2008年2月28日木曜日

トスカーナのパスタ、ピチ

地方のパスタのことを書きたいと思って探したら、ア・ターヴォラで「ピチのティンバッロ」というリチェッタを見つけたので(今月配本号P.54)、今日のお題はピチです。

ピチ(ピーチ);
トスカーナのパスタ
手打ちの太いスパゲッティ

発祥地はシエナ県のヴァル・ドルチャ地方とキウージからキアンチャーノにかけての一帯(ヴァル・ディ・キアーナ)、グロッセート県のアミアータ山周辺の地域

元々は、軟質小麦粉(0番)、水、塩という最低限の材料で作る農家の質素なパスタでした。
現在では卵を加えてリッチにすることも多いようです。

麺を伸ばす動作のことを“appiciare(アッピチャーレ)”と言うところからこの名前がついたとか。


ピチ作り




こちらのサイト
http://www.marcodevincentis.net/antroalchimista/pici_ricetta_base.htm
によると、ピチの長さは20~25㎝が一般的ですが、長ければ長いほど良いとされ、3mも伸ばすつわもの主婦もいるそうで。
太さは太いスパゲッティといったところですが、太いよりは細いほうがいいようです。

うどんのようなピチですが、上品に盛りつければこんな1品に。
フィレンツェ郊外、チェルバイアのミシュラン2つ星店、ラ・テンダ・ロッサ(http://www.latendarossa.it/)の料理です。
 ↓
http://www.latendarossa.it/home/files/pici2_big.jpg


そしてこちらはコルトーナ(アレッツォ)のリストランテ、ラ・ブカッチャ(http://www.labucaccia.it/)のピチ。
 ↓
http://www.labucaccia.it/ristoranti_cortona/ristorante_cortona_bucaccia_ricette.html

卵とオリーブオイルを多めに入れていますね。
配合は、小麦粉400g、EVオリーブオイル大さじ8、全卵1個、卵黄1個、塩、ぬるま湯1カップ。
調味は、ピチのサルサでは一番人気のにんにくとトマトのサルサ。
オリーブオイル大さじ6で皮つきにんにく5片をソッフリットにし、プレッツェーモロ、赤唐辛子、トマト400gを加えて弱火で1時間煮たら濾します。
ピチをサルサで和えたらストラヴェッキオのペコリーノを散らして完成。

この料理、トスカーナ産のアリオーネaglioneと呼ばれる大型のにんにくを使うので、普通はピチ・アル・アリオーネpici all'aglioneと呼ばれているようです。

ちなみにpiciは複数形。
では、単数形は何でしょう。
答えは・・・・・
picoじゃないですよー。
picioでした。

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関連誌;ア・ターヴォラ今月配本号(2006年2月号)
リチェッタは「リチェッタ日本語訳/ア・ターヴォラ」に載っています。


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4 件のコメント:

Antro Alchimista さんのコメント...

Grazie Mille per aver visitato il mio sito! Buona Giornata Laura De Vincentis

prezzemolo さんのコメント...

Hi Laura!
Il tuo sito è molto interessante e utile.
Grazie anche a te per aver postato un commento!

Antro Alchimista さんのコメント...

Ti ho linkato al mio blog! Buona serata Laura

prezzemolo さんのコメント...

Wao grazie! Che bella sorpresa.

ジェラートはパンとの相性も良いデセール。シチリアとナポリの人のジェラートの食べ方は、ほんとに自由。

今日は、(CIR)7月号のリチェッタから、ジェラートの話(P.12)。 リチェッタのテーマは、シンプルにコーンやカップに入れるジェラートではなく、クロスタータやボンボローニ、はてはフォカッチャにのせるジェラート。 ジェラートのデセールの最高峰はトルタ・ジェラート。 パン・ジェラー...