今年の復活祭は4月20日です。
日本では、ネズミの国の影響で、イースターという名前が定着しそうですね。
そこで、今日はバッカラ料理の話。
なんでかというと、バッカラは四旬節、つまり復活祭前の、肉食を断つ期間の定番食材なんですねー。
イタリアでもっともお馴染みのバッカラ料理って、なんだと思いますか?
答えは、マンテカートかと思ったけど、ヴィチェンツァ風だって。
ちょっと意外。
うーんこの料理、聞いたことあるけど、姿が思い出せない。
こんな料理
↓
バッカラ・マンテーカト。
↓
ヴィチェンツァ風を作る時は、絶対かき混ぜてはいけません。
想像はつきますが、かき混ぜるとマンテカートになっちゃうんでしょうねー。
作り方はこちら。
バッカラは、ノルウェーから船で輸入されたので、ジェノヴァ、ヴェネチア、ナポリといった港町にまず広まりました。
ヴィチェンツァは、パッラーディオの建築で有名な、ヴェネト州の世界遺産の町。
ヴェネチアとトレントを結ぶ、交通の要所です。
ヴィチェンツァ風バッカラの話は、以前取り上げたことがありました
こちら。
でも、例によってすっかり忘れてる。
そうそう、cが1つのバカラでしたね。
つまり、
塩漬けしていない干ダラ、ストッカフィッソの料理です。
ストッカフィッソの中でもノルウェーのロフォーテン諸島で作られる大型のラーニョと呼ばれるものが最上と言われています。
イタリアのストッカフィッソの地方料理は、たいていラーニョを使います。
この市場では、35ユーロ。
↓
ノルウェー産のストッカフィッソが、なぜか名物になっている町があります。
しかもカラブリアに。
マンモラという町です。
なんで産地でもないのに干ダラが名物になりえるのかというと、戻す職人の技術や地元の水が特別らしいです。
マンモラのレストランのメニュー。
ここでは、ストッカフィッソのことをストッコと呼びます。
↓
ストッコのラビオリ、ストッコのインボルティーニ。ストッコのポルペッテ、ストッコのキノコ風味、マンモラ風ストッコ、なすのストッコ詰め。
どんだけ干ダラが好きなんでしょうね。
カラブリアって、ほんとに奥が深いわー。
-------------------------------------------------------
関連雑誌;『ア・ターヴォラ』2012年2月号、“バッカラのヴィチェンツァ風”の解説は「総合解説」2012年2月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]
=====================================
登録:
コメントの投稿 (Atom)
ジェラートはパンとの相性も良いデセール。シチリアとナポリの人のジェラートの食べ方は、ほんとに自由。
今日は、(CIR)7月号のリチェッタから、ジェラートの話(P.12)。 リチェッタのテーマは、シンプルにコーンやカップに入れるジェラートではなく、クロスタータやボンボローニ、はてはフォカッチャにのせるジェラート。 ジェラートのデセールの最高峰はトルタ・ジェラート。 パン・ジェラー...
-
グラナ・パダーノの話、その2です。 イタリアで流通しているハードチーズの50%近くを占めるグラナ・パダーノ(AC Nielsen調べ)。 2008年の生産量は、435万5347個でした。 平均的な販売価格は11.05ユーロ/㎏。 イタリアの硬質チーズの平均価格は12.70ユーロな...
-
今日はブラザートの話。 『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事の解説です。 バローロのブラザート, photo by Silvio 記事によると、 ブラザート brasato は、イタリア語で「炭」という意味の“ブラーチェ brace ”の古い呼び方、“ブラーザ brasa ”が...
-
今日のお題はプリーモピアット。今月の「 総合解説 」P.5の料理です。 スパゲッティなんですが、料理名がやたらカッコイイ。 “アサシンのスパゲッティspaghetti all'asssassina”だって。 初めて聞きました。 聞いたこともない料理だったのに、逆にnetに...
0 件のコメント:
コメントを投稿