今日は前菜の話。
前菜はコース料理の始まりの料理で、イタリアでもアントレやオードブルという呼び方が定着しています。
『サーレ・エ・ペペ』誌によると、
そもそも、前菜は古代ローマ時代にもあった古い料理ですが、オードブルとして広まったのは、フランスでロシア料理の前菜が広まったのが始まり。
ウオッカを飲みながらキャビア、シーフード、パテ、ビニェ、サラダなど好きなものを取ってつまむ、というスタイルだったそうです。
ロシアの革命の影響で亡命貴族がパリに大挙して逃げてきたのは、フランス革命時に、フランスの貴族がロシアに亡命して、フランスの貴族文化を伝えていた影響があるとか。
フランス貴族がロシアに与えた影響が感じられる「戦争と平和」。
主人公のピエールの発音はロシア語ならピョートル。
でもフランス文化が広まっていた貴族の間ではフランス語風にピエールと呼びました。by wiki
イタリアの定番の前菜は、生ハムやサラミの盛り合わせに酢漬けやオイル漬けの野菜添え、生ハムとメロン、レバーのクロスティーニ、ブルスケッタなど。
フランスからの亡命貴族の影響を強く受けた州はピエモンテなので、ピエモンテの前菜を調べると、フランスの影響が感じられるはず。
これらのことをまとめると、
アンティパストとオードブルの違いは、ざっくり言うと、フランスの影響が感じられるかどうか、ということのよう。
フランスの影響とは、貴族文化こと。
という訳で、snsが広まりを見せる昨今、イタリア料理に大きな変化が訪れています。
家庭料理がルーツのイタリア料理でも、洗練された料理とか、見た目が美しい料理を意識する人が増えているようです。
もちろんプロの料理は常に見た目の美しさを追求していましたが、家庭料理にも、この波は押し寄せたようです。
料理を美しく盛り付けるのは、当たり前のことと思いそうですが、日本のこだわり方は、世界的にみると、かなり異例。
ミラノのリストランテ・ダニエルのシェフは、新店舗のコンセプトのヒントを東京の現代イタリア料理の店から得たそうです。
↓
かなり攻めていますね。
外国料理を取り入れるのには保守的な国の人にしては、相当画期的です。
個人的には、保守派にも賛同できますが。
保守派の主張
ピッツァにパイナップルを入れるとボロクソ言われます。
↓
下の動画、www、チョー受ける。
フランス料理を褒められてイタリア料理愛が止まらない・・・。
フランス料理は世界中に広まってるでしょ。
イタリア料理はパスタとピザだけじゃない。
パスタは何百種類もあるんだよ。
ソースも同じだ。
地中海沿岸のすべての国は、とても健康的な地中海料理を食べているんだよ、
唯一の例外がフランスさ。
しかもイタリアのピッツァ消費量は世界10位だけど、1位はフランスなんだよ。
こんな調子で熱く続きます。
↓
ピッツァ・ナポレターナvsアメリカン・ピッツァ
↓
ナポリ・ピッツァのピッツァイオーロがアメリカのピッツァを前にして鼻で笑いながらボロクソに言ってます。
イタリア人の盲目的な祖国愛は、アメリカのマフィア映画にも欠かせないネタ。
「ソプラノズ」でイタリア系のマフィアたちが、フランス系のカフェでコーヒーを注文しながらぼやくボヤク。
オーダーの仕方が難しくて
普通のコーヒーくれ、と言ったら、
カフェ・ド・ジュールはニュージーランドピーベリーです。
と言われてマフィアが絶句(www)
イタリア料理も外国の食文化を取り入れながら現在の姿になったことを伝えたかったのですが、イタリア料理のカルチャーギャップねたが面白すぎて脱線しました。
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“魅せる前菜”の記事とリチェッタの日本語訳は、「総合解説」2015年12月号に載っています。
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2018年4月27日金曜日
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