2012年12月13日木曜日

ペスキチのトラブッコ

プーリア(Foggia)のトラブッコの写真いただきました。
Grazie italiamamaさん!
 
「現在は使われてはおらず、よこの漁師小屋がレストランになっていてお昼はそこで。新鮮なお魚おいしかったです。
Trabuccoの真ん中に、木で作った釣り竿の糸を巻き取る器具があってとても原始的な装置です。 こういう昔ながらの人類の知恵を大事にしてかなければいけませんね。」
by italiamamaさん。 
 




いいなあ。
さすがに、この小屋の上で食事をするのはちょっと勇気がいるかもですが、海の上で食事をしてみたいとは、誰もが思うこと。
そこで、トラブッコで食事をしているような気分になれるレストランが登場です。


プーリアで、トラブッコが残っているのは、ガルガーノ半島。
イタリアの、いわゆるくるぶしの部分ですね。
その中でも、ヴィエステからペスキチの間と、ごくごく限られた一部です。

このあたり。
美しい自然に恵まれています。
空から見るトラブッコも、絶壁の上のペスキチの姿も圧巻。
 ↓

アブルッツォに近い西の端であるペスキチには、トラブッコの有名レストランが何軒かあるようです。
その一つが、italiamamaさんも訪れた(多分くるりさんも?)、アル・トラブッコ・ダ・ミミ。
店のwebページはこちら



ちょっとショックなニュースですが、このレストランの経営者で、1920年代にアブルツッォからプーリアにトラブッコを伝えた一家の一人が、今年の5月に、トラブッコの網に絡まって溺死するという事故があったようです。

ペスキチのトラブッコは、今や町の代表的な観光スポットですが、こちらのページによると、それをアブルッツォから伝えてプーリアに建てるという画期的なアイデアを実現させたのは、オッタヴィァーノ家とファザネッラ家という2つの家族(レストランのwebページによるとバッティスタ家も関わっています)。
元は船大工の家系だった一族が、のちにレストラン業で成功した訳ですが、その陰には実業家としての個性的なアイデアがあったんですねえ。
しかも、伝える時に、トラボッコじゃなくてトラブッコと伝えたみたい。

どうやら、生きるための伝統的な食文化とはちょっと違う経緯で発展してきたようですね。
でも、イベント性抜群で、なぜか観光客を惹きつけてやまないのこの建物、三浦半島とか、ディズニーシーとかにあったら、大繁盛しそう。

この小屋のおかげで、人工4500人ほどのペスキチは、世界中から大勢の人を集めているんですねえ。
トラブッコ漁で網にかかるのは、雑魚だけじゃない。
私も釣られそうです。

とは言え、ペスキチには陸にだってレストランはあります。
次回はその話。



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関連記事“プーリアの魚料理巡り”の記事は、「総合解説」2011年6月号に載っています。

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1 件のコメント:

kokumiru さんのコメント...

ここ行きましたよー。おいしかった

ジェラートはパンとの相性も良いデセール。シチリアとナポリの人のジェラートの食べ方は、ほんとに自由。

今日は、(CIR)7月号のリチェッタから、ジェラートの話(P.12)。 リチェッタのテーマは、シンプルにコーンやカップに入れるジェラートではなく、クロスタータやボンボローニ、はてはフォカッチャにのせるジェラート。 ジェラートのデセールの最高峰はトルタ・ジェラート。 パン・ジェラー...