2019年10月9日水曜日

カフェの中のカフェ、ナポリのガンブリヌス

新入荷の本のご案内です。

本のタイトルは『ガンブリヌス』。

ナポリの歴史的カフェです。

ただ、料理書ではないのでカフェのリチェッタ等はありません。
ガンブリヌスの現オーナーが監修した、この歴史的カフェの歴史と、ナポリのコーヒー文化の頂点を歴史的写真で記録した本です。

この素晴らしいカフェに訪れたことのある人なら、その時の記憶がよみがえり、ナポリで過ごした幸せな時間に浸れるでしょう。

私がガンブリヌスを知ったのは、多分、有名ガイドブックにナポリで一番歴史的で有名なカフェだと書いてあったからだと思います。

そして、そのゴージャスな世界に魅せられて、ナポリに行く度に訪れるようになりました。

ある時、私は友人のピアノの先生と、その仕事仲間と3人でナポリを訪れました。
つまり、ピアノの先生2人が一緒でした。
バックパッカーで貧乏学生の一人旅しかしたことのなかった私は、高級な場所で場違いな思いにかられて、悔しい思いをしたことが何度もありましたが、この二人がいればクラシック音楽の素養がまったくない私でも、ヨーロッパのハイソな場所も全然臆することなく、足を踏み入れることができました。
無敵の旅仲間だったのです。

その日、ガンブリヌスに入ると、何やら店の奥からピアノの音が聞こえてきました。
その音に惹きつけられるかのように、なんのためらいもなく、私たちはそれまで足を踏み入れたことがない奥の部屋に入っていきました。

大通りに面した表の部屋と違って、ほとんど人気のない、静かな部屋の奥に、グランドピアノがあり、それを正装した見目麗しい一人の青年が弾いていました。

ピアノの正面の奥まったテーブルに座って、彼がかなでる音楽を堪能している私たちは、ベルエポックの世界にどっぷり浸っていました。
やがて演奏は終わり、夢から覚めました。
少なくとも私は。
ところが、ピアノの先生Bは、覚めるどころか、「あの人と話がしたい」と乙女の目で私に懇願するのです。
お嬢様のピアノの先生は、ナポリの美しいカフェでピアノを奏でる王子様にすっかり心をときめかせてしまったのでした。
でも言葉ができないので、私に代わりに話しかけろというのです。
お嬢様、ごめん。ナポリで逆ナンなんてそんなハードルの高いこと、できるわけないじゃないですか。
おかげで私までドギマギしちゃいましたよ。

それ以来、私のガンブリヌスの思い出は、イケメンピアニスト一色でした。

奥の部屋のグランドピアノ!!!

この本は、ガンブリヌスがカフェの中のカフェと呼ばれる場所だったことを思い出させてくれました。

ナポリの社交の場だっただけでなく、カメリエーレたちも素晴らしいし、コーヒーも美味しそう。


ナポリのカフェ文化を研究したい人にお薦めの本です。




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