2013年6月24日月曜日

猪のラグーのパッパルデッレ

今日は猪肉料理の話。

トスカーナ料理の本で猪料理を調べると、パパルデッレ、マレンマ風煮込み、ラツィオ風アグロドルチェ煮などがありますが、どれも若い猪肉を使います。
特にローストは若い肉でないと硬くなってしまうそうです。


猪肉。
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では、どうやって若い猪の肉を見分けるかと言うと、『il grande libro della vera cucina Toscana』には、こう書いてあります。

猪の齢は毛皮を見れば判断できる。
生後3~6か月齢のウリボウの肉はとても柔らかいのであらかじめマリネする必要がなく、豚肉と同じように調理できる。
1歳以内の若い猪は、毛皮が赤身がかった茶色。
1~2歳は黒ずんだ茶色。
2歳~6歳は完全に黒。
6歳以上は食べられない。

肉を3日も4日もマリネすると腐り始めて、結局は食べられなくなってしまう。
実際は、ワイン、香味野菜、スパイスで一晩漬ければよい。
若くない場合は、小さく切り分けて塩とビネガーで数分煮てから水気をきって、普通に調理する。

なんと、おいしい猪料理を食べようと思ったら、若いやつを狙わないといけないんですねー。
ウリボウが一番おいしいなんて・・・。

と言うわけで、くれぐれも、若い猪の肉を用意するように。

では、料理です。
まずは、プーリアのタヴェルナ・デル・ペルジーナのシェフが作る猪のラグーのパッパルデッレ。
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リチェッタは人それぞれで、かなりバリエーションがあります。
本家トスカーナ以外でも、猪肉のパスタと言えば、全国的にこれ。
そこで今回は、トスカーナ料理の権威が書いたをトスカーナ料理の本、『il grande libro della vera cucina tocana』のリチェッタをどうぞ。

猪肉のパッパルデッレPappardelle sul cinghiale
材料:6人分
マリネ液;
 赤ワイン・・500㎖
 赤ワインビネガー・・1/2カップ
 香味野菜(玉ねぎ、にんじん、セロリ、にんにく)
   ローリエ(またはローズマリー)
 塩
パッパルデッレ;
 生麺のパッパルデッレ・・500g
 若い猪肉・・500g
 ホールトマト・・400g
 
 ブロード・・少々
 オリーブオイル
 塩、こしょう
   おろしたパルミジャーノかペコリーノ(好みで)
・ワイン、ビネガー、塩少々、ローリエ数枚、小さく切った香味野菜を混ぜてマリネ液を作る。
・肉を一口大に切ってマリネ液に漬け、冷蔵庫で一晩マリネする。
・肉をマリネ液から取り出し、鍋で強火で炒めて水分を出す。出た水分は捨てる。これをもう一度繰り返す。
・同じ鍋に油1/2カップとマリネ液の香味野菜(水気をきる)を入れて炒める。しんなりしたら肉を加えて数分なじませ、マリネ液1カップをかける。
・塩、こしょうで調味し、トマトを加えて弱火にかける。水気が減ったらブロードを加えながら2時間煮る。
・パッパルデッレをアルデンテにゆでて猪のソースをたっぷりかけ、パルミジャーノを散らす。 


煮込む前に肉を焼いて水分を出すのは、くさみを出すためで、他の猪肉の煮込み料理の場合もやります。


唐辛子入りトマトソース煮込みの猪のアッラ・カッチャトーラ、別名、猪のスコッティーリア。
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どの料理も2時間は煮込むので、手間暇かかって大変だー。


おまけの動画。
トスカーナで猪猟の本場と言えばマレンマ地方。
1950年代のマレンマの猪猟。
まるで上流階級のお洒落なスポーツ。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2011年10月号、野うさぎソースのパッパルデッレのリチェッタ説は、「総合解説」2011年10月号に載っています。

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1 件のコメント:

くるり さんのコメント...

うーん、マレンマ行きたい…
(リハビリ中にて大量の書き込み失礼いたします(^^;;

ジェラートはパンとの相性も良いデセール。シチリアとナポリの人のジェラートの食べ方は、ほんとに自由。

今日は、(CIR)7月号のリチェッタから、ジェラートの話(P.12)。 リチェッタのテーマは、シンプルにコーンやカップに入れるジェラートではなく、クロスタータやボンボローニ、はてはフォカッチャにのせるジェラート。 ジェラートのデセールの最高峰はトルタ・ジェラート。 パン・ジェラー...