2009年6月22日月曜日

タコ

お題をいただいてタコのリチェッタを探していたら、いくつか写真や動画を見つけたので、今日はそれをどうぞ。

イタリア語でタコはポルポpolpo。
特に大型ものはピオーヴラpiovraと呼びます。
ミズダコのことを英語でジャイアント・オクトパスと呼びますが、そんな感じでしょうか。



ヴェネチアのリアルトの市場のピオーヴラ, photo by Mon Œil


ローマの観光名所、ナヴォーナ広場にある有名なネプチューンの噴水
ネプチューンにからみついているタコは、この大きさからすると間違いなくピオーヴラですね~。


バーリの港の風景
タコを岸壁に叩きつけています。
こうして繊維を切って柔らかくするんですね。

鍋にコルク栓を入れてタコをゆでてます
果たして、柔らかくなるか?

ナポリの市場のタコの解体ショー?


イタリアでは、単にポルポではなく、polpo verace(ポルポ・ヴェラーチェ)という呼び方もよくします。
“ヴェラーチェ”とは、岩場のタコ、という意味。
もう一つ、砂場のタコ(ポルポ・シニスコ)、というのもあって、岩場のタコの方が味が良いとされています。
両者を見分けるポイントは、岩場のタコは吸盤が2列、砂場のタコは1列なんだそうです。

ポルポ・ヴェラーチェって書いてありますね。



タコのインサラータの動画をどうぞ。




材料は、ポルポ・ヴェラーチェ、プレッツェーモロ、にんにく、オリーブオイル、ビネガー、塩。
・たっぷりの熱湯に塩を加えます。タコをフォークに刺して熱湯に浸し、再沸騰してきたら取り出します。これを計3回繰り返します。
・別の鍋にたっぷりの水を入れて火にかけ、あら塩を加えます。ここにタコを入れ、蓋をしてゆっくり沸騰させます。
・沸騰してから約1時間30分ゆでます。
・フォークを刺してみて柔らかくなっていたら湯を捨て、蓋をして完全に冷まします。
・タコの口や皮を取り除いて小さく切ります。プレッツェーモロとにんにくのみじん切りを加えます。
・オリーブオイル、ビネガー(またはレモン汁)、塩をホイップしてタコにかけ、よく和えます。
・シーフード、ゆでたじゃがいも、トマト、オリーブなどを加えればボリュームのある1品に。


ラウラ・ラヴァイオーリさんのリチェッタをもう1品。

タコのカルパッチョ。
あのきれいな大理石模様はこうやって作るんですね。




・鍋に掃除したポルポ・ヴェラーチェを入れ、レモン、クローブ、ローリエ、セロリ、玉ねぎ、あら塩、水を加えて火にかけます。
・タコが軟らかくなるまでゆで、ゆで汁に漬けたまま冷まします。
・ペットボトルをカットしたものにまだ温かいタコを詰めます。
・ペットボトルにちょうど入るサイズの空き缶をラップで包み、これでタコをぎゅっと押し込みます。糸で縛って固定します。
・冷蔵庫で数時間から1日休ませます。
・これをスライスサーで薄く切り、オリーブオイル、レモン汁、塩、白こしょう、にんにく(漬けて取り除く)のシトロネットをかけます。スライサーで切ったフィノッキオやセロリを加えてもOK。


この動画のカルパッチョ、出来上がりがあまりきれいな大理石模様でないのが残念。

きれいな大理石模様のカルパッチョ

これは大作


エルバ島(トスカーナ)のタコは、海水の濃度の塩水でゆでます。



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6 件のコメント:

くるり さんのコメント...

吸盤は2列でしたよ−。塩もみしていたところをすっかり見逃していたので、煮るときに塩を加えてしまってめっちゃ塩辛くなってしまいました(>_<)でも今日の方がおいしくなってた。昨日はしゃこの殻でブロードをとったり、毛ガニの殻向きをやったりしていたら疲れた。料理人って、体力もいる仕事ですね。しかしタコ1kgって多すぎ。今日はタコを唐揚げにして南蛮漬けにします・・・。シャコは今回がいちばん茹で加減が上手くいったのでひと安心でしたが。

prezzemolo さんのコメント...

くるりさん
2列ありましたか。じゃマダコ・ヴェラーチェでしたね(笑)
タコを海水でゆでるところもあるみたいだから、塩が多くてもきっと大丈夫なんですよ。
それにしても、毎度ゴージャスな食生活してますねー。タコ、シャコ、毛ガニですか!タコの南蛮漬け、美味しそう~。
タコのカルパッチョはゼラチンのある生ダコじゃないとできないから、今度活きのいいのが手に入ったら、ぜひお試しを。どう固めるかによって、芸術的センスが問われる料理ですよね。

くるり さんのコメント...

毛ガニはいただきものですよ。シャコと真だこも年に一回ですし。たこのカルパッチョも作りましたよ。南蛮漬けにはしなくて青のり入りフリットにしました。レモンをがんがんかけて塩味をごまかし(笑)残ったルチア風たこはブロード用で使い古したタマネギとにんじんとホールトマトをぶっこんでスープパスタにしたんですが、それでも辛い!ので、最後にフレッシュトマトを刻んで乗せたらなんとか食べられた。旨みはありますからね(^^;
最後は超小分けにして冷凍。当分タコのパスタには事欠きませんわ。ちなみに冷やしておいたらゼラチンで勝手固まっておりました(笑)

ポモドーロ さんのコメント...

くるりさん。
タコを唐揚げにして南蛮漬け? 揚げすぎなければ硬くならないのでしょうか? 先日買ったタコは、圧力鍋で1時間茹でても軟らかくならなかったので。もっとも、こんな事初めてでしたが。

Vittorio さんのコメント...

おはようございます。

私が働いていたレストラン等でタコを扱ってなかった所はなかったです、コルクも入れ忘れて怒られたことがありました(笑)

違うレストランでまたコルクを入れ忘れてたら、コルクが私のタコの鍋に飛んできました、振り向いたらシェフが大切なものを入れ忘れたなぁ~という顔をしていました(笑)。

くるり さんのコメント...

ポモドーロさん、お久しぶりです(^^)
料理はド素人なんで「最初低温から始めて後は温度を上げ2、3分で仕上げる」と本に書いてあったのでその通りにしました(汗)。まったく硬くならなかったです。ほかはプレッツェーモロさんのご指示通り深鍋に入れ、本当に「ごく弱火」で煮たので硬くはなりませんでしたが。1杯で1kgという、いいタコだったからなのか、私にはわかりませぬ。次回のためにとコルクをいっぱい取っておきましたが、今回は活躍の場はなしでした。
ちなみにコーダ・ディヴォルペというカンパーニャの地品種をご存じですか?これ100%のワインを買ったのですが、いまいち茹でシャコや一連のタコ料理には合わない気がしたので、残りの1本を何と合わせたらいいのか困っております。

ジェラートはパンとの相性も良いデセール。シチリアとナポリの人のジェラートの食べ方は、ほんとに自由。

今日は、(CIR)7月号のリチェッタから、ジェラートの話(P.12)。 リチェッタのテーマは、シンプルにコーンやカップに入れるジェラートではなく、クロスタータやボンボローニ、はてはフォカッチャにのせるジェラート。 ジェラートのデセールの最高峰はトルタ・ジェラート。 パン・ジェラー...