2016年4月4日月曜日

レズドーラ

今月の「総合解説」の“エルバッツォーネ”の記事を訳していて、初めて聞く言葉と出会いました。
それは“rezdora(レズドーラ)”です。
エミリア地方の言葉で、家事を切り盛りする人のこと、例えるなら、家の女王様、だそうです。

レズドーラはこんなイメージ?
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さすがは、女性の麺打ち職人、スフォリーナという職業が確立されているエミリア地方だけあって、料理が、特にパスタ作りが上手な女性への敬意が、強く感じられる言葉ですね。

この言葉が出てきた料理は“エルバッツォーネ”でした。


erbazzone


農家の家庭料理として誕生した素朴なトルタ・サラータです。
野草の詰め物を小麦粉とラードの生地ではさむので、麺棒で生地を伸ばす技だけでなく、いつ、どこに野草が生えるかを知っている必要もあったわけです。

さらに、山に住むレズドーラは、ポー河流域の米作地帯に雑草を抜く季節労働者とし雇われ、現物支給として受け取った米を使ってエルバッツォーネを作って、さらに工夫を加えてリッチなお米のトルタにしたのだそうです。
そりゃ、尊敬もされますよねー。

トルタ・ディ・リーゾ
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Torta di riso


レズドーラ。
日本語には、ベテラン主婦を敬う言葉なんてあるのでしょうか。




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“エルバツォーネ”の記事の日本語訳は「総合解説」13/14年5月号に載っています。
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バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

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