“グイド・トンマージ・クチーナ・レジョナーレ”シリーズの『トスカーナ』から
トスカーナの肉料理を紹介しています。
ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナの次は、チンタ・セネーゼの料理を訳してみましょうか。
まずは
“チンタ・セネーゼのアリスタ/ARISTA DI CINTA SENESE”
アリスタはトスカーナで生まれた豚の部位の名前で、共通語だと“カレcarré”にあたります。
フランス語のキャレのイタリア訛り、つまりあばら骨付きロース。
チンタ・セネーゼのアリスタは、チンタのアリスタと省略する派と、・・・産チンタ・セネーゼのアリスタと、さらに詳細にこだわるシェフとに別れているようです。
最近訳したシェフはオルヴィエト産チンタ・セネーゼにこだわっていました。
参考までに、アリスタのロースト
↓
それではチンタのアリスタのリチェッタに戻ります。
材料/5人分
チンタのアリスタ・・1kg
にんにく・・2かけ
EVオリーブオイル・・大さじ2
白ワイン・・1カップ
ローズマリー、セージ
塩、こしょう
・アリスタは骨付きなら開く。肉と骨の間にローズマリー、セージ、潰したにんにくをはさんでタコ糸で縛る。骨なしの場合は通常のローストの要領で香草はタコ糸の下にはさみながら縛る。
・塩、こしょうする。
・油を引いたソテーパンで表面全体を焼き、白ワインを加えて1時間焼く。オーブンで焼いてもよい。
シンプルですね。
そう思いながらページをめくったら、こんがり焼けた山盛りの豚の骨付きリブローストの皿の上に肘を付きながら肩寄せあって骨付きリブを両手で持ってかぶりつく母子の写真が。
超美味しそう、と思って本を見直すと、チンタのアリスタの横に、
“ロスティンチャーネ/ROSTINCIANE”
という料理のリチェッタがありました。
きっとこの料理です。
本によると、トスカーナではコストレッテのことをロスティッチャーネROSTICCCIANEとか、ロスティンチャーネROSTINCIANEと呼ぶそうです。
コストレッテはアリスタを切り分けたもの。
材料/4人分
豚コストレッテ・・1.2~1.5kg
ローズマリー
塩、こしょう
・炭火で焼くが、なければオーブンでも可。
・ローズマリーで香りをつけて約30分焼く。
・焼き上がったら塩、こしょうする。
アリスタもロスティンチャーネもトスカーナ生まれで全国的に広まった豚肉料理。
ロスティンチャーネとサルシッチャのグリル
↓
バーベキューの王様だあ。
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