2012年5月17日木曜日

牡蠣の昼食

先日、『ヴィエ・デル・グスト』の牡蠣の記事を訳して、牡蠣にまつわる有名な絵があることを知りました。
ジャン= フランソワ・ド・トロワという人の「牡蠣の昼食」という絵です。
大画像はこちら

退廃的なお上品さを漂わせた絵ですねえ。
フランス革命の50年前に描かれています。
革命が起こったら、民衆の前にまっ先に引きずりだされそうな横柄さも感じてしまうのは、彼らが牡蠣を食べながらシャンパンを飲んでいる、という、バブリーな設定に対する平民のひがみでしょうか?
よく見ると、床や天井が薄汚れているのは、作者の深い意図でもあるのか?

ベルサイユ宮殿に飾られていたというから、フランス料理の世界の人たちの間では有名な絵なんでしょうねえ。
はい。もちろん私は、まったく知りませんでした。
現在はシャンティイ城のコンデ美術館所蔵です。

シャンティイと言えば、料理の世界では、クレーマ・シャンティイ。
↓その発明者でシャンティイの宮廷料理人ヴァーテルを描いた映画『宮廷料理人ヴァーテル』。



絵画の知識が皆無の私があーだこーだと分析することはできませんが、この絵は純粋に傑作だと思います。はい。
ところが、これをイタリア料理の観点から見ると、単なる名画では終わらないんですねえ。
イタリア人から見ると、これは、牡蠣にはシャンパンという組み合わせをフランスのものとして美食界に広めた絵なんだそうですよ~。
あ、こういう時は、行間を読まなくてはなりません。
本当は何を言いたいのかと言うと、「この組み合わせはイタリア人だって知ってたさ、イタリアにだって、牡蠣もスプマンテもあるよ~、ぷいっ!」ということなんですねえ。
実際、その記事は、イタリア産牡蠣の話でした。
つまり牡蠣とシャンパンは、イタリア人にとってもゴージャスな組み合わせ、ということですね。




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2 件のコメント:

畠山 さんのコメント...

内陸にあるパリで海の幸をほおばるというのが贅沢なんでしょうね。

prezzemolo さんのコメント...

畠山さん

パリのビストロあたりで、牡蠣とシャンパンでブランチとかって、いいなあ。
一度やってみたいなあ♪
牡蠣もシャンパンも最近無沙汰でーす。

ジェラートはパンとの相性も良いデセール。シチリアとナポリの人のジェラートの食べ方は、ほんとに自由。

今日は、(CIR)7月号のリチェッタから、ジェラートの話(P.12)。 リチェッタのテーマは、シンプルにコーンやカップに入れるジェラートではなく、クロスタータやボンボローニ、はてはフォカッチャにのせるジェラート。 ジェラートのデセールの最高峰はトルタ・ジェラート。 パン・ジェラー...