今日は映画の話。
『ラ・クチーナ・タリアーナ』の記事、“イタリア映画と料理”の解説です。
以前ブログで取り上げたアメリカイタリア合作映画、『トスカーナの休日』は、アメリカ人がイタリアに抱く憧れを理想的に映像化したような映画でした。
だから、トスカーナの田舎家でのホームパーティーの場面は、かなり力が入っていました。
美味しそうな料理を食べて楽しそうにワインを飲んでいた、という印象はありますが、ゴージャスでおしゃれという以外、その場面の料理から、何かが伝わってくることはありませんでした。
ところが、この『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の記事は、イタリアが舞台の映画でイタリア料理が登場するシーンは、イタリア人にとっては、すごーく深い意味があるのだということを教えてくれました。
でも残念ながら、取り上げた6本の映画が、第二次大戦後まもなくの古いもので、日本で公開されていないものばかり。
観たことがあるものは1本もありませんでした。
主にイタリア式コメディーと呼ばれるジャンルの映画なんですが、こんなジャンルがあるってことも、知られてないですよねえ。
まあ私もよく知らないので、詳細はwikiでも見てください。
下ネタ系の他愛もない笑いだって。
こういうのが典型的なイタリア式のコメディーなんだそうです。
↓
アハハ、笑える。
畑で寝てるおじさんに「今何時ですか?」
と聞くと、おじさんはロバのたまたまに触って時間を教えてくれます。
帰り道で再び訪ねると、やはり同じようにして、ぴったり正確な時間を教えてくれます。
「どーしてわかるんだい?!」と聞くと、なんと、たまたまの向こうに教会の時計塔があった、というオチ。
イタリア式コメディーの名場面詰め合わせ
↓
記事で取り上げている映画は、『パンと恋と嫉妬』、『I Tartassati』、『A Cavallo della Tigre』、『自転車泥棒』、『La Visita』、『Piccola Posta』。
知ってる映画、ありましたか?
唯一、『自転車泥棒』は、イタリア式コメディーの一つ前の時代、ネオリアリズモの代表的な映画なので、見たことがある人も多いのでは。
邦題がついているものは日本でも公開されて、wikiのページもあります。
記事で紹介している『自転車泥棒』のモツッァレッラ・イン・カロッツァのシーン(後半)
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全体的に救いのない映画ですが、二人の子供の階級差を、こんなに無慈悲に料理で象徴させていたなんて。
有名なシーンらしいけど、もうこの先、モツッァレッラ・イン・カロッツァを能天気に食べることはできないかも・・・。
なんと、この超鬱~な映画の監督ヴィットリオ・デ・シーカが、『パンと恋と嫉妬』では、スケベな警察署長を演じているんです。
お口直しにどうぞ。
↓
残念ながら動画はないですが、舞台はアブルッツォなので、出てくるパタスは当然のようにマッケローニ・アッラ・キタッラ。
映画と食文化を国の重要な産業と考えているイタリアならではのイベント。
イタリア映画に触発された料理をレストランで出す地域振興イベントのPV。
↓
GWにイタリア映画を観た人、いるかなー。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2011年9月号、“イタリア映画と料理”の記事とリチェッタは「総合解説」2011年9月号に載っています。
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2013年5月7日火曜日
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3 件のコメント:
自転車泥棒しかみてないですけど、そんなに陰鬱でしたっけ?もう忘れてしまいましたが、私はイタリア人てどうしてこうある事象を何かに象徴させるというか、比喩にたけているのだろうかと感心してしまいました。やっぱりインテリとの落差が激しすぎる国だなぁと。良くも悪くも平均的でないところがすごいなぁといつも思い知らせれます。
くるりさん
ピノキオもそうでが、イタリアの映画って、現実の辛さをこれでもかとリアルにつきつけてきませんか。
比喩にたけているって、なるほど、まさにそうですねえ。
たぶんプレッツェーモロさんほど感受性が豊かでなく、かつイタリア文化に精通していない分、肝心の隠喩に気づいてないだけかも(^^;;
もし作者渾身の隠喩に気がついていないとすると、それはそれで問題大アリですね(゚o゚;;
映画の主題がわかっていないわけだから(~_~;)
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