2014年5月12日月曜日

ファッロのリチェッタ

ファッロについてやたら詳しくなったところで、リチェッタです。
まず、ガルファニャーナのファッロIGPのwebページから、「夏のサラダ」。
原文はこちらです。

ファッロの夏のサラダ insalata d'estate
材料/4人分
 ガルファニャーナのファッロ・・150g
 完熟トマト・・6個
 黒オリーブ・・15粒
 バジリコ・・10枚
 にんにく・・4かけ
 オリーブオイル
 塩、唐辛子
・ファッロと水を鍋に入れて塩一つまみを加え、約2時間ゆでる。柔らかくなったら冷ます。
・オイル、潰したにんにく、小角切りにしたトマト、バジリコ、塩、唐辛子を混ぜて最低30分なじませる。
・ファッロの水気を切って混ぜた材料であえ、種を抜いて小さく切ったオリーブを加えて塩味を調える。


要は、ゆでたファッロと好みの材料を混ぜれば出来上がり。

動画もどうそ。
アボカド入り。
 ↓


次は、家庭料理の本、『マンマミーア』から、ファッロのミネストラ。

この本によると、イタリアのお母さんは、ファッロは病気にも強いし雑草も寄せ付けないから、殺虫剤や除草剤がいらないので、とても安全な食べ物なんだよ、と子供に教えるんだそうです。
確かにその通りで、まさにビオな食材。
しかも脱穀、精白していなければ食物繊維がとても豊富。
これを食べるとお通じが快調になるという知人がいました。

ファッロのミネストラ minestra di farro
材料/4人分
 チェリートマト・・250g
 ファッロ・・150g
 玉ねぎ・・1個
 セロリ・・1本
 じゃがいも・・2個
 EVオリーブオイル・・大さじ4
 バジリコ
 乾燥唐辛子・・2本
 塩
・ファッロを水が濁らなくなるまで流水ですすぎ、最低2時間水に浸して戻す。
・玉ねぎとセロリをみじん切りに鍋(陶製)で油大さじ2で炒める。トマトは皮をむいて種を取り、フォークで潰して鍋に加える。
・水か熱いブロード(固形ブイヨン)で覆い、皮をむいて小さく切ったジャガイモを加える。沸騰したらた水気を切ったファッロを加えて蓋をずらしてのせる。る。塩味を調えて時々かき混ぜながら約30分煮る。
・煮上がる直前に唐辛子少々を加えてよく混ぜる。皿に注いでバジリコで飾り、油を回しかける。


戻し時間はファッロがデコルティカート(脱穀)かペルラート(精白)かによって違います。
デコルティカートのほうが硬いので、戻し時間は長くなります。
水に塩を大さじ1杯加えるのが一般的。
ちなみに、カルロ・クラッコシェフがミネストラに使うファッロは、ファッロ・スペッツァート(割り麦)です。
澱粉でとろみをつけるために使うので、戻しません。

次は、そもそも今回、ファッロのことを調べるきっかけとなった料理、ファッロのリゾツトことファッロットです。

スローフードのリチェッテ・ディ・オステリエ・ディ・イタリア『クチーナ・レジョナーレ』より、ペスカーラのチッタ・サンタンジェロのロカンダ・デッラルテのリチェッタです。 

ミスティカンツァ入りファッロット Farrotto con misticanza cotta
材料/4人分
 ファッロ・デコルティカート・・500g
 ミスティカンツァ(チコリエッタ、エンダイブ、レタス、カチーニ、ボッラジネなどの野草)・・200g
 玉ねぎ・・1個
 にんにく・・2かけ
 イタリアンパセリ・・1房
 ドライトマト・・3個
 唐辛子・・1本
 白ワイン・・1カップ
 おろしたペコリーノ(好みで)・・一握り
 EVオリーブオイル
 塩
・大鍋に湯を沸かして塩を加え、野菜を入れてゆでる。野菜を取り出してゆで汁を漉す。
・にんにくと玉ねぎを油で炒め、ファッロを加えて炒める。ワインをかけてアルコール分を飛ばし、野菜のゆで汁をかけながら約1時間煮る。
・煮上がったらピューレにしたミスティカンツァ、イタリアンパセリ、ドライトマト、唐辛子を加える。皿に注いでペコリーノを散らしてもよい。


かなり大雑把ですが、基本はお米のリゾツトとほぼ同じですね。
念のため、動画も。
エビ、イカ、ムール貝、ペスト・ジェノヴェーゼ入り。
 ↓
 


どうやら、ファッロはバジリコと相性がいいいようですね。


おまけの動画

ファッロのサラダ。
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関連雑誌;『サーレ・エ・ペペ』2012年3月号、“ガルファニャーナのファッロ”の解説は、「総合解説」2012年3月号に載っています。

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