2010年12月28日火曜日

ajo e ojo

今日はパスタの話。

『ガンベロ・ロッソ』の記事の解説です。

ローマ近郊のレストラン、イル・トルド・マットのリチェッタを訳していたら、いきなりこんな料理が出てきました。

“ajo e ojo”。

スペイン語?
アホ・エ・オホ?

ajoはスペイン語で「にんにく」ですよね。
でも、ojoはスペイン語だと「目」という意味なので、これだと料理名になっていませんねえ。

ということは、これはれっきとしたイタリア語、というか、ローマなまりのイタリア語なんですね。
イタリア語で読むと、「アーヨ・エ・オーヨ」?
つまり、「アーリオ・エ・オーリオ」です。

ちなみに、このレストラン、イル・トルド・マットは、以前このブログで紹介したことがあります。
その時の記事はこちら

この店のアーリオ・オーリオは、特殊な麺を特殊な調理方法で作ることで有名でした。
特殊な麺とは、ファッブリ社(web page)の、セナトーレ・カッペッリ小麦を使った、イタリアでもっとも太いスパゲットーニ。
そして特殊な調理方法とは、リゾットの要領でフライパンで乾麺をマンテカーレしながらゆで上げるというもの。

残念ながら、その後この店は閉店してしまいました。
シェフだったアドリアーノ・バルダッサッレ氏は、現在は、ティヴォリのラ・シビッラというホテル・レストランのシェフをしています。
店のwebページはこちら
この店に移ってからの評判も上々で、早くも、得意の詰め物入りパスタが名物になっているようです。
ただ、アーリオ・オーリオは出していないようで、極太スパゲットーニのアーヨ・エ・オーヨは、幻の料理になってしまったのかもしれません。


ちなみに、ローマなまりのアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノは、ajo ojo e peperoncino(アーヨ・オーヨ・エ・ペペロンチーノ)。
ペペロンチーノはなまらないんですね。


おまけ。
シチリアなまりのアーリオ・オーリオは、
“l'agghia e l'ogghiu”。

ラッギア・エ・ロッギュでしょうか。



おまけの動画。

パレルモなまりの「アーリオ・オーリオのパスタ」の歌。
「パスタ・コン・ラッギア・エ・ロッギオ~♪」と歌っています。









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関連誌;『ガンベロ・ロッソ』2008年10月号
“アーヨ・エ・オーヨ”のリチェッタは「総合解説」'07&'08年10月号に載っています。

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バッカラはノルウェーとイタリアを結ぶ干物貿易の主役で、この航路は1450年作成の世界地図にも記載されるほど重要でした。

(CIR12月号)によると、ヴィチェンツァでは、この料理はCが1つなんだそうです。普通はバッカラはbaccalàでも、ヴィツェンツァでは、Cがひとつのバカラ。んなばかな、と思ったけど、地元のこの料理の専門家たちは、C一つで呼んでました。会の名前の刺繍もC一つ。リチェッタはP.11...