2019年1月30日水曜日

リコッタのニョッキ

前回は何やらとても楽しそうなヴェンデンミアの祭りを紹介しましたが、今月の「総合解説」のピエモンテのブドウ農家のヴェンデンミアのパーティーのメニューで、とても気になった料理がありました。 
リコッタのニョッキです。

以前、リコッタパンケーキという文字を初めて見た時に感じたようなときめきがありましたよ~。

リコッタパンケーキを広めたビル・グレンジャーさん。
 ↓


パンケーキにリコッタを入れるレシピを世に出したこのオーストラリア人は、この料理で一世を風靡したので、リコッタパンケーキに魅せられた人は世の中には多いハズ。
パンケーキにリコッタを入れるとふわふわになるのでしたっけ。
見た目は違いがよくわからないけど、リコッタがなんだか素敵な作用を及ぼすのでしょうか。
パンケーキが素敵になるのなら、ニョッキだって素敵になるはず。
そもそもリコッタ入りのニョッキはあるのでしょうか。

こういう時に頼りになるのが、スローフードの本スクオラ・ディ・クチーナシリーズの
パスタ・フレスケ・エ・ニョッキ


まずはニョッキについてのミニ知識。

「ニョッキとは、小麦粉と水分を練った小さな筒型の生地で、場所によっては卵や他の粉を加えることもある。
主に北部の山岳地や中南部でよく作られていたが、イタリアにじゃがいもが伝わる前から、イタリア中の代表的な家庭料理の一つだった。

ニョッキといえばじゃがいものニョッキとしてイタリア北部を中心としてイタリア中に広まり、特に北東部では、シナモンやココア入り、パン入りなど様々なニョッキ
が考え出された。
ピエモンでは山のチーズや栗の粉、カボチャ入りのニョッキが考え出された。
じゃがいもは入らずに野菜、パン、ハーブ、リコッタなどが入るニョッキもあった。」

というようなことが書かれています。
そうです。じゃがいものニョッキは、じゃがいもがイタリアに伝わる前は、存在していたなかったんですねー。
食材としてのじゃがいもがイタリアに伝わったのは19世紀。
その前はパン粉と小麦粉で作っていたのです。
バリエーションとして加えられたのは、卵、おろしたグラナ・パダーノなど。

リコッタもよく加えられる食材でした。
特にほうれん草やビエトラと小麦粉の生地とは相性がよく、定番の食材でした。
北東部では、溶かしバター、砂糖、卵黄、泡立てた卵白、軟質小麦粉、レモンの皮、塩にリコッタを加えた生地のニョッキも作られていました。

どうやらリコッタのニョッキはイタリアでも珍しくはなく、そこにリコッタパンケーキの世界的ヒットが重なって、世界的にプチヒットしたようですね。



今回の「総合解説」のリチェッタで惹かれたのは、白いニョッキと、生クリームとポルチーニの白いソースの組み合わせです。
ポルチーニとクリームのソースだけでも美味しそうなのに、リコッタ入りの白いニョッキは、じゃがいも入りのニョッキより見た目のふわふわ感がアップしています。
形もマシュマロにそっくりです。
リコッタのニョッキ、一度食べて見たくなりました。

リコッタのニョッキの写真は「総合解説」のページにも載せておきました。
探してみてください。

スローフードのスクオラ・ディ・クチーナシリーズは
『ドルチ・ダ・フォルノ』と

『パーネ・ピッツェ・フォカッチェ』


もあります。

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“ヴェンデンミア”のホームパーティーの記事とリチェッタの日本語訳は「総合解説」2016年9/10月号に載っています。
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