2017年1月23日月曜日
イザベラ・デステとマントヴァ
今日のお題は、カボチャのトルテッリ。
イタリアでカボチャと言えば、マントヴァのカボチャ。
甘くて水分が少ないのが特徴。
外見を見る限り、一般的な西洋カボチャです。
マントヴァはロンバルディア州南部の、ヴェネトとエミリア・ロマーニャの間に打ち込まれたくさびのような形をした地方。
今月の「総合解説」のグルメガイドでもマントヴァを取り上げているので、詳しくは後日また。
今回は、マントヴァカボチャの名物料理、カボチャのトルテッリの話。
こんな料理。
↓
トルテッリはイタリア中どこにでもあるパスタ。
マントヴァではクリスマスイブの夜に、必ず食べる伝統料理です。
記事には、
「甘さと塩気のデリケートな組み合わせという珍しい味は、マントヴァ市民が大好きなルネッサンス料理の貴重な名残」
とあります。
マントヴァ料理のキーワードは、イザベラ・デステとゴンザーガ家。
イタリア料理は家庭料理がルーツといつも言っていますが、マントヴァ料理は珍しく、使っている食材は質素でも、生まれは貧しい農民料理ではありません。
イザベラ・デステとゴンザーガ家、マントヴァについての話は、こちら(wiki)でも読んでいただければ大雑把なところはイメージできるでしょう。
レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたイザベラ・デステ(1500)。
彼女の二つ名は「ルネッサンスのファーストレディー」
/
ルネサンスの流行の発信者でグルメだった人です。
カボチャのトルテッリのリチェッタを考え出したわけではないけれど、宮廷料理の流行発信源となった人なので、この料理にも何かしらの影響を与えているはず。
最後に、記事でこの料理を食べるなら、お勧めの店として紹介されている店の中から、マントヴァの店の動画をどうぞ。
スローフードのプレシディのサルーミの盛り合わせ、カボチャのトルテッリ、予約がお勧め。
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“カボチャのトルテッリ”の記事の日本語訳は、「総合解説」13/14年11月号に載っています。
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