2016年7月14日木曜日

イタリアレポート、カステルヴェトラーノ

このブログのコメントの貴重な常連さんで、イタリア料理にとても詳しくて尊敬しているitaliamamaさんが、カステルヴェトラーノの写真を紹介してくれました。

ちなみにitaliamamaさんは、20年近くスローフード運動に関わりながらイタリア料理を教え、
締めくくりとして食科学大学院(別名スローフード大学)で1年間食について学んだ方です。

せっかくですので、ここで皆さんにもご紹介せてください。


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トゥンミニアという少し黒い小麦粉。
カステルヴェトラーノの黒パンでスローフードのプレシーディオになっています。
ゆっくりと発酵させ、もちろん薪釜で焼きます。
小麦の香りがよく味わいあるパンでした。
そして一緒に食べるのが大きな緑のオリーブの実。
たっぷりシチリアのオリーブ油をかけて。

入学当時、4月のはじめてシチリアの研修旅行、食科学大学院提出レポートを読み返してみましたら、
黒パンは毎朝の6時から10時まで、次回用に取り置いたlievito madreを小麦に混ぜ合わせて36度で発酵させ、香りをつけるために桃かぶどう、オリーブの木を薪に使って焼く。
とありました。
勿論小麦は石臼で挽く昔ながらの変わらない方法でした。

アルタムーラのパンもマテーラに行くと言ったらフィレンツェのおばさんに是非買ってきてと頼まれました。
日持ちするので頼んだのでしょう。
イタリア中でこのパンは人気のよう。



また牛ですがイタリア南部のポドリカ、脂肪分が多いのでチーズに向くのでしょうか。
見かけた時、スイスの牛のような鈴に違和感がありましたが、半野生、草地でのんびり歩いていました。
ピエモンテのファッソーナ牛、トスカーナのキアーナ牛、エミリアロマーニャの赤牛などそこにしかいない牛が今でも大事にされているのがイタリアらしいです。
BSE騒ぎの時もピエモンテでファッソーナのタルタル、黒コショーと塩味にたっぷりExオリーブオイルをかけて出てきました。
どこで誰がどんな餌で育てているかみんな分かっているので安心と言っていました。

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ありがとうございま~す。

それにしても、イタリアの大学院で食科学を学ぶ日本人もいるんですねえ。
その時の貴重な体験の一部を、共有させていただきました。

イタリアを北から南まで、くまなく巡っているので、どこの食材の話をしても、必ずコメントを頂けるという、ありがたーい人です。

最近の食科学大学の授業。
ワインやカンノーリのテイスティングする授業、農家や作り手の元でのスタージュ、どれも楽しそう。
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2 件のコメント:

vittorio さんのコメント...

italiamamaさんも凄いお方なんですね、黒い硬質全粒粉だけでつなぎなしと言う感じのパーネですね、イタリアの方にも大変人気があるんですね、予約しないと買えないんでしょうね、

剪定したオリーヴの木を蒔きにするのもいいですね、私のお店の裏の木も剪定するのですが裏が木だらけになって今度バーベキューにでも使おうと思います(笑)、カラトリー置きとかプライス台を作っても余ってしまいます、

ポドリカ牛の乳は脂肪分が多いのですね、

大変勉強になりました。

prezzemolo さんのコメント...

Vittorioさん

何をおっしゃいますか。
Vittorioさんも十分すごい人ですよ。
このタイプのパン、プーリアあたりならどこでも買えます。
そういえば先日、電車の衝突事故があっあたりは、パン、オリーブ、ポドリカ牛のブッラータの産地ですよ。
うちは毎年枝を切るのは梅ぐらいだけど、確かに、あれを薪にできたらおもしろそう。

よもぎはドイツ語ではベアムート。かっこよくてお餅につける名前じゃないよね。トリノでパティシエが白ワインとよもぎから作りだしたのがベルモット。

今日のお題は、メイド・イン・イタリーの食材です。(CIR2022年1月号P.37の記事) その食材は、ベルモット。ピエモンテ州トリノで誕生したフレーバード・ワインです。 白ワインにスパイスとハーブを加えて香りをつけたもの。 ところで、ベルモットはドイツ語の“ヨモギWermut”が...