2015年12月24日木曜日

オイルで十字

マレンマ風アックアコッタの話、続けます。

昔のブッテリたちが作るアックアコッタを再現したリチェタ。
 ↓


カウボーイが広大な土地を馬や牛を追いながら持ち運べる食材と、野原に生えているものから作る、野生児の料理。
あまりに質素なせいか、プロの料理人でこの料理の動画をアップしようという人は、滅多にいない模様。
その代わり、豪華にアレンジしようと思えばどうにでもなりそう。

アレンジ版のリチェッタ。
 ↓



興味深いのが、この地方のパンのスープにオリーブオイルをかける時の儀式。
スープの上に十字を切るようにかけるのだそうです。
日本人がいただきますと言いながら手を合わせるように、神聖なものへの感謝の気持ちをこうして表したんですね。
さらに、ブッテリたちにとってエキストラバージンオイルは貴重品。
牧童頭が持っていて、途中で無くならないように、量を管理していました。
だから、料理の仕上げに各皿にオイルを十字の形にかけるのはリーダーの仕事でした。

家畜を飼育する仕事は減っても、カウボーイや強固な仲間の絆へのあこがれからか、ブッテリの人気は衰えず。




アルタ・マレンマ・ブッテリ協会というのがあって(HPはこちら)、所属する全カウボーイ、カウガールを紹介しています。
カッコイイ!!


-------------------------------------------------------

“マレンマ風アックアコッタ”の記事とリチェッタの日本語訳は「総合解説」13/14年3月号に載っています。
[creapasso.comへ戻る]

=====================================

0 件のコメント:

狂信的な評判と過剰な客で知られるローマの老舗人気店。

永遠の都、ローマの話。もはや経営者が起業家と呼ばれ、マスコミを上手に使って世界的な大ヒット店になる店もあれば、新世代のローマ料理ではなく本物のローマ料理をめざす時代に媚びない店と、ローマのオステリアも様々あります。 中でも(CIR5月号)の記事で、“ ローマではトレビの泉くらい評...