『ラ・クチーナ・イタリアーナ』の解説です。
ティッエッラは、オレッキエッテに次ぐぐらい有名なプーリアはバリの名物料理。
ムール貝のティエッラ
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『ラ・クチーナ・イタリアーナ』で紹介しているこの料理は、目から鱗ってくらいめちゃ簡単。
オーブン皿に玉ねぎ、じゃがいも、ムール貝、トマトを重ねてペコリーノと油をかけ、生のお米を散らしてじゃがいもで覆い、水をかけてオーブンで焼くだけ。
2行で説明できました。
こんな簡単な料理だっけと思って動画を探したら、みんなもっと大変そう。
つまり、究極に簡単なリチェッタですよ、これ。
で、作ってみようと思ったんだけど、残念、美味しそうなムール貝がない。
都会のスーパーで売ってるムール貝は、美味しいエキスをぜーんぶ絞り出した後の残骸かなにかのように悲惨。
こりゃあ、新鮮なムール貝が手に入る地方にお住いの皆様には、ぜひお試しいただきたい一品ですなあ。
しかも、記事の解説によると、昔はムール貝の数が多いか少ないかで、金持ちか貧乏かが分っちゃったというんだから、貧乏人は悔しーわー。
一番貧乏なバージョンはムール貝なしだとまで言ってくれちゃって、悲し~い。
イタリアのジョークきついわ~。
これもかなり簡単なバージョン。
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ムール貝にアサリを加えるバージョンや、ムール貝の代わりにアサリとイカを加えたシーフードのティエッラなどのバージョンもあります。
ズッキーニやなすを加えれば野菜のティエッラ。
スローフード出版の“リチェッテ・ディ・オステリーア・ディイタリア”の『クチーナ・レジョナーレ』には、
米の代わりに硬質小麦の粒を加えるリチェッタが載っています。
さすがはイタリアの穀倉地帯。
ちなみに、これはアンドリアのトラットリア・アンティキ・サポーリtrattoria antichi saporiのリチェッタです。
この料理センスやネット上の評価から推測すると、かなりいい店に違いない。
広大な畑を所有しています。
グラノ・アルソのフォカッチャなんてのも出してますよ。
ますます行きたくなったー。
グラノ・アルソはプーリア名物の黒ずんだ小麦で、いわゆる落穂です。
収穫が終わって畑を焼いた後の、鳥すら食べない小麦のことです。
それを拾い集めると言う、ミレーの名画『落穂拾い』で知られるこの行為は、極貧の農民の象徴。
私は、今でも誰かが落穂拾いしてるんだ、う、可哀そうに・・・、と思ってましたが、さすがに21世紀にそんなことはしないようで、なんと、普通の小麦をわざわざトーストして、人工的に作っているんだそうです。
つまり、単なるトースト小麦。
私の涙を返せー!
グラノ・アルソのオレッキエッテ
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硬質小麦のティエッラは激しく食べてみたいですが、だしが出る魚介とお米の組み合わせって、鉄板ですよねえ。
え、それ知ってる?
パエリア?
た、確かに。
でも、パエリアはフライパン(パエリア)で作るのに対して、ティエッラは丸くて小さな取っ手が4つついたテラコッタのオーブン皿(ティエッラ、最初の動画を見て~)で作ります。
使った道具の名前が料理の名前という理論で言えば、パエリアだってオーブン皿で作ればティエッラでっせー。
それでは、アンティキ・サポーリの硬質小麦のティエッラのリチェッタをどうぞ。
硬質小麦、じゃがいも、ムール貝のティエッラTiella di grano patate e cozze |
材料:4人分 硬質小麦・・100g ムール貝・・500g じゃがいも・・300g トマト・・2個 ズッキーニ・・1本 玉ねぎ・・1個 EVオリーブオイル パン粉; パンのクラム・・50g おろしたペコリーノ・カネストラート・・30g にんにく・・1かけ イタリアンパセリ・・1房 塩、こしょう |
・小麦を1時間水に浸す。 ・パン、ペコリーノ、にんにくとイタリアンパセリのみじん切り、塩、こしょうを混ぜる。 ・じゃがいもは皮をむいて輪切り、トマト、ズッキーニ、玉ねぎも輪切りにする。ムール貝は開けて片側の殻を取り除く。 ・深さ10㎝のテラコッタのオーブン皿にパン粉の一部を散らして油をかける。その上にじゃがいも、ズッキーニ、トマトの順で重ねる。・ ムール貝をのせて水気を切った小麦を散らし、再びじゃがいも、トマト、ズッキーニ、玉ねぎを重ねる。 ・パン粉を散らして油をかけ、水を材料が全部かぶるまで加える。 ・180度のオーブンで水気がほぼなくなるまで(45分)焼く。 |
この店、こちらのニュースによると、東京進出を企てていたみたいですけど、どうなったんでしょう。
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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2011年9月号、“ティエッラ”のリチェッタは「総合解説」2011年9月号に載っています。
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2 件のコメント:
私はこの魚介のだしご飯て、ポルトガルで食べたアロース・デ・マリースコスを思い出しました。パエリアとのちがいはよくわからないのですが、私はこちらの方が好みでした。
ティエッラにはあまり興味がなかったのですが、魚介系なら食べてみたいです
くるりさん
ティエッラにあまり興味がないって、プーリア人全員を敵に回しましたよー(笑)
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