2009年4月20日月曜日

カルドンとバーニャ・カウダ

今日はカルドンのリチェッタをどうぞ。

カルド・ゴッボ・ディ・ニッツァ・モンフェッラートの料理の動画を探してみたのですが、ないですねえ。
1つだけ見つけたのですが、長いです。
Rai Unoで放送された番組で、25分あります。

内容は、2人のシェフの料理対決。
坊主頭のシェフ、アンドレア・リバルドーネさんが、ニッツァ・モンフェッラートのカルド・ゴッボを使っています。
彼は、ピエモンテのスピネッタ・マレンゴという町にあるホテル・レストラン、ラ・フェルマータのシェフ(店のhpはこちら)。
ミシュランでは星が1つついています。
料理は、伝統と前衛をミックスしたピエモンテ料理。

料理がスタートするのは00:02:50あたりから。

アンドレアさんの料理は、“鴨の卵のカダイフ包み揚げ、カルド・ゴッボ・ディ・ニッツァ・モンフェッラートのバーニャ・カウダ和え添え”。

なかなかおもしろそうですねえ。


地元ピエモンテの食材、カルド・ゴッボ・ディ・ニッツァ・モンフェッラートについては、こう説明しています。

「今(12月下旬)はカルドンが最高においしい季節です。
このカルド・ゴッボというのは、とても特別な野菜なんですよ。
折り曲げて地面に埋めて白くさせる方法で栽培するんです。
寒い季節になると実がシャキッとなって、生で食べることもできます。
定番のバーニャ・カウダですとかね。
とても甘いんですよ」


リチェッタは、
・まず、白玉ねぎ1個、カルドン1個、トピナンブール(タピナンブール)1個をオリーブオイルと湯少々で煮る。これを攪拌して裏漉しする。

・鴨(アヒル?)の卵を落とし卵にする。溶いた鶏の卵をまぶしてカダイフで包み、揚げる。

・バーニャ・カウダを作る。にんにく1片につき塩漬けアンチョビー1尾の割合。にんにくは甘いものはそのまま使い、そうでないものは牛乳で下ゆでしておく。オリーブオイルににんにくとアンチョビーを入れて沸騰させずに熱し、パーミックスで攪拌する。バターや生クリームは加えない。

・カルドンの中心の部分を小さく切ってレモン水にさらす。水気を切ってバーニャ・カウダで和える。

・皿にカルドンとトピナンブールのクレーマを敷き、その上に生のカルドンを盛り付ける。そしてその上に卵をのせる。


もう一人のシェフの料理は、“雉の胸肉のチコリ詰め、雉のレバーのテスタローリ添え”。
これもなかなか美味しそうですねえ。

そして勝ったのは・・・。

動画はこちら。
 ↓
アンドレア・リバルドーネVSユーリ・リッソ


カルドンは、きれいな象牙色で肉厚なのが美味しく、緑色がかっているのは、苦くて硬い証拠。
普通、カルドンは生で食べるわけにはいかず、加熱する必要がありますよね。
変色を防ぐために、切ったらすぐにレモン汁入りの水にさらし、仕上がりの色をきれいにしたい時は、レモン汁や小麦粉を加えた湯でゆでるのが基本。
バーニャ・カウダに添える時は、外側の葉と筋を取って適度な大きさに切り、塩とレモン汁を加えたたっぷりの湯で、30分~1時間30分ゆでます。


クレアパッソの「リチェッタ・ダイジェスト」12月号には、“カルドンのグラティナート、アンチョビーとペコリーノ風味”というリチェッタを載せました。
カルドンのグラティナートは、定番のリチェッタの一つ。
そしてカルドンとアンチョビーも、定番の組み合わせ。
普通はゆでたカルドンにバーニャ・カウダのソースをかけて、チーズを散らしてグラティナーレすることが多いようですが、これはアンチョビーとチーズをパンと一緒にミキサーにかけてカルドンに散らし、グラティナーレする、というもの。
芳ばしい香りが漂ってきそうな一品です。


おまけの動画は、個人のお宅での超楽しげなバーニャ・カウダパーティー。
野菜が主役でも盛り上がれるものなんですね。







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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』'07年12月号
“カルドン”の記事の解説は、「総合解説」'06&'07年12月号、P.32に載っています。
“カルドンのグラティナート、アンチョビーとペコリーノ風味”のリチェッタは、「リチェッタ・ダイジェスト」'06年12月号、P.17に載っています。


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