2017年12月11日月曜日

ピエモンテの平野

“グランデ・クチーナ・レジョナーレ・イタリアーナ”シリーズ

ピエモンテ』


の翻訳、ピエモンテの地形のバリエーションとその特徴について。
その3。

“その先に広がる平野”

ピエモンテの東は、ロンバルディアへと続く平野が広がっている。
歴史的に、ノヴァーラからマッジョーレ湖までは、長い間ミラノ公国の一部でロンバルディアだった。
マッジョーレ湖では、右岸も左岸も魚は同じリチェッタで調理した。
ノヴァーラ、ヴェルチェッリ、ロメッリーナの米作地域は
ロンバルディアとピエモンテの間で長年に渡って何度も所有権が移り変わり、その結果、米やカエルやガチョウがベースのこの地方の料理の味は均一化された。
長期間にわたって異なる文化が出会い、遠くの世界からやってきた豊かで様々な伝統が一点に集中した結果、とても個性的な食文化が生まれた。
ピエモンテ料理はとても優美でありながら、その魂は農民の暮らしに根を張った、強い味と本物の食材の料理なのだ。

ピエモンテの43%は標高600m以上の山で、そこでは放牧が広まった。
ふもとの丘陵地帯と平野では、市場のニーズに答えるために革新的な技術を取り入れて、土地の個性を活かした農業が発展した。
ランゲ、ロエーロ、モンフェッラートといったワイン王国や、果物のサルッツォ、野菜のアレッサンドリア、平野では、ノヴァーラ、ヴェルチェッリ、アレッサンドリアの米。
オステリアや家庭で作られていた昔ながらの味や食材が、最新の農業と出会って現代の暮らしに取り込まれていきながら、地方ごとの個性的な料理や使用方法が生まれていく、そうして作り上げられたのがバラエティ豊かなピエモンテ料理なのだった。
(終)


なるほど、様々な地形や歴史的要素から生み出されたピエモンテ料理は、その要素のどれも無視できない重要な要因となって出来上がっていました。
多民族の異文化を貪欲に吸収して出来上がった料理だったのでした。

『ピエモンテ』の解説はまだ続きますが、続きはまたの機会に。

海のない州のアンチョビ好きから始まった今回の話。
最後は、ノヴァーラに住むご隠居の話。
暇になると電話をかけてきて、何かいい話はないかと聞かれるので、からかい半分に、「そういえば、ピエモンテには海がないよねー」と言ったら、「マッジョーレ湖がある!!」と即座に反論されました。

あの細長ーい湖の左半分は、ピエモンテの人に取っては海なんですね。
失礼しました。





-------------------------------------------------------

グリバウドシリーズ『ピエモンテ』のリチェッタの日本語訳は、「総合解説」2015年8月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]
 =====================================

0 件のコメント:

焼き鳥の羊版、アブルッツォのアッロスティチーニ

今日はアブルッツォ料理の話。 「総合解説」のグルメ旅がアブルッツォなので。 さてと、アブルッツォ料理といえば、キタッラ。 そう言えば、アブルツォは1963年まではモリーゼと一緒で1つの州だったのでした。 「山と平野と海があって、移牧の伝統があり、シーフードや子羊、仔...