今日は新入荷の本、『ラ・クチーナ・ヴェネタ・ディ・マーレ』の話です。
この本は、ニュートンコンプトンという出版社の昔から人気の地方料理シリーズですが、表紙のデザインを一新してモダンになったら、全然別のシリーズのように見えて、みんな気が付いていない、という残念なシリーズなんです。
表紙だけでなく、写真も加わりました。
地方料理をより深く知りたい、という人にはぴったりのシリーズです。
今回入荷したのはヴェネトの魚料理編。
ヴェネトと言えば、まずは、州都ヴェネチア。
世界中の人が憧れる観光地で、ヴェネチア共和国の首都としてアドリア海の女王と呼ばれた水の都。
アドリア海の女王とか、アドリア海の真珠と呼ばれて、ゴンドラが行きかう街で、田舎風の山の幸を食べたいとはあまり思いませんよね。
洗練された、海鮮料理を食べたいなあ。
それに、ヴェネチアにはグラスワイン、オンブラを飲みながらチケーティというつまみを食べるというスタイルのオステリーア、バーカロをはしごする、という、酒飲みで健啖家で、人見知りしない社交的な人にはたまらないシステムがあります。
代表的なチッケッティ、バッカラ・マンテカート。
私のヴェネチア料理のイメージなんて、せいぜいその程度でしたが、この本の料理は、私のそんな期待を裏切らなかったですよ。
まず、前菜は、Antipasti(cichéti)という表記。
ホタテ貝だけで9品あります。
さらに、ホタテ貝のヴェネチア風や、ビーゴリのヴェネチア風など、~のヴェネチア風と言う料理もたくさん収められています。
個人的は、バーカリツアーは大好きなんですが、地元の人で満員の店内で、ワインと料理を注文してカウンターに陣取るというのが、精神的に大変なんですねー。
お客が少ないレストランでのんびりシャコのマリネでも食べてるほうが落ち着けます。
でも、客引きが溢れるヴェネチアのレストランで、空いているからという理由で飛び込んだら、ろくな結果にならないのは目に見えています。
なので、事前の情報収集は必須です。
「総合解説」でも、お勧めバーカロの情報は、あったらなるべく翻訳するようにしています。
最近では、13/14年3月号に載せています。
おまけの動画。
バーカリツアーのショートフィルム。
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