北イタリアの主食として広まったポレンタですが、なぜかカンパーニア人の心もとらえたらしく、カンバーニアには、様々なポレンタ料理があります。
ナポリ商工会議所の力作料理書、“ラ・グランデ・クチーナ・カンパーナ”シリーズの『フリット・ミスト』には、南イタリア各地にあるポレンタのフリット、“scagliuozzi”以外にも、「ポレンタ」という章に約30ものポレンタ料理が載っています。
ほんとに超詳細で豪華な仕様の本です。
ちなみに、本とは関係ないですが、scagliuozziの作り方の動画
バンクーバーのレストランのポレンタフライとわさびマヨ。
↓
Polenta fries with wasabi pea mayo (vegan) at The Acorn Restaurant in Vancouver / SweetOnVeg
本のポレンタの章の序文には、こんなことが書いてあります。
「昔は、暖炉の炭で熱くなったレンガの山の上にポレンタ用の銅鍋がのせてあった。
そこから漏れ出る熱は、ポレンタを煮ながら特別な香りを発していた。
家庭の香りだ」
なるほど、カンバーニアでもポレンタが日常と強く結びついていた時代があったんですねえ。
ポレンタを煮る香りって、どんなだったかなあ。
さらに、“cacchiarella”というサンニオ地方の冬の料理には、こんな解説が・・・
「昔は、このポレンタのピッツァは、必ず大鍋で作って、寒い冬の夜に、暖炉の火の周囲に立って暖まりながら食べた。
食べる時は、手で割って分け合った」
カンバーニアの人たちの優しさが伝わってくるような料理ですねえ。
“ポレンタときのこのパスティッチョ”に添えてある文は、
「このパスティッチョは、サーブする前に数分待つこと。
そうすれば固まってきれいに切り分けられて、料理が一層美しくなります」
だって。
この本書いた人も優しいなあ。
カラブリアのポレンタ料理、ラ・フラスカトゥーラ。
知名度を別にすれば、イタリア中、至る所にポレンタ料理はありますねえ。
ポレンタは今でこそとうもろこしの粉の料理ですが、とうもろこしがイタリアに伝わるまでは、ポレンタはとうもろこし以外の粉で作られていました。
有名なのが、古代ローマのプルスです。
現代のローマには、プルスの末裔のようなポレンタ料理が残っています。
有名な料理なので、たぶんみんな知っているはず。
ヒントはセモリナ粉で作ります。
さーて、なんでしょう。
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関連雑誌;『サーレ・エ・ペペ』、“ポレンタ”の記事とリチェッタは「総合解説」2012年2月号に載っています。
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