パドヴァの話、その3。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。
パドヴァの有名なカフェというと、老舗のペドロッキ。
店のhpはこちら。
カフェには見えない外観, photo by Mario
ライオンまでいます, photo by Fabiana Vernero
店内, photo by Matteo Riondato
グランドピアノも, photo by Mario
店は1831年に建てられたもので、ネオクラッシコ(新古典)様式。
こちらのページで見たい場所をクリックすると、店内の写真を見ることができます。
ゴージャスなインテリアと共に有名なのが、カフェ・ペドロッキというコーヒー。
コーヒーの上に冷たいミントクリームを浮かべてココアパウダーを散らしたもの。
カフェ・ペドロッキ, photo by Mike Scoltock
様々な種類がある店の飲み物の写真はこちら。
そしてもう一つ有名なのが、ザバイオーネ。
これ、“ザバイオーネ・スタンダール”という名前です。
店の飲み物の写真の中にもありますが、外見はごく普通のザバイオーネ。
これがどうして有名かと言うと、フランスの作家スタンダールが、ペドロッキのザバイオーネを絶賛した、という話が世間に広まっているからなんですねー。
噂にはかなり尾ひれがついて、彼の代表作『パルムの僧院』の中に、ペドロッキのザバイオーネが出てくる、なんて話にまでなっているようです。
実際に『パルムの僧院』を読んでペドロッキのザバイオーネがどんな風に出てくるか探そうとする人のためにアドバイスしておきますが、ペドロッキのザバイオーネの話は確かに出てきますが、本文の中ではありませんよ~。
出てくるのは、小説の前の序文の中ですから。
しかも、別に絶賛はしていません。
「パドヴァでお世話になった人が、ペドロッキのザバイオーネをご馳走してくれた」程度の内容です。
でもまあ、パドヴァのペドロッキに行ったら、カフェ・ペドロッキとザバイオーネ・スタンダールは要チェックですね。
カフェと言えば、パドヴァに限らず、ヴェネト地方には、スプリッツ spritz というポピュラーな食前酒がありますよね。
辛口白ワインやスプマンテ、炭酸水やガス入りミネラルウオーター、アルコール飲料という組み合わせのこの食前酒、バリエーションは地方によって様々。
wikiにはワイン40%、炭酸水30%、アルコール飲料30%が一般的、と書いてあります。
アルコール飲料は、カンパリ、アペロー(アペロール)など。
これにレモンやオレンジの輪切り、オリーブ、氷などを加えます。
アペロー・スプリッツの作り方(スプマンテバージョン)
カンパリ・スプリッツの作り方(白ワインバージョン)
オーソドックスなヴェネチア風スプリッツ, photo by Filippo
カンパリ入りとアペロー入り, photo by Ona Riisgaard
スプリッツとクロスティーニ, Stefania
ムール貝と生ハムとスプリッツ, photo by elina
ヴェネチアのカフェ・フローリアンのスプリッツ, photo by Adriaan Bloem
アペロー・スプリッツのCM
あー、一杯やりたくなってきたなあ。
パドヴァの話、次回に続く~。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年10月号(クレアパッソで販売中)
“グルメ紀行~パドヴァ”の記事は、「総合解説」'06&'07年10月号、P.2に載っています。
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2 件のコメント:
カフェ・ペドロッキって、抹茶ココアか!?てな感じですが、飲んでみたい!!というか、地方都市のグランカフェっていいなぁ。でもちょっとこぎれいすぎるか。『パルムの僧院』を手に入れた時からずっとパドヴァに行きたいという野望がありまして(笑)
そういえばアペロールって日本のイタリアンとかあんまり置いてないですよね。カンパリはあるのに。なぜだろう。好きなのに。
くるりさん
イタリアのちょっとゴージャスな内装のカフェは、いいですよねえ。あの大人な雰囲気はヨーロッパじゃないと味わえない!
『パルムの僧院』は大昔に読んだけど、ストーリーはきれいさっぱり忘れちゃいましたー。
そうそう、アペロールの知名度は高くないですよねー。アペロール・オレンジとか聞かないし。色もオレンジがかっていて、カンパリよりちょっと地味かも・・・。
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