2018年8月13日月曜日

ダ・カイーノのヴァレリア・ピッチーニシェフ

今月の「総合解説」に登場した2店目のシェフは、ダ・カイーノのヴァレリア・ピッチーニシェフです。

かなり昔から活躍している女性シェフですよね。
個人的に一番印象に残っているのは、インパクトがあるその店名。
ダ・カイーノ。

たぶん人の名前だろうなあとは思っていたのですが、日本人には覚えやすい名前ですよね。

下の動画に最初に登場して店名の由来を語っているのは、ご主人でワイン担当のマウリツィオさん。
彼のお父さんのニックネームが店名だと語っていますが、なぜこの名前が生まれたかは息子にも不明だそうです。
かなりの腕白小僧だったみたいです。




勉強が嫌いだった彼は、学校を卒業すると、彼のお母さんが初めた店を手伝います。
その店は、やがて彼の妻が受け継ぎました。
なのでそれ以降、彼は妻を手伝っています。
それが同郷のヴァレリアです。
彼のスタンスは、強い情熱を持って料理を作っている母と妻を支える、というもの。
幸せなイタリア男だなあ。

ヴァレリアは夫とは違って化学の学位を持つ勉強好きな理系女子でした。
そのディプロマを店の厨房に飾ってあるそうです。
マウリツィオは、一生、妻と母親には頭が上がらないですね。

『ガンベロ・ロッソ』の記事では、ヴァレリア側の目線で店を取材しています。
70年台末に、プロとして何の経験もなしに、姑を手伝うために料理を始めたヴァレリア。
とにかく彼女も、姑に劣らない情熱の持ち主でした。
そしてオステリア・トラットリアだった店を、高級ホテル、ルレ・エ・シャトーグループのミシュラン2つ星レストランに作り上げます。

上の動画で素敵な客室のベッドメイキングをしているのがシェフですよ。
なんて働き者。

店があるマレンマ地方という場所柄か、彼女の狩猟肉料理は有名でした。
さらに今回の記事では彼女のもう一つの得意分野、内臓料理の腕前も披露しています。

内臓料理について語るシェフ
 ↓


内臓料理を語る時は、なぜ内臓を料理するか、という基本中の基本の証明から入るのですね。
さすがはリケジョ。




料理の基本は味、見た目も大切だが、それはあくまでも2番目、と語るシェフですが、「総合解説」で紹介した内臓料理は、とてもゴージャスな盛り付けの美しい料理です。
皿を覆う大きなドーナッツ形に切ってオーブンで焼いたブリック生地の上に、豚の耳、足、ネルヴェッティ、リードボーを盛り付けるという、見た目のインパクトも特大な1品。
美しい料理を作れる人だから、見た目はあくまでも2番目なんて語れるんですね。




物静かにワインを語るマウリツィオ、バリバリ仕事をこなしている親分肌のヴァレリア。
互いを尊敬しあっている素敵な夫婦の店でした。

イタリアの一流シェフの団体、ソステの会員でもあるヴァレリア。
会員のリチェッタ集『グランディ・リストランティ・グランディ・シェフ』もお勧め。



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ヴァレリア・ピッチーニの記事の日本語訳は「総合解説」2014年3月号に載っています。
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