今日はピザレイ・エ・ファゾーの話。
『サーレ・エ・ペペ』の記事の解説です。
ピザレイ・エ・ファゾーは、ピアチェンツァで一番有名なプリーモ・ピアットです。
ピアチェンツァって?
エミリア=ロマーニャ州の西の端の町です。
ポー河沿いで、ミラノとパルマの間にあります。
地元の高校生が作ったピアチェンツァの紹介動画。
ゴルゴンゾーラが名物。
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ピザレイ・エ・ファゾーは、基本はパスタ・エ・ファジョーリ。
ピザレイとは、パン粉入りの小麦粉のニョッキ。
いわゆるひっかいて成形するパスタですね。
ファゾーはファジョーリで、インゲン豆のこと。
とても質素で田舎風な一品です。
でも、焼いたパンチェッタをパラ型に巻いてどーんとトッピングすると、それなりにゴージャス。
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上の写真は豆を一部裏漉ししているのかな。
下の写真は、もっと一般的なピザレイ・エ・ファゾー。
ほぼ同じ大きさの豆とパスタがころころしているころは、プーリアの硬質小麦粉入りのひっかくパスタ、カヴァテッリにそっくりですねー。
ちなみに、ピザレイ・エ・ファゾーはスプーンで食べる料理です。
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記事によると、ピアチェンツァでは、今時の若者でも、いざとなると美味しいピザレイを作ってみせるとか、母親に婚約者を認めてもらうには、ピザレイ作りでできた右手の親指のタコを見せればよいとか、かなり町の人に愛されているもよう。
ピザレイ作りの動画。
多分、地元の奥様方なんでしょう。
貫禄がありますねー。
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こちらは英語を話すお母さんたち。
右の女性は後半になると手元を見ないでカメラ目線でひょいひょい作っちゃいます。
年季入ってますね。
これを毎日やってると、タコができるんですねー。
↓
小麦粉とパン粉の配合は、人によって全部違う、とのことですが、
スローフード出版の『Ricette di osterie d'Italia:Cucina Regionale』によると、
ピザレイは、10人分で、小麦粉1㎏にパン粉300g、牛乳1リットル、オリーブオイル大さじ2、塩。
同じシリーズの『Pasta』では、4人分で、
小麦粉200g、パン粉200g、牛乳1カップ。
『La grandecucina regionale italiana: Emilia Romagna』では、
小麦粉300g、パン粉100g、塩。
いやーほんとに見事にバラバラですわ。
缶詰の豆を使ったお手軽版のピザレイ・エ・ファゾー。
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ピアチェンツァ人が作ったヒザレイ・エ・ファゾー、食べたいわー。
おまけの動画は、ピザレイ・エ・ファゾーがチラッと映ってる店のPVでも。
おなかすくわー。
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関連誌;『サーレ・エ・ペペ』2011年10月号、“ピザレイ・エ・ファゾー”のリチェッタは、「総合解説2011年10月号」に載っています。
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