今日はイタリアのチーズの話。
『クチーナ・イタリアーナ』誌2016年10月号のチーズの基礎知識の記事は、シャルル・ド・ゴールの逸話からスタートします。
シャルル・ド・ゴールはフランスの第二次大戦の英雄で大統領で、パリの空港に名前がつけられてることを考えても、フランス人から尊敬されている人ということが分かります。
その彼が、チーズに関する有名な逸話を残しています。
詳しくは、こちらのwikiのページをご参照ください。
私は初めて知りました。
フランス料理に詳しい人には有名な話なんでしょうか。
上記のページでは、フランスのチーズは246種類となっていますが、2016年のイタリアの記事では、かなりの余裕を見せて、400種類と大幅に増やしています。
フランスとイタリアは、隣同士の国なのに、何かとライバル視して対立するのも有名な話。
チーズの数を246から400種類と増やしたのは、時代に合わせて正確に表記したかったからか、それとも、素直に多いねーと驚いてみせたのか・・・。
そして、この逸話に続く一言が、完全にイタリアの本心を吐露しています。
それは
・・・イタリアには少なくとも700種類ある・・・
というさりげない一言。
ひよっとして、これが本場のマリーシアですか。
400程度じゃお話になりませんねー、こちとら700ですよー。笑っちゃいますねー。
という小学生みたいなやじが聞こてきそうです。
という訳で、この記事は、上げといて落としながらフランスの英雄をいじる、という高度なテクニックでイタリアのチーズのバリエーションの豊かさを自慢していたのでした。
イタリアの料理雑誌は、こういったイタリア人の本音がぽろぽろこぼれているので面白いですよー。
牛や羊のミルクという同一の原料から、700種類もの違うチーズが作り出されているのです。
その違いは、製造方法と産地から生まれます。
そのどれもが、ミルクの貴重な蛋白質や脂肪などの栄養を保存して運べるようにする、という目的で作られました。
下の動画ではイタリアのチーズは400種類と、ちょっとひかえめ。
イタリアのDOPチーズを中心にとてもわかりやすく解説している動画です。
これは永久保存版かも。
↓
イタリア産チースの海外への輸出が増え、今やフランスへも輸出していることを伝える動画。
フランスとイタリアはライバルだけど、フランスはチーズの重要な消費国で上質チーズをよく知っている、そんな国に輸出できるなんてすごい、と言ってます。
イタリアチーズの主な輸出先は、米国、インド、中国、日本。
イタリア国内のチーズの消費量が減少している中で、輸出は希望の光となっているようです。
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“チーズ入門”の記事の日本語訳は「総合解説」2016年9/10月号に載っています。
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2019年2月11日月曜日
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