今日はパスタの話。
『ガンベロ・ロッソ』の記事の解説です。
ローマ近郊のレストラン、イル・トルド・マットのリチェッタを訳していたら、いきなりこんな料理が出てきました。
“ajo e ojo”。
スペイン語?
アホ・エ・オホ?
ajoはスペイン語で「にんにく」ですよね。
でも、ojoはスペイン語だと「目」という意味なので、これだと料理名になっていませんねえ。
ということは、これはれっきとしたイタリア語、というか、ローマなまりのイタリア語なんですね。
イタリア語で読むと、「アーヨ・エ・オーヨ」?
つまり、「アーリオ・エ・オーリオ」です。
ちなみに、このレストラン、イル・トルド・マットは、以前このブログで紹介したことがあります。
その時の記事はこちら。
この店のアーリオ・オーリオは、特殊な麺を特殊な調理方法で作ることで有名でした。
特殊な麺とは、ファッブリ社(web page)の、セナトーレ・カッペッリ小麦を使った、イタリアでもっとも太いスパゲットーニ。
そして特殊な調理方法とは、リゾットの要領でフライパンで乾麺をマンテカーレしながらゆで上げるというもの。
残念ながら、その後この店は閉店してしまいました。
シェフだったアドリアーノ・バルダッサッレ氏は、現在は、ティヴォリのラ・シビッラというホテル・レストランのシェフをしています。
店のwebページはこちら。
この店に移ってからの評判も上々で、早くも、得意の詰め物入りパスタが名物になっているようです。
ただ、アーリオ・オーリオは出していないようで、極太スパゲットーニのアーヨ・エ・オーヨは、幻の料理になってしまったのかもしれません。
ちなみに、ローマなまりのアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノは、ajo ojo e peperoncino(アーヨ・オーヨ・エ・ペペロンチーノ)。
ペペロンチーノはなまらないんですね。
おまけ。
シチリアなまりのアーリオ・オーリオは、
“l'agghia e l'ogghiu”。
ラッギア・エ・ロッギュでしょうか。
おまけの動画。
パレルモなまりの「アーリオ・オーリオのパスタ」の歌。
「パスタ・コン・ラッギア・エ・ロッギオ~♪」と歌っています。
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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2008年10月号
“アーヨ・エ・オーヨ”のリチェッタは「総合解説」'07&'08年10月号に載っています。
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