゾンチェッリです。

前回のトルテッリがイタリア中どこにでもあるメジャーなパスタだったのに比べて、カゾンチェッリはあまり聞かないですねえ。
どちらもラビオリ(詰め物入りパスタ)の一種で、この種のパスタは、たいてい、その形が名前の由来。
たとえばラビオリは中世の「小さな」かぶ。

Ravioli


トルテッリは「トルタ」。

Tortelli verdi

では、カゾンチェッリは?
「総合解説」でも説明していますが、「小さな靴」とか、「チーズ(カゼウス)」とか、いろいろな説があります。

A big plate of casoncelli


やはり家庭料理がルーツのイタリア料理はマンマの数だけリチェッタがあるわけで、どれが正しいと決めつけるのは不可能。

確かなのは、カゾンチェッリはロンバルディアはブレッシャやベルガモのパスタで、祝日のご馳走の一つとして昔から食べられていた、ということと、
ソースにはセージバターとパン粉が使われる、ということぐらい。

詰め物入りパスタは、祝日に食べるご馳走パスタ。
さらに、今月の「総合解説」の“バジリカータのノンナのパスタ”という記事でも紹介していますが、祝日に、家族のためにおばあちゃんが手作りするパスタは、イタリア人にとっては家庭の味の最たるもの。
幸せな温かい家族の子供の頃の思い出として、誰の胸にも染み込んでいるようです。

「総合解説」でカゾンチェッリがお勧めの店として紹介されている店のカゾンチェッリ。
 ↓



ブレッシャも観光客が押し寄せる街ではなさそうですが、落ち着いた北イタリアの都会的な街ですね。
ブレッシャのPV。
 ↓



こちらも「総合解説」のカソンチェッリがお勧めの店の1つ。
 ↓





-------------------------------------------------------

“カソンチェッリ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年11月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]

=====================================