『パスタ』に続いて 次の本は、『ピッツァ』です。
この本では、アルバさんが選んだナポリのピッツァイオーロ3人のピッツァを、徹底的に紹介しています。
特に、ピッツァリア・ラ・ノティッツィアのピッツァイオーロ、エンツォ・コッチャ氏は、念入りに取材しています。
ちなみに、裏表紙の印象的な2枚の写真のショートヘアの女性がアルバさん。
ラ・ノティッツィアとエンツォ・コッチャ
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「ピッツァイオーロは生地を作れりゃいいってわけじゃないよ」と語る、職人気質のおやじさんて感じのエンゾさん。
薪のかまどはどう焼けるかやトマトの品種も知らないでピッツァは作れないよ。
オイルをかけすぎたピッツァはピッツァじゃない、ボッツァpozza“水たまり”だ。
モッツァレッラを切る時は繊維に沿わせんだ、
てな調子です。
こんな人物紹介から始まって、あとは延々とピッツァの写真とリチェッタが続きます。
これが3人分ですから、すごいボリュームです。
個人的に、その中で一番気になったのは、ピッツェリーア・フォルトゥーナのチーロ・コッチャ氏のシラスのピッツァ(P.226)。
彼はエンツォの弟です。
二人のキャリアのスタートは、おばあちゃんがナポリの駅の近くでやっていた店、フォルトゥーナでした。
エンツォは独立して、チーロがおばあちゃんの店とリチェッタを受け継いだんですね。
彼のシラスのピッツァは、生地を厚みを感じさせないほど薄く伸ばし、そこにシラスを生地が見えないほどびっしりと平らに敷き詰めています。
全体的な印象は、3Dじゃなく2D。
立体感が全くない。
生地は焼き色が薄めで、主張しすぎない。
見たとたんにパンではなく、シラスの塩気が伝わってきて、じわっと唾液が出てきます。
余計なものはいらない、シラスを味わってほしい、ていう感じです。
シラスのデリケートさを味わってほしいので塩はしないのだそうです。
調味はオリーブオイル、若いバジリコ、イタリアンパセリのみじん切りのみ。
よほどシラスに自信があるんですね。
こうやってピッツァのアップの写真を100枚以上見ると、各店の個性がよーく見えてます。
生地が薄めの店、焼き色が濃い店、うーん、食べ歩きしたくなる。
3人めのエンツォ・ピッチリッロは揚げビッッァの概念を変える店、アンティカ・フリッジトリア・マサルドーナのピッツァイオーロ。
マサルドーナは、彼のおばあちゃんで店の創業者のニックネイム。
マサルドーナはピッツァ・フリッタ専門店。
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ヌテッラのバッティロッキオもあったー。
ピッツァ・フリッタは2枚の生地で具をはさみますが、バッティロッキオbattilocchioは生地は1枚で作ります。
ピッツァ・フリッタとバッティロッキオ
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揚げピッツァの食べ方、勉強になりました。
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