イタリア料理ほんやく三昧: パネッレ

2011年8月8日月曜日

パネッレ

今日はパレルモの話、その2。
『ヴィエ・デル・グスト』の解説です。

パレルモは、アラブやスペインの影響を感じさせる個性的なストリートフードがたくさんある街ですよねえ。

主役は、揚げ物、内臓、シチリアの美味しいごま付きパン。

日本ではまず味わうことのできない、超独特なものばかり。
いや、日本どころか、イタリアでも、パレルモとその近辺でしか味わえないものでした。


まず、前回の市場の動画に登場していたパネッレpanelle。

Palermitudine
パネッレのパニーニを売る屋台



パネッレは、チェーチの粉の生地を揚げた一品。

地中海一帯では、質素な食べ物として普及していたチェーチ(ひよこ豆)。
イタリアでは、主にトスカーナ、ウンブリア、ラツィオなど中部で栽培されています。
チェーチの粉を使った料理と言うと、リグーリアやトスカーナのファリナータが有名。


Farinata
ファリナータ



チェーチの粉と水の生地をオーブンで焼くファリナータは、かつてはパンの代用品でした。
ところがパレルモでは、パネッレをパンにはさんで食べます。
フォカッチャやパスタにパン粉を散らすほど、粉物と粉物の組み合わせが大好きなパレルモの人たち。
パネッレがパンの代わり、などという考えは、毛頭なかったに違いありませんねえ。
しかも、クロッケcrocchèと呼ばれるポテトコロッケまで一緒にはさんで食べたりします。

こんな風

男前です。



↓パネッレの作り方



振るったチェーチの粉250gに水1リットルを少しずつ加え、ダマにならないように混ぜながら粉を溶きます。
混ざったらすぐに火にかけ、火を強めてかき混ぜながら煮ます。
この間に粗塩を加えます。
泡が立ってきたら火を弱め、時々かき混ぜて焦げ付かないようにしながら20分煮ます。
20分煮てポレンタ状になったらプレッツェーモロのみじん切りを加えます。
天板(または大理石の台)にオリーブオイルを塗り、生地をあけて出来るだけ薄く広げます。
これを20~30分置いて冷まします。
冷めたら切り分けて170~180度の油でこんがり揚げます。



↓パーネ・エ・パネッレpane e panelle






IL DIAMANTE DELLA GRANDE CUCINA DI SICILIA
のパネッレのリチェッタ

材料
チェーチの粉・・500g
オリーブオイルかラード

レモン汁
プレッツェーモロのみじん切り(好みで)
・水1リットルに塩を控えめに加える。
・チェーチの粉を水で溶きながら弱火にかける。
・木べらで同じ方向にかき混ぜながらダマのない生地にし、かき混ぜながら煮る。
・鍋肌からはがれるようになったら油を塗った木のパネッレ用型か大理石にあけて厚さ5mm程度に広げる。
・冷めたら3×7cmの長方形などにカットし、熱いオリーブオイルかラードで揚げる。

パレルモでは、パネッレが熱いうちに焼きたてのパンに数枚はさみ、レモン汁と塩を散らしたパーネ・エ・パネッレというパニーノにして食べる。
パネッレはリグーリアの“パニッサpanissa”に似ている。



リグーリアのパニッサは、ポレンタ状にしたチェーチの生地を固めてカットし、塩、こしょう、レモン汁、オリーブオイルで調味したもの。

↓またはこの動画のように揚げるストリートフードバージョンもあります。
パネッレにそっくりですが、パンにははさまないようですね。






パレルモのストリートフードの話、次回に続きます。



おまけの動画。
↓パレルモの有名店、アンティーカ・フォカッチェリーア・サン・フランチェスコが舞台のシチュエーションコメディー、『PC-パネッレ・エ・クロッケ』







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関連誌;『ヴィエ・デル・グスト』2009年2月号
“パレルモ”の記事の解説は、「総合解説」'08&'09年2月号に載っています。

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