トルテッリーニの生地は、他の同じような詰め物入りパスタより薄く伸ばして小さく成形するのが特徴。
これはビーナスのおへその形を模したもの、というのは有名な話。
元々は、貴族の料理の残り物を再利用した質素な料理だったのですが、ビーナスのおへそと言われると、なんだか素敵なもののよう。
ボローニャ流のトルテッリーニの作り方。
かなり伝統に忠実です。
詰め物はモルタデッラ・ディ・ボローニャ、豚ロース、生ハム、パルミジャーノ、ナツメグ、塩。
生地は小麦1㎏につき卵12個。
生地は3~4㎝角の正方形にカット。
中央に詰め物をのせて三角形に閉じ、底辺を人差し指に巻きつけて角を合わせて閉じる。
ジャッロ・ザッフェラーノの丁寧で詳細なリチェッタ。
↓
整形するときの手つきが、最初の動画のベテラン職人さんとはやっぱり違いますね。
ブロードはブロード・ディ・カルネか去勢鶏のブロード。
家庭料理の本、『マンマミーア』にもリチェッタがありました。
トルテッリーニ・イン・ブロード Tortellini in brodo |
材料:4人分 00タイプの小麦粉 ・・400g 卵・・5個 モルタデッラ・ディ・ボローニャ・・100g 生ハム・・100g 豚ロース・・100g パルミジャーノ・・120g ナツメグ ひね鶏と去勢鳥のブロード・・2リットル 塩 |
・豚ロース、モルタデッラ、生ハムを細かく挽いて均質の生地にする。おろしたパルミジャーノ、卵1個、塩少々、ナツメグを加える。 ・小麦粉と卵4個でパスタの生地を作り、丸くまとめて30分休ませる。 薄く伸ばしてカッターでリボン状にカットし、3センチ間隔に詰め物をのせる。 ・詰め物の間を切り離して正方形にし、半分に折って三角形にする。底辺を人差し指の周りに巻きつけてしっかり留め、乾かす。 ・沸騰したたっぷりのブロードでゆでる。ほぼ火が通ったら火を詰めて2分休ませる。 ・スープチューリンに注ぎ、好みでパルミジャーノを散らす。 |
『カルロ・クラッコのクールにしたいならエシャロットを使う』にもありました。
一番上級のレベル3の料理です。
この本で彼は、
「イタリアの伝統では、トルテッリーニはクリスマスのシンボルで、ラビオリのように他の国の食文化にも見出せるパスタと違って、もっともイタリア的なイタリアならではのパスタだと思う。
ビーナスのへそに似せて作ったといわれるからには、へそより大きく作ってはいけない」
と書いています。
バリエーションはたくさんあるけれど、彼が選んだのは、
生地は卵たっぷりで、詰め物には雌の雉肉を使ってデリケートで軽めにしたトルテッリーニ。
そしてなんと、ブロードは干し栗とポルチーニ。
ほのかに甘い栗のブロードとパスタの味の組み合わせがポイントなんだそうです。
ロゼのシャンパンが合う一品だそうですよ。
トルテッリーニはとても小さくて細かい作業。
指に巻くのではなく、指の先端に巻きつけてます。
やっぱりグランシェフは手先が器用なんですね。
小さければ小さいほどいいんだそうです。
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