2014年5月1日木曜日

ガルファニャーナのファッロ

リーゾで作るからリゾットrisotto。





オルゾで作ればオルゾットorzotto。





では、問題です。

ファッロで作ったら?

答えはファッロットfarrottoだって。




これは知らなかったなあ。

でも、わかっちゃった。
そうですよ。
穀物の名前の語尾にttoをつければいいんですよー。

オルゾットはよく耳にしますが、ファッロットは初めて聞いたなあ。

そこで、今回のお題はファッロfarroです。




ファッロの中でも大粒のものはスペルタとも呼ばれ、これがおそらく、日本名のスペルト小麦の元。
小麦によく似ていて、小麦の祖先と考えられている穀物です。

注目されるようになったのは比較的最近ですが、古代ローマ時代には、ローマ人の主食ことplus(プルス;ポレンタの一種)を、このファッロの粉で作っていたそうです。
ローマ時代の庶民の主食だったんですねー。
ファッロはエジプトから輸入されて、富裕層はパンにして食べていたそうです。
中東では7千年も前から知られていたそうです。

ファッロはラテン語ではfarですが、この言葉がfarinaの語源なんだそうです。

中世やルネサンス以降、小麦に押されて次第に姿を消していきますが、地方料理とその食材が注目されるようになって返り咲きました。
特に、ガルファニャーナの住民がその栽培や普及に努めた成果が大きかったようです。


ガルファニャーナは、トスカーナはルッカ県のアペニン山脈とアプアナ山脈の間。




ガルファニャーナのファッロはIGP(保護指定地域表示)製品。




ガルファニャーナでは、イタリアの他の地方で栽培されているファッロとは特徴が違うと主張しています。
他の穀物と比べると、タンパク質と食物繊維が多くてカロリーは少ないのだそうです。
栽培には、化学肥料、殺虫剤、除草剤は一切使っていません。
イタリアの特産品という位置づけで、インターナショナルに売り出しているようですが、知名度はいまひとつかも。
頑張れ~。

次回はファッロのリチェッタです。



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関連雑誌;『サーレ・エ・ペペ』2012年3月号、“ガルファニャーナのファッロ”の解説は、「総合解説」2012年3月号に載っています。

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