2008年11月28日金曜日

パドヴァ、クープ・ド・モンド優勝パスティッチエーレの店

パドヴァの話、その2。
『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。

記事で紹介している店の一つが、1997年のクープ・ド・モンド・ド・ラ・パティスリー(イタリア語ではコッパ・デル・モンド・ディ・パスティッチェリーア)で、イタリアが過去に一度だけ優勝した時のイタリアチームのメンバー、ルイジ・ピアゼットさんの店、パスティッチェリーア・ビアゼット Pasticceria Biasetto 。

ルイジさんはベルギー生まれのイタリア人。


ルイジさんが兄弟と一緒に店を紹介している動画。
ちょっと長いです。




彼は、Accademia dei Maestri Pasticcieriの2006/2007年最優秀パスティッチエーレにも選ばれています。
こちらはそれを伝えているサイト。
一番下にケーキのリチェッタもあります。


この動画では、彼がフォカッチャ・ヴェネチアーナというパスクアのドルチェを作っています。





クープ・ド・モンド優勝時のチームメンバーは、他に、チョコレートのマエストロ、ルーカ(ルカ)・マンノーリ氏(店のhpはこちら。トスカーナのプラートにあります)と、クリスチャン・ベドゥスキ氏(店のhpはこちら。コルティーナ・ダンペッツォにあります)の二人。

優勝したケーキは、トルタ・セッテ・ヴェーリ Torta Sette Veli 。
ムースやクレーマを何層も重ねたゴージャスなチョコレートケーキです。

こんなケーキ
 ↓
www.gennarino.org

このケーキ、現在は、チームメンバー3人が、それぞれの店で販売しているようです。
なんとマンノーリさんのトルタ・セッテ・ヴェーリは、日本でも売ってたんですねえ。

トルタ・セッテ・ヴェーリは、イタリアの様々なパスティッチェリーアで作っていて、リチェッタも人それぞれ。
パレルモのパスティッチェリーア・カッペッロ(店のhpはこちら)のトルタ・セッテ・ヴェーリが一番おいしい、という人もいます。
とにかくイタリア人には人気で、これを誕生日のプレゼントにする人も多いようです。
日本でも、作って売っている店があるようですね。


どこの店のものかは不明ですが、トルタ・セッテ・ヴェーリのリチェッタをどうぞ。
かなりシンプルなバージョンです。
原文はこちら→magenta.iobloggo.com


■チョコレートスポンジ生地;
 卵黄・・270g
 卵白・・330g
 砂糖・・300g
 小麦粉・・150g
 ビターココアパウダー・・150g
 バター・・100g

・卵白と砂糖100gを泡立てる。
・卵黄と残りの砂糖を泡立て、小麦粉、ココアパウダー、溶かしたバターを加える。さらに卵白を加えてさっくり混ぜる。
・丸い型3個に入れ、180℃のオーブンで20分焼く。

■チョコレートのクレーマ;
 生クリーム・・1200g
 ビターチョコレート・・230g
 砂糖・・135g
 牛乳・・135g
 ゼラチン・・10g
・ゼラチンを水でふやかす。
・生クリームを60℃に熱し、牛乳と砂糖を加える。火から下ろしてチョコレートとゼラチンを加える。
・これをミキサーにかけ、冷蔵庫で24時間休ませてからホイップする。

■ヘーゼルナッツのクレーマ;
 生クリーム・・600g
 卵黄・・140g
 ヘーゼルナッツペースト・・125g
 砂糖・・100g
 ゼラチン・・5g
・生クリームを沸騰させる。
・卵黄とヘーゼルナッツペーストをホイップし、生クリームを加えて手早く冷ます。さらにホイップし、ゼラチンを加えて冷蔵庫で休ませる。

■グラッサ;
 生クリーム・・225cc
 エキストラビターチョコレート・・225g
 グルコース・・60g
 塩・・少々
・生クリームとグルコースを沸騰させ、チョコレートを加える。

■この他に、ココア入りのヘーゼルナッツのクレーマとシリアル(コーヘンフレーク、大麦、あられ米)を用意する。

■仕上げ;
・スポンジ生地と同じサイズのセルクルをラップで覆う。
・チョコレートのクレーマ、スポンジ生地、ヘーゼルナッツのクレーマ、スポンジ生地、チョコレートのクレーマの順で詰める。
・スポンジ生地にココア入りヘーゼルナッツのクレーマを塗ってシリアルを散らす。シリアルの面を下にしてセルクルに詰める。
・裏返してセルクルを抜き、グラッサでコーティングする。周囲をチョコレートで飾る。




こちらのサイト(www.cookaround.com)ではこんなリチェッタ。


■ビターチョコレート入りのチョコレートスポンジ生地
■ジャンボコーン入りプラリネ
(ホワイトチョコレート、ミルクチョコレート、バター、プラリネマッセ、ジャンボコーン)
■プラリネ入りヘーゼルナッツのバヴァレーゼ
■チョコレートムース
■グラッサ(水、生クリーム、砂糖、ココア、板ゼラチン)
を作り、
・スポンジ生地、プラリネ、バヴァレーゼの順で重ねて冷凍庫で固める。
・スポンジ生地2枚にに溶かしたビターチョコレートを塗ってバヴァレーゼの上にのせ、さらにパヴァレーゼ、溶かしたチョコレートの順で重ねて冷凍庫で固める。
・表面をムースで覆う。
・さらにグラッサで覆う。
・チョコレートで飾る。



  
パドヴァの話、まだ続きます。



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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2006年10月号(クレアパッソで販売中)
“グルメ紀行~パドヴァ”の記事は、「総合解説」'06&'07年10月号、P.2に載っています。


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6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

はじめましてヴィトーリオと申します、以前イタリア人オーナーからフランスにいた時、引き抜かれて、よくルイジとお仕事をしたときがあります。ルイジ素晴らしい人ですね。
この間メールがきて彼の本を購入したいんですけど・・・忙しそうなので。

prezzemolo さんのコメント...

ヴィトーリオさん
コメントありがとうございます!
ルイジさんて、すごい経歴の持ち主なんですねえ。バリバリ活躍しているようで、確かにお忙しそう。
こんな人と仕事仲間だったヴィトーリオさんもスゴイ!

匿名 さんのコメント...

たびたび失礼します。私はパソコン初心者で、ルイジを検索したら、Prezzemoloさんのブログを見つけました、私が働いていたホテルは殆どがフランス人の観光客で、私も臨時にフロントをやらされてました、そのフロントで働いていた女性が奥さんになった、サンドラでした。

私もリストランテを経営しています。Prezzemoloさんにわかりやすく翻訳された幸せなトルタは私が責任を持って作成しお客様の口に運んで頂きます。
Prezzemoloさんの素晴らしいブログに巡り合えたのもルイジのお陰ですね、さっそくお気に入りに入れて楽しく読ませて頂いております、

ありがとうございました。

prezzemolo さんのコメント...

Vittorioさん
素敵な出会いがあったんですね、いいなあ(あれこれ想像中~)。
torta sette veliは手間がかかりそうなトルタですね。ぜひ一度Vittorioさんのお店で食べてみたいです!
これをご縁に、またお気軽に遊びに来てくださいねー。

匿名 さんのコメント...

文章が書くのがへたで、ルイジの奥さんがサンドラです。
すいません

prezzemolo さんのコメント...

Vittorioさん
あっ、そうだったんですね。失礼しましたー。早とちりなもんで、よく勘違いしちゃうんですよー。でも、色んな出会いに恵まれているのは間違いない♪

バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...