2011年3月24日木曜日

ヨウ素

新物オリーブオイルの話の途中ですが、今日はちょっと別の話題。

ここ数日、ヨウ素という言葉を頻繁に耳にします。
ヨウ素を配布したとか、放射性ヨウ素が検出されたとか。

こちらのサイトによると、

 放射性ヨウ素が大気中に放出されるような事故が起きた時に備え、ヨウ素剤(ヨウ化カリウム)が準備されています。
甲状腺を放射性でないヨウ素で満たしておけば、放射性ヨウ素の甲状腺への移行を阻止できるという訳です。


とあります。

昨日テレビで専門家が、日本人は海藻などからヨウ素をたっぷり摂取しているので、チェルノブイリの時の被災者より新たなヨウ素が吸収されにくい、と話していました。

上記のサイトにも、

放射性ヨウ素は呼吸や食べ物を通じて体内に入り、血中に移行します。血中に入ったヨウ素の10~30%は甲状腺に蓄積されますが、その割合は、放射性でないヨウ素の摂取量に左右されます。
通常人体には15~20mgのヨウ素が含まれていて、その70~80%は甲状腺に存在しています。甲状腺では蛋白質と結合し、甲状腺ホルモンとして生理的に重要な働きを担っています。
ヨウ素の必要量は成人で1日当たり100~200μg程度と言われています。

大陸の内部や海産物摂取量の少ないところでは、ヨウ素欠乏症による障害が起きますが、日本は四面海に囲まれ、海から陸地に向けてヨウ素が運ばれていることもあり、土壌中にヨウ素が多量に含まれています。
そのため、農作物から必要な量のヨウ素を摂ることができます。
その上ヨウ素を多量に含むコンブ等の海藻やその他の海産物を摂取していますので、日本人の場合、血中から甲状腺に移行する放射性ヨウ素の割合は欧米人に比べて低くなります。


とあります。


以前、このブログでもヨウ素について書いたことがあります。

こちらのページです。

この時は、イタリアを含む外国には、ヨウ素入り塩というのがあるんですよ、という話題でした。

日本ではヨウ素入り塩の販売は禁止されているので、国内で目にすることはありませんよね。
海に囲まれたイタリアでもヨウ素入りの塩が販売されているということは、日本人の場合、海藻などから摂取する量が多いということなのでしょうか。

ヨウ素は、実は日本人には身近な栄養素だったんですねえ。
日頃から自然と摂取していたことも、言われるまで気がつかなかったですね。
さらに、日本ではヨウ素を食品に添加することが認められていないなんて、自分で書いておきながら忘れていました。
海藻がこんな風に役にたつこともあるんだなあ。
ただ、摂りすぎると害になることもあるそうなので、過剰反応は禁物ですね。



-------------------------------------------------------

[creapasso.comへ戻る]

=====================================

6 件のコメント:

くるり さんのコメント...

そういえば、昔お世話になったイタリア人に「ふのり入りのそば」を送ったらとても喜ばれました。
日本に留学経験のある人でしたが、ふのりを説明するのは難しく。でも麺を茹でることには慣れているので、いいかと思って(笑)

色々にわか勉強で、結局根本的な原理がわかっていないので、知識が追いつかない今日この頃です。物事って複合的な要因があるので。

prezzemolo さんのコメント...

くるりさん
ふのりかあ。
イタリアとかヨーロッパでも比較的食べられている赤い海藻があるんですよね。
普通にalghe rosseって言ったかなあ。
もっと別の名前があったような気もするけど、思い出せない~。

日本に住んでいても、ふのり入りそば食べた事ありません。食べたい!

原発は、日に日に新しいトラブルの種が出てきますよねえ。
日本中がにわかプチ専門家ですね。
海外のヒステリックな反応を見ていると、日本人はすごく落ち着いてるなあと思います。

くるり さんのコメント...

私の田舎ではこれがデフォルトのようですが、きっと食べたない人の方が断然多いですよ。もともと海苔とか海藻好きな人にはおすすめですね。
よぉし、今度はalghe rosseを手土産に!

原発に関しては、自分で情報を取りに行くようになって、ある程度知識のベースを作って、データがきちっと開示されるようになってきてからだと思います。

そうして見ているうちに、付随する問題以外にも、分野から何からまったく関連のない別の問題も見えてきましたし、あるいは複合しているようで、切り分けなければいけない問題とかも。

しっかし、例えば黄砂とかの成分とかもすごいらしく、結局知らないで過ごしていただけなんだと。というかデータや問題提起はあったけど、自分が気にして取りに行っていなかっただけなんだなぁと。

そういえば、初期の頃にローマで放射線量計ったら東京より高かったなんていかにも「イタリア的」な話が聞こえてきましたが、プレッツェーモロさんにはそのあたりの話を期待しています。

prezzemolo さんのコメント...

くるりさん
ローマのその話、私も日本のどこかのtwitterで読みました。
いかにもイタリアつーか、イタリアは原発がない国なのに、これじゃあふんだりけったりですよねえ。
それにしても、原発の事故は、外国では信じられないくらいヒステリックに伝えられてますね。
福島の放射能がローマまで来るって、かなりまじめに信じているかもしれないですよ。
私のもとにも、ロンバルディアのご隠居から、そっちは放射能は大丈夫かと何度か電話がありました(汗)

vittorio さんのコメント...

私もイタリアやフランスから結構メールや国際電報がきました、『何か欲しいものがあれば言って下さい』みたいな感じです、

私はチェルノブイリの時はフランスにいたのですが、放射能が高くシャンピニオンなどが日本に輸出できないとか聞いたことがありました。
ヨウ素の記事、勉強になりました。
お客様が是非と言うことで計画停電の時、営業したのですが懐中電灯やロウソクでは無理があり真っ暗な厨房で料理を作ったのは初めてでした。

prezzemolo さんのコメント...

vittorioさん
イタリアやフランスから、みなさん心配してましたか。
こう言う時は、どんなことでもありがたいですよね。

計画停電中に営業ですか!
作る人も食べる人も、根性ありますねえ!
尊敬します。
ロウソクで調理って、スゴイです。
私は、地震の直後に停電した時は、何も食べる気にならなくて、ラジオを聞きながら寝てましたよ。
明りって素晴らしいものだったんですねえ(涙)

バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...