前回のブログで、バッカラのヴィチェンツァ風を取り上げました。
ヴィチェンツァは、パッラーディオの街、と呼ばれて世界遺産なんですねえ。
パッラーディオは天才建築家で、素晴らしい作品がたくさんありますよねー。
ヴィッラ・ロトンダ。
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ヴィッラ・ネグリ
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パラッツォ・キエリカーティ
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サン・パオロ橋の上から
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いや~、ヴィチェンツァって美しい街ですねえ。
ヴェネトにはこんなリッチでクールでゴージャスな街がたくさんあります。
ヴェネチア
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パドヴァ
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ヴェローナ
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水の街、トレヴィーゾ。
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ヴェネトの街はどこも美しいですねー。
実は、初めてこの街に足を踏み入れた時は、ラディッキオ・ロッソ・ディ・トレヴィーゾを食べたい、という思い以外は、やたらお金持ちそうな高級感漂う町だなあ、なんて程度の感想しか抱きませんでした。
もったいない。
ところが、先日、ラディッキオの記事を訳していて、突然知りました。
なんと、ラディッキオ・ディ・トレヴィーゾを作りだしたのは、ヴァン・デン・ボーレという造園師だというのです。
彼はトレヴィーゾ郊外の邸宅に英国式庭園を造るために呼ばれてやってきたベルギー人でした。
ふーん、なるほどお。
造園師が品種改良したから、あんなきれいな花みたいな野菜になったのかあ、夢のある話だなあ、なんて感じですっかり納得しかけたんですが、念のため、どんな庭園を造ったのか調べてみたら、出るは出るは、ラディッキオ誕生にまつわるアンチ・ヴァン・デン・ボーレ説。
結局分ったのは、ラディッキオ・ディ・トレヴィーゾ誕生の真相は謎、ということでした。
ガツカリ。
1860~70年代の話なので、日本なら坂本竜馬が活躍していた時代。
ベルギー人の造園師が作りだした花のような赤い野菜、という夢のある話が広まるのも、無理はないか。
ところがティツィアーノが16世紀に描いた絵に、ラディッキオ・ディ・トレヴィーゾが描かれているんだって。
これが反論の最大の根拠。
この絵の左下。
うーん、ラディッキオかなあ。
さらに、ラディッキオに使用される軟白栽培の技術が文書に残されているのは、1860年頃のこと。
とにかく、ますます迷宮の奥深くに入りこんで、抜け出せなくなりました。
ふう。
ラディッキオとゴルゴンゾーラのピッツァで気分転換。
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古代ローマのパスタの絵と中世のラディッキオ・ロッソの絵は、発見したら世界的大発見ですよ、こりゃ。
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