いやーこの料理は、ズボラな人には画期的な一品ですよ。
少なくとも、オリジナルのハンガリー風グーラッシュと比べると、すごく簡単そう。
レシピは、“ラ・グランデ・クチーナ・レジョナーレ・イタリアーナ”シリーズの『フリウリ=ヴェネチア・ジューリア』から。
トリエステ風グーラッシュGulasch triestino |
材料: 牛肉・・800g 玉ねぎ・・600g ローリエ ローズマリー マジョラム パプリカパウダー トマトのパッサータ・・250g ブロード ラード 塩 |
・肉を角切りにする。 ・玉ねぎは薄切りにし、ラード大さじ1でとろ火でしんなり炒める。 ・玉ねぎがほぼ煮崩れたら肉を入れてゆっくり焼く。 ・ローリエ、ローズマリー、マジョラムを縛って肉に加え、パプリカ大さじ1、トマトのパッサータ、塩を加える。 ・蓋をして弱火で2時間煮る。必要ならブロード少々をかける。 ・じゃがいものニョッキを添えてピアット・ウニコにする。 |
ハンガリーのグーラッシュには、にんじん、セロリなどの野菜やスパイスが入りますが、ローズマリーやマジョラムなど香草は入りません。
トマトのパッサータではなく、トマトソースやトマトペーストを加えるリチェッタもあります。
トリエステ風もハンガリー風も、玉ねぎを炒めるのはラードなんですね。
こちらはウイーンのグーラッシュ。
クヌーデル、ソーセージ、目玉焼き入り。
そしてこちらはチェコのプラハのグーラッシュ。
ちなみに本場ハンガリーでは、グーラッシュはシチューというよりスープなんだって。
そしてこれがハンガリーのブタペストのグーラッシュ。
そしてこちらがポレンタを添えたトリエステ風グーラッシュ。
シチューに添えるポレンタって美味しそうですね~。
ハンガリー風じゃない、トリエステ料理を探してみまたが、イワシのイン・サオールや、帆立貝のトリエステ風、蟹のトリエテス風など、今度はどれもヴェネチア料理とそっくりなものばかり。
ラザーニャがあったので、これはいくらなんでもオリジナルだろう思ったら、なんと、ハンガリーがルーツの料理だって。
ヨタという豆とキャベツのスープがあるのですが(こんな料理)、これはキャベツがザワークラウトなんで、怪しいでよねえ。
他の材料も、じゃがいもに豚肉と、ドイツ風の香りがぷんぷんしてます。
ちなみに、帆立貝のトリエステ風(こんな料理)はこんなリチェッタです。
今ではイタリア中に広まってる人気の前菜だそうです。
帆立貝のトリエステ風Capesante triestina) |
材料: 帆立貝・・4個 玉ねぎ・・1/2個 イタリアンパセリ・・1本 バター パン粉 塩、こしょう |
・帆立貝を洗い、塩を加えた熱湯でさっとゆでて開ける。 ・砂袋と平らな殻を取り除き、貝柱を刻む。コライユはそのまま残す。 ・玉ねぎとイタリアンパセリをみじん切りにして室温のバターに加え、よく練る。 ・このクリームに帆立貝を加えて殻に詰める。 ・オーブン皿に並べてパン粉を散らし、200度のオーブンで5分グラティナーレする。 |
復活祭のお菓子、ピンザは、たぶん、トリエステがオリジナルの一品。
詳しく調べれば中央ヨーロッパがルーツという説が出てくるかもしれませんが。
ピンザpinza
↓
シンプルな発酵生地だけど、卵黄がたっぷり入った黄色いお菓子。
ベンツのエンブレムと同じ形に入れるクープから除いた黄色がとっても美味しそう。
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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2011年7月号、“フリウリ=ヴェネチア・ジューリアの料理”の解説は、「総合解説」2011年7月号に載っています。
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