2018年6月18日月曜日

鴨のラグーのパッパルデッレ

今月の「総合解説」のパスタの記事は、“トスカーナ風パスタソース”です。
監修は、イタリア料理アカデミー会長で、フィレンツェ料理の専門家、料理書の著作もたくさんあるパオロ・ペトローニ氏。

イタリア料理アカデミーは、こんな団体。
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彼の本は、クレアパッソでも販売しています。

豪華で詳細なトスカーナ料理の本の集大成。
ペトローニ氏の代表作。

イル・グランデ・リーブロ・デッラ・ヴェーラ・クチーナ・トスカーナ



上記の本のコンパクト版『リチェッテ・デッラ・クチーナ・トスカーナ


パスタも大好きなペトローニ氏のパスタの本。
スパゲッティ・アモーレ・ミオ


本格的なものから手軽なものまで多数あります。
権威ある団体の会長を務めるだけあって、学者肌のまじめな人物。
フィレンツェ生まれで母親はフィレンツェ、父親はルッカの人。

そんな彼が監修したトスカーナ風パスタの記事は、トスカーナは肉食系の食文化だ、という話から始まります。
ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナが有名ですが、トスカーナの肉料理は狩猟肉や家禽類。
そしてトスカーナ風パスタとは、手打ちパスタと家禽のソース。
代表的なのは鴨のラグーのパッパルデッレです。

1001スペチャリタ・デッラ・クチーナ・イタリアーナ

によるとアレッツォの伝統料理だそうです。

ラグーは、エミリア地方のラグー、別名ミートソースとは違って、挽肉ではなくブラーチョラと呼ばれる肉の切り身から作ります。
さらにパスタにかける量は少なめ。

今月訳したリチェッタは、
■鴨のラグーのパッパルデッレ
■ペンネ・アル・コッチョ (ポルチーニ、グリーンピース、リガティーノ、黒トリュフ)
■農民のマッケローニ(マッケローニは幅広のパッパルデッレのこと)
■子羊とアーティチョークのパッパルデッレ

ペンネに使っているリガティーノとはトスカーナ版パンチェッタ。

リガティーノの天日焼き
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この話、もっと早く知りたかった。
トスカーナに行って、鴨のラグーのパッパルデッレを食べなかったなんて、残念すぎる。




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トスカーナ風パスタソースの生地の日本語訳は「総合解説」2016年2月号に載っています。
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