今日は料理の話。
アメリカの市場に並んだ(手前から)カリフラワー、ロマネスコ、ブロッコリー
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photo by beautifulcataya
ブロッコロ・ロマネスコはローマの名物野菜。
ロマネスコを使った伝統料理には、どんなものがありましたっけ。
・・・・・。
うーん。
意外と思い浮かばないものですねえ。
形のインパクトが強すぎるのか・・・。
では、ローマ料理の本にはどんなロマネスコ料理が載っているのでしょうか。
リヴィオ・ジャンナットーニの『La cucina romana e del Lazio』から、ブロッコロ・ロマネスコに関する部分をちょっとご紹介。
ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、ブロッコレッティはローマではお馴染みの野菜だが、混同されがちな野菜でもある。 ブロッコリーはミネストラ、キャベツはズッパなどに入れたりもするが、その本領が発揮されるのは、何と言ってもコントルノ(付け合わせ)だ。 キャベツや縮緬キャベツの大きな美しい葉。 カリフラワーやブロッコリーの見事にこんもりとした花序。 花序の先端が一つずつピラミッド型をしたブロッコロ・ロマネスコは、まるで巨大な自然の宝石のように見える。 |
イタリアのブロッコリーやブロッコレッティについては、前回簡単に紹介した通りです。
ブロッコレッティはこんな野菜。
ジャンナットーニは、「あのアルトゥージもブロッコロ・ロマネスコに魅了された」と言って、そのリチェッタを紹介しています。
アルトゥージのリチェッタは・・・
ブロッコリ・ロマーニ Broccoli romani (ロマネスコの)葉の硬い部分を取り除いてゆで、冷水に取る。 水気をよく切って粗く刻み、ラードを熱したフライパンに入れて塩、こしょうをする。 油がなじんだら甘口白ワインをかけ、水気がなくなるまでしんなり炒めて出来上がり。 これがおいしい |
アルトゥージは、さらにこうも書いています。
このブロッコリーは、ゆでない“ア・クルードa crudo”が一番おいしい |
普通、“ア・クルード”と言えば「生で」という意味です。
でも、「ロマネスコを生で食べるのか・・・」と早合点してはいけません。
このア・クルードは、「下ゆでしないで調理する」という意味なんですねー。
なんとも紛らわしいことに。
ジャンナットーニは、アーダ・ボーニの“ア・クルード”のリチェッタを紹介しています。
ブロッコリ・ア・クルード Broccoli a crudo ローマの典型的なブロッコリー料理は、生ハムやソーセージと一緒に炒めたものではない。 “ア・クルード”だ。 とてもおいしい一品だが、誰にでも向くという訳ではない。 作り方は、 ブロッコリーを掃除し、柔らかい葉を数枚取っておく。 ブロッコリーの花序部分を小さめに切る。 茎は縦に十文字に切る。 葉と花序を水にさらしておく。 フライパンにラード少々を入れてにんにく2片のみじん切りを加え、色がつかないようにソッフリットにする。 ここにブロッコリーの葉を入れて塩、こしょうをし、しんなりしたらブロッコリーの残りの部分(水気をしっかり切る)を加える。 さっとなじませ、辛口ワイン1~2カップをかけて蓋をする。 時々崩さないようにかき混ぜながら弱火で煮る。 野菜料理として食べてもよいし、肉のボッリートやローストの付け合わせにしてもよい。 |
ジャンナットーニは、「この料理、確か昔は“アッフォガート”と呼ばれていたと思う。
赤ワインで煮ることもあった」
と書いています。
イタリアの人はブロッコリーをぐちゅぐちゅにゆでるのが好きですよねぇ。
この2つのロマネスコ料理も、あの特徴的な角がはっきりと残らないので、最終的にはロマネスコなんだかカリフラワーなんだか、よく分からない料理に仕上がるはずです。
下の動画はロマネスコを使ったスパゲッティなのですが、出来上がりだけ見ると、「どこがロマネスコ?」な一品です。
アサリとロマネスコのクリームのスパゲッティをどうぞ。
アサリをオリーブオイル、唐辛子、にんにく、プレッツェーモロの茎で熱し、開いたらすぐに取り出します。
ロマネスコは小さく切ってパスタの湯でゆで、取り出します。
次に湯にアサリの殻を入れてゆで、殻を取り出したらパスタを入れてゆでます。
ロマネスコはオリーブオイル、アンチョビー、にんにくのソッフリットに入れて炒め、オリーブオイルを加えながらハンディーミキサーでクリーム状に撹拌します。
アサリの汁にパスタとアサリを入れてなじませ、プレッツェーモロを散らします。
皿にロマネスコのクリームを敷き、その上にパスタを盛り付けて出来上がり。
ロマネスコの話、次回に続きます。
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2 件のコメント:
プレッツェーモロさん、お久しぶりでございます。
今年も「イタリア料理、ばんざ~い!」で行きたいと思います!(笑)
ロマネスコ、リヨンに居たときに食べました、食べました!
名前がかわいい~!と思ったら、なるほど~、ローマのブロッコリーという名前でしたか!
普通に塩茹でにして食べましたが、こういうう食べ方もあったんですね。
でも、せっかくのかわいい形が…無くなってチョット悲しいけどね。(笑)
pepe犬さん
超お久しぶりです~!
イタリア料理、ばんざ~い!(笑)
フランス語だと、ロマネスクかな。
cuじゃなくてqueの(なんとなくおしゃれ)。
そうなんですよね、小さく切ると、あの形、無くなっちゃうんですよね。
で結局、カリフラワーと同じかい、てことになっちゃう。
切るまでが花、みたいな野菜ですね。
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