2026年9月29日火曜日

ナポリに行ったら訪れたい美食の街、ナポリのライバル、カゼルタ

イタリアのグルメ旅に欠かせないのはナポリ。
ナポリにピッツァを食べに行く人はたくさんいると思いますが、多分、ナポリに宿泊しますよね。ナポリはカンパーニア州の州都。

カンパーニアの地理。

カプリやアマルフィなど、世界的な南イタリアの高級リゾート地や
ポンペイなどの遺跡もあって、多分、多くの人がイメージするイタリアの地。
ナポリでは、ピッツァだけでなく、トマトやレモンも食べてみて。特にトマトに対するナポリ人の情熱を知ると、ケチャップ使えなくなります。つまり、ナポリタンなんて発想はきれいさっぱり消えます。
 で、今回、ナポリのついでに行くのにお勧めの場所は、カゼルタです。ナポリの北北東にある街で、カゼルタ県の県都。世界遺産にもなっている王宮というすばらしい建築物があるせいで、カゼルタというと王宮、というイメージ。でも、ここには人気のピッツェリアがあったり、水牛のモッツァレラの産地でもあって、都会のナポリvs田舎のカゼルタ、という構造があります。


カゼルタ・フード・ツアー。


ナポリVSカゼルタ





カゼルタの水牛のモッツァレラ。


モッツァレラの産地のピッツァは、モッツァレラの使い方が大胆。


ナポリによく似た食文化がありながら、食材の産地にもっと近いので、ナポリとはちょっと違う料理が作られています。典型的な地産地消。


ナポリの宝、トマト。
トマトのマリネのロースト。


ピエンノロのトマト・ディ・ヴェスヴィオ。トマトに南イタリアの太陽が加わるとこうなる。太陽はこの地方ならではの重要な要素なのに、忘れてる人多すぎる。


戦後の食糧難の時代も乗り切ったナポリのトマトに対する愛情は熱い。


この地方の地産地消の象徴のような食事、トマトとモッツァレラとパン。


パンがピッツァになると、超美味しそう。




カゼルタの王宮はカンパーニアではカプリより好きな大好きな場所。でも次はピッツァ食べに行きたいかも。

カゼルタの王宮。

カゼルタのお薦めレストラン。


紹介したいことが多すぎて、次回に続きます。

このブログは(CIR)2024年1月号の料理、“野菜のシュトルーデル”の解説です。日本語のリェッタと写真はP.8
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(CIR)は『クチーナ・イタリアーナ』という地方料理の本としては最高の雑誌のリチェッタと記事を日本語に翻訳した約50ページの小冊子です。毎月日本語に翻訳している力作です。イタリア発の地方料理の情報は、昔の有名書籍が売り切れて入手困難になっている昨今ではとても貴重です。
『クチーナ・イタリアーナ』誌ですが、昨今の為替レートや送料の高騰、雑誌出版社の販売方針の変更などの諸条件が重なり、価格の維持が不可能となり、残念ながら、2024年以降の取り扱いを終了することにいたしました。(CIR)の定期購読は1月号から12月号までの12冊の解説ですが、取り扱いが不可能になった場合は『サーレ・エ・ぺぺ』など他の雑誌に換える場合もあります。その場合でも(CIR)の作成は続けます。
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2026年9月28日月曜日

シチリアの美食都市、パレルモとカターニアはライバル意識バチバチ。

イタリアグルメ旅、マルケの次はシチリアです。
シチリアは海に囲まれた島なので、行こうという明確な意思がないといけない場所。

地中海最大の島、シチリアの地理。疑いもなく南イタリア。
シチリアの食も独特で美味しい。大きな島ですが、一般的に、食文化的には東と西に分かれます。東の中心地はシチリア最大の都市、パレルモ、西はカターニア。パレルモに次いで2番目に大きな都市。バロックとエトナ山がその象徴ですが、美食の中心地としてはパレルモに負けてない。


シチリア人が語るカターニアvsパレルモ。謎のライバル意識でバチバチの2つの街。南イタリア人のプライドは、深くて強い。正直言ってよそ者にはどっちも美味しいでいいじゃんてなる。


パレルモのストリートフード。
初めは市場を通るのも怖くてビビる。


カターニアはパレルモほど情報はないけど調べていくと初めて知ることばかりでとても面白い街ということはすぐに分かる。
カターニア。


2つの街のライバル意識の象徴がアランチーノとアランチーナ。


これがイタリアで一番愛されているカターニアの魚市場。日本の魚市場とは違い過ぎる・・・。


カターニアの市場。ここなら怖くなさそうだけど、品ぞろえがえぐい。


カターニアのストリートフード。


カターニアの名物。最初に登場したゾウはエトナ山の溶岩で造ったこの街のシンボル。


パレルモはアクセスが簡単だし、周囲の街も個性的な面白い場所が多いので、南イタリアに慣れるには最高の地かも。一方カターニアは、不思議な魅力と美味しいものにあふれた美食の街。ちょっと上級の南イタリア。
(CIR)で紹介している店もMe Cumpari Turidduと、何語だこれ、という具合。謎過ぎる。
パレルモとは違う意味で、住んでないと語れない街。

(CIR)で紹介した料理はメカジキのインヴォルティーニ。
メカジキとカターニアの話もおもしろい。
カターニアの市場のメカジキ。


シチリアのメカジキ。シチリアでも特別な魚。


メッシーナ海峡のメカジキ漁。カターニアではメカジキ料理食べないと。


メカジキのインヴォルティーニ


ゾウとメカジキの街、カターニアを語れるようになったらかなりのシチリア通。

このブログは(CIR)2024年1月号の料理、“メカジキのインヴォルティー二”の解説です。日本語のリェッタと写真はP.7
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2026年9月25日金曜日

バカンス地にはイタリア中の庶民が集まる地と世界中のVIPに人気の高級リゾート地がある。二つはまったく別世界。でも行って初めて気づく。

有名トラットリア巡りをしながらのイタリアグルメ旅、プーリアの次は、マルケです。
そして料理はマルケの名物料理、ブロデット。ズッパ・ディ・ペッシェです。
店は、Fanoのその名もAl Mare。

マルケの地理。


マルケの料理


マルケは、東はアドリア海、南隣はアブルッツォ州。中央は丘陵地帯、その西はウンブリア・アペニン山脈。海、丘、山というなかなかダイナミックな地形。海沿いの地方の中央には州都アンコーナがあり、北部は都会で、もっと南の沿岸部の漁村地区とに分かれています。私の初マルケは夏のバカンスの真っ最中の時期のアンコーナでした。

コーネロ。ビーチの美しさでも知られるマルケのバカンスの町。


街中、すごい人出でびっくりしました。それまで南イタリアと言えば、カプリやアマルフィといった世界中から観光客が押し寄せる高級リゾート地のイメージしかありませんでしたが、マルケは、庶民のためのバカンス地。外国人観光客は一人も見かけませんでした。というか、イタリア中の庶民が集まってきたのかと思うくらいの賑わいでした。夏のバカンスの時期、都会はガラガラになりますが、みんなマルケみたいな庶民のためのバカンス地に行ってたのですね。

アマルフィ、もちろんイタリアを代表する高級リゾート


マルケのビーチリゾート


私はバカンスではなく、仕事でこの街に滞在しました。マルケには大企業のオフィスもたくさんあったのです。

マルケの料理




仕事柄イタリアの食文化についてはすっかり耳年増になっていた私は、マルケのブロデットはすごく美味しいという話を何度も聞いていて、ブロデットと聞いただけでよだれが出るくらいで、これは現地で食べたい、と強く思っていました。

ブロデット


マルケにオフィスがある大企業は、さすがに都会にありました。なので冷静に考えれば、ブロデットは都会よりはビーチに近い漁師の村で食べるのが美味しい、と分かりそうなもの。
当時の情報で、ブロデットが美味しい店、というのは、比較的簡単に見つかりました。
でも、そこはど田舎、というか、国際的な観光地しか知らない都会っ子が何の覚悟もなしに足を踏み入れていい場所じゃなかった。これが初めての南イタリアの美味しいもの巡りの旅でした。というか、当時の私は、マルケが南イタリアだとは露ほども考えてませんでした。日本の都会が、世界的に見ると外国人の観光客に取って超快適な地だということにも気がついていませんでした。つまりほぼ何も知らない井の中の蛙状態だったのに、行く気だけは旺盛だったのでした。
ブロデットをマルケで食べようと思ってる人に、そこは田舎ですよ、イタリアの田舎は、ミラノやローマとは別世界ですよ、と言うことだけは伝えておきたいのですが、慣れると、これがまた、楽しいし美味しい。もうやめられなくなります。

ファーノのアル・マーレ



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2026年9月24日木曜日

プーリアの名物食材を使った人気店のリチェッタ。

人気のトラットリアでイタリア各州を巡るグルメ旅、再開します。
今日の店は、リストランテ・チブス。あっ、またトラットリアじゃなくてリストランテでした。なぜこの店が選ばれたかと言うと、プーリアで一番人気のオーナーシェフ、Lillino Silibelloの店だからです。奥様のアンジェラと共に、プーリアの食材を使って、店をプーリア一の人気店にしました。

イタリアの穀倉地帯、プーリアは食べ物は美味しいし、人は元気で人情厚いし、奥深い歴史や芸術がある美しい地方。

プーリアの地理




チブス
Ceglie Messapicaという町にあります。





シェフです。店は夫婦で切り盛りしてきましたが、今は息子たちが食材探しも手伝ってくれてます。


プーリアの特産品、料理





プーリアの中でもグルメな街、レッチェ。美しい街で、食だけでなく、観光にもお勧め。


小麦の産地、プーリアはパンが美味しいことでも知られていますが、パスタの名物はオレッキエッテ。
プーリアのオレッキエッテ。■■■

チブスの人気料理は、“チーメ・ディ・ラパとピエンノロのトマトのオレッキエッテ”
料理の名前聞いただけでプーリアの美味しいもので作るパスタだと期待が上がります。

ピエンノロのトマトpomodorino del Piennolo


プーリアは、何を食べても美味しいのでびっくりします。それとほぼ同じくらい初めて見聞きする知らないものばかり。東隣には山脈を挟んでカンパーニア、南には海を挟んでシチリアと、南イタリアの味の中心地。だけど情報はナポリやシチリアと比べると極端に少なくて、ミステリアスな地。予備知識があれば最高だけど、何を食べても美味しいから、まあ、大丈夫。

プーリアで食べておきたい料理


このブログは(CIR)2024年1月号の料理、“チーメ・ディ・ラパとピエンノロのトマトのオレッキエッテ”の解説です。日本語のリェッタと写真はP.5
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2026年9月18日金曜日

中央ヨーロッパと北西ヨーロッパの影響を受けた地中海の地方、フリウリ・ヴェネチア-ジューリア。

今日のトラットリアは、フリウリ・ヴェネチア-ジューリアの店です。
フリウリ・ヴェネチア-ジューリアは、地中海にありながら、中央ヨーロッパと北西ヨーロッパの影響を色濃く受けた、個性的な地方。
アフリカやアラブの影響が強い南イタリアではまったく感じない異国情緒があり、とてもドラマチックな地方。
私は、バックパックでイタリア各地を巡りました。お金が無かったので、各地でキリスト教の無料宿泊所を利用しました。初めてフリウリ・ヴェネチア・ジューリアに行った時は、貴族のお屋敷だった館が無料の宿泊所として使われていました。天井に美しいフレスコ画が描かれたゴージャスなお屋敷で、ベッドの間をカーテンで仕切った二人部屋でした。相部屋になったのは、夫がこの地の病院に長期入院しているというシチリアの若い女性。私と同じくらいの歳で、異国の観光客の私に、気さくに接してくれました。美しい女神や天使に見下ろされるその部屋で過ごした日々は、何をしてもとてもドラマチックで、南イタリアとは全く違う中央ヨーロッパの世界でした。

フリウリ・ヴェネチア-ジューリア


紹介する店は、ゴリツィアのローゼンバールです。

ゴリツィア



ゴリツィア料理


ゴリツィアのローゼンバール


店の人気料理はプラムのニョッキ。フリウリ地方の名物料理でもあります。


オーストリア・ハンガリー帝国時代にボヘミアから伝わっった料理。地中海料理とは別物。

この中央ヨーロッパ感がこの地方の料理の特徴。

このブログは(CIR)2024年1月号の料理、“プラムのニョッキ”の解説です。日本語のリェッタと写真はP.4
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2026年9月17日木曜日

ベルガモの肉にこだわるトラットリア。

各地の有名トラットリアを巡って、イタリアグルメ旅をしてしまおう、という今月のリチェッタ。
アクセスが難しくて簡単には行けず、食文化も歴史も独特なサルデーニャ、何でもあってとにかくスタイリッシュなミラノの次は、オーシオ・ソットという、聞いたことない場所にある店。オーシオ・ソットはロンバルディア州、ベルガモ県のコムーネ。ミラノからも近いので、ちょっと足を延ばすのにもいい場所です。

オーシオ・ソット

ベルガモは、現代的で活気のある“バッサ”と、壁に囲まれた街の魅力的な部分、旧市街の“アルタ”に分かれていて、アルタにはケーブルカーで行きます。
ベルガモは2017年に世界遺産に登録されています。

ベルガモ


ミラノのベッドタウンのようなベルガモ。この街で取り上げたのは、肉に情熱を捧げる店主がいる店。和牛を含む上質の肉をイタリア中から取り寄せています。

ラ・ブラゼリアという店です。オーナーシェフはルカ・ブラ―ジ。メニューはグリルやBBQ、薪を使ったオーブン焼きなど。

ラ・ブラゼリアとルカ・ブラージ






(CIR)でリチェッタを紹介した料理は、“トルテッリのビターアーモンドとベルガモの黒トリュフ風味”。ベルガモは黒トリュフが取れるんですね。もちろん北イタリアならアルバの白トリュフが名物。アルバの本場の白トリュフの前にベルガモの黒トリュフを味わってみるのもあり。私が初めてトリュフを食べたのはウンブリアの黒でした。すごいショックで、数日トリュフの味が消えなかったけど、それ以来、トリュフオイルを常備するようになりました。アルバでは、レストランから出て見上げた振るような星空が美しくて、忘れられない思い出になりました。イタリアは食のカルチャーショックが体験できる国です。というか、何を食べても日本とはまるきり違うので、全てがカルチャーショックです。これにはまるんですねー。

アルバの白トリュフ


ベルガモの黒トリュフ


ビターアーモンドは日本では輸入や販売はできません。そもそも日本にいるとビターアーモンドなんて見ることもないはず。アーモンドがどうやってできるのか、知ってる?

アーモンドの伝統的な収穫方法。


ピエモンテのアーモンドの収穫。


トルテッリは北イタリアの代表的な詰め物パスタ。


ボローニャの名物は小さなトルテッリことトルテッリーニ。
去勢鶏のブロードが定番だけど、店ではもちろん牛肉から取るブロード・ディ・カルネ。



地方の食文化を知ってると、一段と食べるのが楽しみになります。次はフリウリの店。

2026年9月16日水曜日

ミラノのトラットリア。

最初に紹介した店は、ヌーオロのイル・リフージョでした。

イル・リフージョ


料理は“フラッタウの卵添え”


フラッタウの話をするなら、当然パーネ・カラザウの話もしないとね。
サルデーニャ名物の薄焼きパン、パーネ・カラザウはとても有名なので、サルデーニャに行ったことのない私でも知っていました。どんなものだろうという興味だけはあったのですが、初めて出会ったのは、ミラノのパン屋でした。買いながら、サルデーニャまで行かなくてもいいじゃん、さすがは大都会。と感心したものです。


ミラノっていうのは不思議な街で、トレンドの発信地としてのプライドは相当なもので、イタリアの食文化の首都を自負しています。偶然ですが、2件目の店、ランゴステリア・クチーナは、店のコンセプトはスタイルと言い切る飲食店のグループで、ビストロ、トラットリア、カフェなどがあります。海がないミラノで、最高のシーフードを提供する店。ミラノにはないものはないのです。
そう言えば、今月の記事にミラノの老舗トラットリア、ラッテリアを紹介する記事もあります。
この店は、ビックリしました。大都会のイメージは微塵もなく、気さくな街の食堂、といった店。こんな店もあるんですね。

ミラノのラッテリア
この店に初めて足を運んだ人は、“発見した”と言います。
スタイリッシュな店の中で、すごく意外。
経営者夫妻は店の権利を売ったようで、残念ながら今はありません。


ミラノのトレンディーな店、ランゴステリア・クチーナ。


ミラノのシチリア料理


最近ミラノ風、という料理をよく耳にするので、いったい何のことだろう、と思っていました。実際、ミラノでミラノ風という料理はミラノ風リソゾット以外聞いたことない。ミラノ産のマスカルポーネを使っているドルチェなどでしたが、実際、ミラノでミラノ風と言う時は、ぎりぎりサフラン風味のもののことが多いです。例えば、ミラノ風リゾットは、サフラン入りの黄色いリゾットなので、ミラノ風スパゲティと名付けてサフラン入りの鮮やかな黄色いソースのスパゲッティを出したりします。ミラノには米を食べる習慣はありますがスパゲッティを食べる習慣はないのです。ミラノ風リゾットはあっても。ミラノ風スパゲッティという伝統料理はありません。

リゾット・ミラネーゼ


ネットにはスパゲッティ・ミラネーゼを作る動画が溢れています。


地方料理は背景を知らないと、とんでも料理になったりしますが、トラットリアは、地元の食文化を知り尽くした人が作るので信頼できます。

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ニューヨークとイタリアのハイブリッド、ティラミスチーズケーキ

ティラミスの話が出たところで、(CIR)1月号の表紙の料理ですが、これは“ティラミス味のチーズケーキ”でした。 ティラミスからチーズケーキまでは、ほんの一歩。 チーズケーキと言えばニューヨークの名物。 ニューヨークの最高のチーズケーキ店。 ニューヨークチーズケーキファクトリーの内...