今日はフィレンツェのカフェの話。
『ヴィエ・デル・グスト』の記事の解説です。
この記事で、「イタリアの老舗カフェ」として紹介されている8軒のうちの3軒が、フィレンツェのレプッブリカ広場(共和国広場)にある店。
レプップリカ広場は町の中心部にあって、周囲を建物に囲まれた長方形をしています。
フィレンツェはイタリア王国の首都だったことがあるのですが(1865~1871)、その当時、現在の姿に整備されました。
歴史や芸術の香りが漂うドゥオモ広場やシニョリーア広場と違って、レプッブリカ広場は商業スペースとして多くの人々を集めています。
フィレンツェを訪れた人なら、多分一度はこの広場に足を踏み入れたことがあるのでは。
しかも、この中のどこかのカフェで一服したことがある人も多いはず。
ピアッツァ・デッラ・レプッブリカ Piazza della Repubblica
この広場の老舗カフェの1つが、パスコフスキ Paszkowski。
1846年にビアホールとして開業し、ほどなくして、現在のようなライブ演奏も行うカフェとなります。
内装は20世紀初頭の雰囲気。
1991年に国の文化財に指定されています。
hpはこちら。
この日の演奏はサンタナのコピー。
2軒目のジュッベ・ロッセ Le Giubbe Rosseは、1897年に、ドイツビール製造業者のライニングハウス兄弟が始めた店。
カメリエーレがウイーン風の赤い上着(ジュッベ・ロッセ)を着ていたところから、言いにくい外国語の正式名ではなく、「ジュッベ・ロッセの店」という呼び方が広まったんだとか。
1913年にフィレンツェの未来派の本拠地に選ばれて以来、著名な文化人の集まる場所として有名。
文学的なイベントの会場にもなっていて、討論会や本の紹介イベントなどがよく開かれています。
hpはこちら。
そしてもう1軒は、ジッリ Gilli。
記事では、「もっとも上流志向の店」と紹介しています。
確かに、お値段も上流志向。
1733年に別の場所で開業して、1920年代に現在の場所に移転。
フィレンツェで唯一のベルエポックスタイルの店。
hpはこちら。
バレンタインのケーキ
-------------------------------------------------------
関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2008年8月号
「コーヒー」の記事は総合解説'07&'08年8月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]
=====================================
登録:
コメントの投稿 (Atom)
ジェラートはパンとの相性も良いデセール。シチリアとナポリの人のジェラートの食べ方は、ほんとに自由。
今日は、(CIR)7月号のリチェッタから、ジェラートの話(P.12)。 リチェッタのテーマは、シンプルにコーンやカップに入れるジェラートではなく、クロスタータやボンボローニ、はてはフォカッチャにのせるジェラート。 ジェラートのデセールの最高峰はトルタ・ジェラート。 パン・ジェラー...
-
グラナ・パダーノの話、その2です。 イタリアで流通しているハードチーズの50%近くを占めるグラナ・パダーノ(AC Nielsen調べ)。 2008年の生産量は、435万5347個でした。 平均的な販売価格は11.05ユーロ/㎏。 イタリアの硬質チーズの平均価格は12.70ユーロな...
-
今日はブラザートの話。 『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。 バローロのブラザート, photo by Silvio 記事によると、 ブラザート brasato は、イタリア語で「炭」という意味の“ブラーチェ brace ”の古い呼び方、“ブラーザ brasa ”が...
-
今日のお題はプリーモピアット。今月の「 総合解説 」P.5の料理です。 スパゲッティなんですが、料理名がやたらカッコイイ。 “アサシンのスパゲッティspaghetti all'asssassina”だって。 初めて聞きました。 聞いたこともない料理だったのに、逆にnetに...
2 件のコメント:
今度行く時は、しっかり素晴らしいフィレンツェを見てきたいです、でもこんなに有名な所がいっぱいあると、どこに行くか迷ってしまいます(笑)。
誰が見ても何が目的だかすぐわかるハート型ドルチェ、いいですね、ランポーニがベースなんでしょうか、私も作ってみたいです。あとステーキを食べるのも忘れないようにしたいです。
Vittorioさん
ハートケーキのこの色は、確かにラズベリーぽいですね。
フィレンツェのど真ん中で、カップルでこんなケーキ食べるのも楽しいでしょうねえ。
ただし、この店は、値段を気にしてはいけない店です(笑)
ビステッカ、また食べたい~!
コメントを投稿