2011年9月22日木曜日

モスカルディーニ料理

今日はタコの話の続き。

地中海固有のタコ、モスカルディーニ。
イタリア沿岸では、アドリア海を中心に、北から南まで各地で獲れます。
イイダコにそっくり。

その名前はジャコウの香り(モスカート)のタコ、という意味で、生きているモスカルディーニは実際にジャコウの香りがするんだそうです。
料理も、この香りを消さないようにシンプルに調味します。

料理には、軟らかい小型のものが好んで使われます。
ゆでるとリアルタコさんウインナー。


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モスカルディーニのマファルデ(パスタ)


モスカルディーニのスパゲッティ


真っ赤なトマト煮のモスカルディーニとあざやかなポレンタの黄色が食欲をそそるモスカルディーニのジェノヴァ風


同じグリーンピース入りトマト煮でも、あぶったパンを添えると一段と地中海風



↓モスカルディーニの下ごしらえの仕方






↓モスカルディーニのサンタ・ルチア風(ナポリ料理)。






↓フラスカーティのレストランの“モスカルディーニのネロ風”






モスカルディーニ・アッラ・ピッツァイオーラ

ケッパー、オリーブ、トマト、オレガノ入り。
付け合わせはチーメ・ディ・ラーパ。




“リチェッテ・ディ・オステリーア・ディ・イタリア“シリーズの『ペッシェ』から、モスカルディーニのリチェッタをどうぞ。


まずは、アドリア海に面したアブルッツォ州ヴァストという町の料理。

漁師のモスカルディーニ Moscardini del pescatore
材料:4人分
 モスカルディーニ・・800g
 にんにく・・2かけ
 玉ねぎ・・1/2個
 イタリアンパセリ・・一握り
 トマトソース・・大さじ1弱
 白ワイン・・1/2カップ
 オリーブオイル
 塩、こしょう

・モスカルディーニは掃除する。
・にんにくと玉ねぎをみじん切りにしてオリーブオイルで炒める。色が付いたら溶いたトマトソースを加える。
・モスカルディーニを加え、中火で蓋をせずに煮る。
・塩、こしょうで調味してイタリアンパセリのみじん切りを散らす。
※モスカルディーニは10cm以下の若いものが最適。




次はナポリ料理。
リストランテ・ア・リドッソ(webページはこちら)のリチェッタ。

モスカルディーニのトマト煮 Moscardini in cassuola
材料:4人分
 モスカルディーニ・・800g
 ミニトマト・・12個
 にんにく・・2かけ
 イタリアンパセリ・・1枝
 赤唐辛子・・1片
 ブロード・・レードル1杯
 EVオリーブオイル・・1カップ
 塩

・モスカルディーニは掃除する。
・にんにくと唐辛子をみじん切りにしてオリーブオイルで炒める。
・モスカルディーニを加え、にんにくが焦げ付かないようにブロード少々をかける。
・半分火が通ったら(約7分)半分に切ったミニトマトを加えてイタリアンパセリを散らし、塩とオイルを加えてさらに約7分煮る。
・まだ柔らかければブロード少々をかけて数分煮る。
・あぶったパンのクロスティーニを皿に置き、その上にモスカルディーニを煮汁ごと盛り付ける。






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関連誌;『ラ・クチーナ・イタリアーナ』2008年3月号
“イカ、タコ”の記事の日本語解説は、「総合解説」08&09年3月号に載っています。

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バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...